<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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米国テレビ番組「オプラ・ウィンフリー・ショー」に名作「サウンドオブミュージック」のキャストが45年ぶりに集合し「エーデルワイス」などを歌ったのだという。

このニュース。
何がビックリかというと「サウンドオブミュージック」が45年も前の映画になっていたということにびっくりした。
この映画は今もDVDなどで時々見ることがあり、その新鮮さは何度見ても変わらない。
歌、映像、ストーリー。
どれを取ってみても、このレベルの新作映画には最近とんとお目にかかったことはないのだ。

私が映画ファンとなって自分で劇場に足を運ぶ用になった頃、つまり70年代後半に、「45年前の映画」といえばジーン・ケリーやフレッド・アステアどころか、チャップリンやキートンの無声映画のことなのであった。
もちろんカラー映画ではなくモノクロ映画。
テレビで時々放送されるピントの甘い古い映画を見ては、
「おおー、時代劇やのー」
と思っていた。

チャップリンの映画はともかくとして、他のモノクロ映画をじっくり見る根気はなく、どうしても「当時の新作」を中心に観る傾向が強かった。
今の中高生は45年前の映画と聞いてどういう印象を持つのだろうか。

ところで、考えて見れば1960年代の映画は今も新鮮さを失わない凄い映画が多い。

「アパートの鍵貸します」「マイ・フェア・レディ」「猿の惑星」「卒業」「2001年宇宙の旅」「俺たちに明日はない」「明日に向かって撃て!」「ブリッド」
などなど。
何度見ても楽しめる映画はこの時代に多いのではないか、と思ってしまうぐらいクオリティが高くバリエーションに富んでいる。
それにほとんどがアメリカ映画。
あの頃のアメリカ映画は奇をてらわない、正統でまっすぐな映画が多かったような気がする。

最近60年代の映画が最新の映像技術を駆使してリメイクされたケースが幾つか見られたが、どれもこれもオリジナルには到底及ばない作品ばかり。
美味しいかつお昆布出汁の味は化学調味料では再現できないというのによく似た現象だ。

ともかく1960年代の映画は凄かった。


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