走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

引き際の難しさ

2007年09月19日 23時30分12秒 | その他
★★★ 古田敦也選手兼任監督と松山の因縁

 今日のサプライズニュースの一番は、古田敦也選手兼任監督の今シーズン限りでの選手引退そして退団だと思う。

 中村時広市長曰く、松山でオールスターを開催できたのは、何人かの人たちに支えられたからでありますとのこと。
そして、その中に選手会長をしていた彼の尽力があったそうです。
そういう意味では、松山と古田敦也選手兼任監督は切っても切り離せない中なのであります。

 その古田敦也選手兼任監督のあまりにも早すぎる引き際。
 記者会見の席で、彼は何度も声を押し殺しました。
 恐らく、そこで止めなければ涙が溢れ出たのでしょう。
 歯を喰いしばり、必死で涙をこらえる姿は、自分の不甲斐なさや、悔しさや寂しさといった、さまざまな感情が入り混じり、それらがこみ上げては推し戻す、まさに野球一筋に自分の人生をかけてきた彼らしい姿でした。

 何かにひたすら打ち込める姿ほど、神々しく、そして周りに勇気を与えてくれるものはありません。
 彼は、そういう姿をヤクルトファンだけではなく、多くの野球ファン、そして野球に興味がない人までにも見せつけた事件があります。
 プロ野球史上、始めてのストライキです。
ストライキを決行した時、彼は自分のためではなく、仲間や野球を愛する人たちのために、そして日本の野球界の未来のために矢面に立ち、がんばっているという姿を見せてくれました。
その真摯な姿は、見るものすべての人を感動させたのではないでしょうか。

 そして、今日、彼はすべてを捨て引退をしてしまいました。
 彼には、残る選択肢がたくさんあったはずなのに、すべてを捨てました。
 彼は、一言も言い訳をしませんでした。
 「涙は嫌いだから、泣きません。」
 男の美学を見せつけるように。
 あまりにも見事な引き際でした。

 責任を取るということは、こういうことなんですね、古田さん。