走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

楽をしたいと考えている君へ

2011年09月07日 18時26分22秒 | 悩める君へシリーズ
 ある企業のオーナーから次のような話をお聞きした。

 先日、国の関連の事業の推薦をもらいに市役所にお願いに行ったというのである。
 事業の説明や有効性についてお話をしたところ担当者からは「預からさせてください」と言われたので、置いて帰ったというのである。
 県内の他の市町にもお願いしたところ、それぞれ温度差があり、病院や医師が減り続けている市町ほど理解があったということであった。

 ある市では、電話で説明したところ、関係資料と推薦状の様式をパソコンに送ってくれたらすぐに送り返しますと言われたそうだ。
その人は、内心「大丈夫かな」と思ったらしいが、送り返してくれた推薦状は感動するくらい充実した内容だったそうなのである。
そして、その迅速さは締め切りが迫っていたので大層うれしかったといわれていた。

 反面、ある市ではなしのつぶてでレスポンスが悪く、電話で問い合わせたところ、「うちでは必要性が認められないので推薦できません」ということもなげの回答であったと、立腹されていた。
その腹立ちを収めていただくために、「誠に申し訳ありません」と私が謝る始末。

 それでも、まだ腹の虫が収まらない様子で、
「なんなんですかねえ、別に悪い事業をしているわけではないんですよ。むしろ、子どもたちや子育てママにとっては有意義な事業なんです。行政が取り組んでいないから、私たちが立ち上がっただけなのに、必要性が認められないと一刀両断ですよ。とても、真剣に事業精査をしたとは思えない。社会的課題に行政の大きい小さいがあるとは思えない。とても仕事をヤル気があるとは思えない」と続く。

 内心、「そのとおり」とは思ったが、ただ「すみません」と謝るしかない。

 事例は異なるが、今、市民や市民活動をしている人たちから異口同音同じような声を耳にする機会が増えた。

 私たちの仕事は、私たちのためだけにしているのではない。

 市民のために仕事をしているのだ。

 そのことを理解して仕事をしているのか。

 有能な後輩たちだからこそ、声高にいいたい。

 君たちは、本当に市民を思い、市民のために仕事をしているのか。

 常に、市民にとって最良の道を探し続けているのか。

 自分が楽をしたいと、あまりにも考えすぎていないか。

 世の中、楽なんてありはしない。

 楽をした途端に、そのしっぺ返しは必ずやって来る。

 市民の声なき声が、私は怖いと思っている。

 上手くごまかせたと思った瞬間、君は既に市民から見限られていると思え!

 市民は、そんなに甘くない。

 楽を選びたいなら、行政という仕事をやめればいい...

 お願いです。決して楽な道を選ばないでください。