日本大学文理学部社会学科・後藤範章ゼミナールの日誌☆

社会学科後藤ゼミナールの実態とゼミ生の生態が一目で分かるゼミ日誌! しかと見れ!!!

第2回タイトル・キャプション案の発表・検討会(2)

2006-06-12 17:00:00 | 2006年度
「日本が勝てるように社会学性に富んだを質問をガンガンぶつけろ」
ワールドカップ日本対オーストラリアが行われた当日
キャプション第2次案の発表が行われた。
写真に対するこだわりが要される写真力、
丹念な言葉選びを要される文章力、
データを集め確信を持たせる為の調査力で
キャプションに社会学性を盛り込む。
連想ゲームではなく、これは社会学。
8作品中5~6点になるだろうとの予言染みた後藤氏の言葉に
皆危機感を覚える。

 また、キャプションの書き方に統一性を持たせるよう指摘を受けた。
地名、建物の名称等が俗称の場合には必ず"( )"を入れる。
撮影日時は~月~日~曜日~時。
~区~町、またできれば~丁目まで入れることが望ましい。
(数字、括弧は半角)

 例年のように後藤氏の持つ授業内で、
写真を取り扱うレポートが無くなった為
夏合宿の写真選考に向けて、
ゼミ生各人が写真を撮り集めることとなった。
皆の写真力が試される時が来た。
果たしてどれだけの写真が集まるのだろうか。

 4限では5班から1班のキャプション検討がされた。

・5班
 「日本初イタリア街 -土着汐留人の郷土愛-」

 日本における西洋建築街の都市開発。
この場所の立地条件、イタリアの都市開発の情報を調査していた。
写真からイタリアを見る事が難しいとの指摘を受け、
イタリアを見出すことが課題として生まれた。

・4班
 「ステータスを嗅ぎ付ける人々 -作られた都市-」

 表参道に現れた巨大な商業施設。
実態としては商業施設にアパートが変化している。
表参道、というステータスだけでは語ることができない。
フォーカスで語れないと意味が無いと指摘を受け、
どうすれば社会学になるのかを考えるのが課題となった。

・3班
 「ホストクラブ -DEAR WOMAN!!-」

 クオリティが高いと、前評判が良いこの班。
情報が多く調べ上げられていた。
フィールドワークで受け取った、ホストのDVDがお披露目された。
歌舞伎町全体の風俗店数、業界の「パイ」が拡大されているか否か。
ひしめき合う風俗店の実数を詳しく調査をすることが課題となった。

・2班
 「東京・丸の内の裏オアシス -水面下で起こるバトル-」

 有楽町駅近くの高架下にひしめき合う店舗。
戦後の歴史的背景がこれらの店舗を作るきっかけとなった。
これからの時代の移り変わりが高架下をどう変えるかなど、
フィールドワークにより多くの情報を得ていた。

・1班
 「ビルの狭間に思いあり -いづれも様に愛されて-」

 銀座にある歌舞伎座のキャプション。
かつてあった場所から移転された戦後の背景など、
歴史的要素が多く調査されていた。
その中で写真に伴った社会学的な説明が求められた。

 授業内で全員からの意見を聞けるのは今回が最後。
この後キャプション作りは最終調整に入る。
果たしてどのキャプションが生き残るのか。
自分たちの作品が表舞台に立てるよう、
運命の26日まで各班がしのぎを削る。



↑教室全体がキャプションに見入る図

文責:大橋伸哉(2006年度3年ゼミ生)
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第2回タイトル・キャプション案の発表・検討会(1)

2006-06-12 14:30:00 | 2006年度
今日は、後藤先生の『小言』はなし。
そのかわりに「名前について」の話がありました。

・自分の名前で行動し・発信し・責任を持つ、ということ。
・それを自覚し、怖さを認識すること。

「名前は顔を表す」ということでした。
このブログ日誌も対外的な側面を意識して書く。
これはなかなか難しいですが、みんな頑張りましょう!


次に、サッカーW杯関連のTWについての話がありました。
日本戦以外のバーやカフェなどにおける試合観戦の様子や、様々な国の施設や
機関におけるW杯の影響など、多様な視点からアプローチして欲しい、とのこと。



↑今日の「日本対オーストラリア」戦を控え、早くも応援に燃えるゼミ生



今日のキャプション検討会は、前回同様、先に各班ごとに二次案までの活動や
今回のキャプションの説明を行なうことになりました。
短い時間で要点をまとめて説明することと、その時間で聞き手側がキャプション
を理解し、疑問点を発見することが出来るかがポイントです。

1班 歌舞伎町
 ・歴史など事実関係の把握に努めた。
 ・前回指摘された「いづれも様」をキャプション内で説明。
 ・「歌舞伎座に人が集まる裏側には何があるのか」を考察した。

2班 東京駅周辺の高架下
 ・高架下の歴史について、資料集めに力点を置いた。
 ・JR本社へインタビューを実施。
 ・高架下の歴史から高架下の仕組みについて言及した。

3班 ホストクラブ『ACQUA』
 ・アクアの代表にインタビューを実施。また、代表の書いた本も参照した。
 ・方向性は変えていない。

4班 表参道ヒルズ
 ・前回指摘された「同潤会」についてのデータを集める。
 ・渋谷図書館で資料集め。
 ・開店時間からFWをし、来客者へのインタビューも実施。

5班 汐留地区
 ・コムーネへのインタビューを実施。
 ・なぜ「イタリア」街なのかを「コムーネ」の語源から考え、
  地方自治のあり方と汐留の再開発がリンクしていると推測した。

6班 神楽坂
 ・「新旧融合」の視点は寺社のみで語るの難しいため、
  街全体で捉えることにした。
 ・写真を変更(「早稲田通りと大久保通りが交差する所」)
 ・高級というイメージが維持できないことを「新旧融合」ということで
  ごまかしている気がする。

7班 錦糸町オリナス
 ・再度錦糸町へのFWをし、再開発に関連した企業へインタビューを実施。
 ・駅の南北の違いについて言及した。

8班 ニコライ堂
 ・日本人ムスリマ(女教徒)に注目。イスラム教に改教したことから、
  国際性がみえるのではないか。
 ・東京ジャーミィにてインタビューを実施。



↑検討会中のゼミ生。悩んでます…。



そしてこれからが本番。各キャプションの検討会スタートです!
3限では、8班、7班、6班の作品が検討されました。

<8班>
「イスラムとの出会い ―アッラーとダンナだけ♪―」
 
質疑応答
・イスラム教徒来日の経緯は?→留学・研究・労働・親日で。
・最後の一文の意味は?→イスラム教で「一番大事で一番初めに教わる」言葉。
・班の論点がわからない→イスラム文化圏外の日本でイスラム教を信仰している
 ことに何かあるのではないか。

最終的にこの文章で何が言いたいのか見えてこないという指摘を受けていました。
東京とイスラムの関わりを表すことが必要だと指摘されました。


<7班>
「錦糸町 ~未来はいま~」

質疑応答
・オリナスの役割とは?→南口から北口へ人が流れるきっかけ。
・実際に人の流れに変化は?→完成以前は人が集まるようなところではなかった。
・オリナスと表参道ヒルズなどとの違いは?→ターゲットがファミリー層。
         
オリナスに焦点を当てているのにオリナスがどのような施設かみえてこないという
指摘を受けていました。
そして、オリナスで語るのではなく「錦糸町がなぜ副都心に指定されているのか」
で語るべきという指摘がなされました。他の副都心との違いや、策定された背後に
ある力関係などを調べてみることを指摘されました。


<6班>
「格式か開放か ―神楽坂の選択―」

質疑応答
・日本で一番フランス人が多い?→見た感じはそれほどでもない。
・なぜこの写真なのか?→神楽坂が早稲田通りと大久保通りの二つ道路により
            区分されていて神楽坂をよく表していると思ったので。

二つの通りによって四分割された地域ごとの特徴は、歴史性も踏まえてどの程度
違いがあるのか。実際はそれほど明確ではないのでは?と指摘されました。


キャプション検討中、後藤先生から、
「“東京の社会学”をおこなうこと」「写真に対するこだわりが足りない」
「インタビュー・調査不足」「何を分析し、何を語りたいのかがみえない」
など、多くの指摘を受けました。
次回の最終検討会に向けて、課題は多く残されているようです。

※配布資料 A3のキャプション2次案4枚


文責:堀内康太(2006年度4年ゼミ生)
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