日本大学文理学部社会学科・後藤範章ゼミナールの日誌☆

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2024年度ゼミ合宿 session4

2024-08-03 17:00:00 | 2024年度
こんにちは、ゼミ4年の山野です。

合宿もsession4となり、折り返し地点にきました。今回は4年生6人の卒論発表で、それぞれ4年が発表した後3年生を含めた議論を行いました。
このsessionはお昼休みの後から240分というかなりボリューミーなスケジュールでしたが、発表者は以下のような話をしてくれました。

まず1番目は赤井です。
卒論のテーマは「再開発事業における住民の街へと向き合い方と事業の在り方について-下高井戸を事例として-」で、昨年度に作成した映像作品から発展した内容でした。先行研究の量はゼミ1番の量でしたが、議論の際に研究内容と理論仮説に矛盾があり、テーマが不鮮明であることが指摘されました。街の事業の展開と住民の関係性をより明確化していくということにまとまりました。


次に西塚が発表しました。テーマは「神奈川県横須賀/三浦市から考えるスポーツツーリズムの有用性」です。
三浦で開催されるイベントでのインタビューや観光サービス団体の参与観察などが研究方法として提示され、経済とスポーツの関係に注目した内容でした。議論ではスポーツ反対派に対する認識・説明の不足を問われ、それを受けて西塚はその点を補っていくとしました。確かに私もオリンピックなどが現在開催されているために、スポーツ賛成派の側面ばかり見ていましたが、そうでない人々がいることも理解しておく必要があると反省しました。そして研究ではそういった多面的に見ることを忘れないでいきたいと思います。



3番目は私、山野で「老老介護と子供・孫世代の実態と課題について-公的介護と私的介護による影響-」をテーマに卒論発表を行いました。(うっかり自身の写真を撮り忘れてしまいました、申し訳ありません)
前回の後藤先生との面談を踏まえて、テーマに関して子供世代から子供・孫世代まで対象を広げて当事者研究としての形に変更をしました。発表では、ドキュメント分析を通して家族の関係性やジェンダーにも追究して行きたい旨を伝えました。ただ、理論仮説と作業仮説がまだ曖昧な部分があり、先生からも指摘があったため、改めて1:1の関係で仮説を立てていくことを確認しました。

4番目は渡邊でした。
「居酒屋におけるPOP広告の有効性-数字で見る販促効果-」をテーマにして、自身のアルバイト先での研究を発表しました。今回発表した4年の中では唯一実験を伴う調査であり、かなり綿密に計画が練られていることを後藤先生は、高く評価していました。渡邊自身がPOPを制作し、それを飲食店で掲示することで人がどのような行動パターンを見せるのかという研究で、まさに社会学の研究だと講評がありました。議論では注文に用いるPOPとタブレットの混合を危惧する発言や、比較回数・データが少ないのではないか、という発言もあり、データの取得回数を増やしていく方針になりそうです。



↓渡邊作のPOPと配置モデル


5番目は井上(め)の「接待飲食店営業の実態と内情〜東京都調布市A店を事例として〜」が発表されました。卒論の方向として、地域の歴史を含めながら、その実情を明らかにしていくという内容でした。議論ではその中の特に「店舗拡大・派閥」とはどういうことなのか、ということに質問が集中しました。地域・街場との関係を明らかにしながら、裏事情を深堀していくというテーマに後藤先生からは、期待しているとコメントをいただきました。私自身もこのテーマについて関心があるため、是非井上(め)のこの先の研究を見ていきたいと感じました。



最後は藤原で、「日本におけるタトゥーに対する考え方の変化-人はなぜタトゥーを入れるのか-」がテーマでした。
タトゥーを入れている人に対してのインタビュー調査がメインだと発表があったため、議論ではより広範囲でインタビューを行った方がいいのでは、タトゥーを入れていない人へも調査を行うべきではないか、と意見がありました。これに対して藤原は入れている人だけに対して調査を行って行く予定と説明しました。後藤先生からもタトゥーを入れている少人数の人へのインタビュー調査で十分であり、質的調査として成り立つと講評をくださいました。また、なぜタトゥーを入れるかの論理構成を調べると良いともお話がありました。





以上6名の卒論発表は、全体としてレベルが高いものになっていました。特に渡邊はこの合宿の後すぐに調査を開始するとのことで、仲間の中でもう執筆に向けて動き始めている人がいるという事実は私たちにとって非常にモチベーションになりました。また卒論を書かない人も、鋭く、客観的なコメントを多くくれました。
また、私の体感ですが昨年度のゼミ合宿よりも卒論執筆予定者の人数が少なかった分、かなり議論の量が増えていました。
参加者全員が質問・回答するだけでなく、何が問題なのか、を全員で考えることができたsessionだったように思います。

これからも卒論発表は複数回ありますが、今回のsessionを活用して研究を進めていきましょう!

ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました!
(文責:山野)
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