<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
宇宙エンタメ前哨基地





出張が無事に終わって大阪へ戻ることになった。
大阪からはピーチエアで福岡までやってきたのだったが、帰りは仕事の終わる時間が検討つかなかったのでチケットを購入していなかった。
できればヒコーキでさっと帰りたいところだが、ピーチエアは13時台の関空行の次は21:45までないし、ANAは当日チケットになって、ちょっと経費で落とすのは難しい。

「帰りは新幹線ですか?」
と福岡の同僚が言うので、
「ん、そうですね、帰りは新幹線でゆっくりと大阪に返ります」
と答えた。

新幹線でゆっくり帰る、というのも変な言い方だが実際のところ飛行機なら1時間、新幹線だったら2時間半なので飛行機の方が断然ラクチン。
しかも福岡空港は博多から地下鉄で2駅の街のどまんなかにあるので空港アクセスも抜群だ。
でも、ヒコーキは予約していないので仕方がない。
新幹線で大阪へ帰ることになった。

新幹線で帰ると決まったら東京行ののぞみ号に乗る訳にはいかない。
ここは昨年営業を開始した九州山陽新幹線の「さくら号」に乗るべし、とさっそく福岡の事務所にいるうちにエキスプレス予約で座席を確保することにした。
九州新幹線はエキスプレス予約はできないのだが、同じ車両でも博多から以東の山陽新幹線を走る分はエキスプレス予約ができる。

私はできれば窓側を確保したかったのだが、超人気の九州新幹線さくら号だけに、通路側しか空席がなく、しかたがないので4号車の真ん中辺りの座席を予約したのであった。

九州新幹線の車両は東海道新幹線でもおなじみのN700系だが、インテリアがのぞみ号とは比べ物にならないくらいに豪華なのだ。
座席は2列、2列のグリーン車仕様。
普通料金でもゆったり座れる、昨夕のピーチの座席とは正反対なのだ。
これは昨年まで走っていた山陽新幹線のひかりレールスターを踏襲するもので、人気なのも当然だ。



博多駅に到着すると、聞きしに勝る大混雑。
昨年の博多駅のリニューアルで人の流れが天神だけではなく、ここ九州の玄関口にも集中しているというニュースは大げさではなく、事実なのであった。

電光表示板には山陽・東海道新幹線の新大阪・東京方面と九州新幹線の鹿児島中央方面が表示されている。
意外に感じたのは熊本までの列車が断然多く、鹿児島行は数が限られていることなのであった。

今から20年ほど前に北九州周遊券を購入し、福岡、長崎、佐賀、熊本、大分とぶらぶらしたことがあったのだが、この時、鳥栖から熊本までの乗車した特急が平日なのに大混雑していたことを思い出した。
「熊本まで新幹線をひいても大丈夫や」
と政治家でもJRの社員でもないのに、一般人、しかも関西人の私はその時一人納得したことを思いだしたのであった。



新幹線の乗り心地は2列シートだけに東海道新幹線のグリーン車と変わらない。
のーんびり、ゆーたり、なのであった。
車内では博多名物鳥の唐揚げとアサヒ生ビールのセットが1000円で売られていたのだったが、まだまだ勤務中ということもあり、ここはグッと我慢をしてアイスクリームを買い求めることにした。

東海道新幹線ではカチカチに凍ったバニラアイスクリームを食べることにしたが、ここ山陽新幹線ではカチカチに凍った期間限定のりんごアイスクリームを買い求めたのであった。
ここ九州の地で、青森りんごを使ったアイスクリームを食べるというのもなかなか粋なものである。





山陽新幹線の東海道新幹線との大きな違いは停車駅の多さだ。
東海道新幹線のように新横浜を出発したら名古屋まで1時間30分近くも停車しない区間は一切無く、博多からは最速ののぞみ号でも、小倉、広島、岡山、新神戸と停車する。
小倉から広島がいちばん長いかも知れないが、それでも1時間かからない。
私の乗った「さくら号」はひかりレールスターの後継も兼ねているので、それこそ、小倉、新山口、広島、福山、岡山、新神戸と30分から40分おきに停車する超特急というより、超快速という感覚なのであった。
これで姫路に停車していたらイライラしていたところだ。

余談だが、このうち新山口という駅名は私の最も起きに召さない駅名で、「小郡」でええではないかと今も思っている駅名だ。
小郡、もとい新山口はSL山口号の出発駅で、ここから森鴎外ゆかりの土地、島根県の津和野までは風光明媚なところでもある。
そもそも山口県は県庁所在位置が山口市という中途半端なところにあり、なぜ「萩」にしなかったのか、私はこれにも文句を付けたいところなのだ。
おいでませ山口へ、と言われると萩や下関、秋芳洞は思いつくのだが、山口市へ行ってみようとはイメージできず、ここは山口市の玄関口「新山口」も、なんだかな、という感じがいつもつきまとっているのだ。

で、以上余談。

ということで、しょっちゅう駅に停車するので荷物の多い私はおちおち寝ていることもできない新幹線での移動なのであった。


(2シートのゆったり新幹線。東北新幹線のMAXはピーチエアどころか、千里中央から乗る阪急バスよりも狭いのはいかがだろう)


(テーブルの裏面。九州新幹線さくら号は8両編成だ。)


(座席の肘掛けについてるカップホルダー。レールスターにも付いていたが場所が悪く、使いにくい。)


(博多駅に貼ってある列車の編成表。それがどうした、と言われればそれまでですが)

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久々の九州への出張は............もちろん、話題のピーチエアの格安チケットで!

とういうことで、朝の早くから福岡の某大学で打ち合わせの仕事が入った私は当日移動では間に合わないので、その前日に大阪から九州へ移動することになった。
移動はもちろん話題のピーチエアで!

格安エアラインというものを実際に利用するのは初めてだった私は、胸ときめかせてインターネットで関空~福岡の片道チケットを購入した。
チケットには「ハッピーピーチ」と「ハッピーピーチプラス」の2種類あり、前者は機内持ち込みの荷物は一個までで座席指定や預かり荷物はオプション扱いですべて別料金。搭乗便変更もできないチケットだが、価格は極めて安くて、なんと関空から福岡までの片道料金は約8000円。
高速バス並みの運賃だ。
一方後者は座席指定が可能で預け荷物も1個OK、便の変更もインターネットからだと無料というチケット。購入は前日までという条件だから一般的なANAやJALの特割チケットに相当するものだが、これも価格が結構安い。
関空から福岡までが10500円だったので、こちらも新幹線より断然安く、高速バスのデラックスシート並。
高速バスとの違いは空を飛んで移動することと、移動速度が時速800kmということで、こちらのほうが楽チンなのだ。

私はビジネスでの利用なので、突然予定が代わってしまったりするので「ハッピーピーチプラス」を選択。
どうせプレゼンのための資料や機材を持って行かなければならなず、荷物も預けなければならないので、このクラスがピッタリだ。

ということで、意気揚々と関空に向かった私は無事チェックインを完了した。
久々のチケットありのチェックインだった。
このチェックインするときに出てきた搭乗券が洒落ていた。
「レシート」だったのだ。
これはLCCならではの節約方法か、スパーマーケットみたいでチープだがなかなか味がある。
ただ私は搭乗券を持つと、時々降りる時までに紛失してしう悪い癖があり、ましてやレシートのような搭乗券は無意識にゴミ箱へ捨てる可能性があり、注意を要する。
始末書をANAやJALだけではなく、ピーチエアでも書くことになると、それはそれで話のネタなのであるが面倒くさいので財布の中にしっかりと収納することにした。
なお、収納しようと思った時、すでに搭乗券をくしゃくしゃにしてしまっていたので、これはホントに注意が必要だ。


(写真:ピーチエアの搭乗券。下に「OOKINI!(おおきに!)」と書いているのに、客がなかなか気づかず滑っているのが印象的。)

パーティションで囲まれた通路を歩いてロビーへ出た。
小さな売店があり土産物、ジュース、お菓子などを買い求めることができる。
他のターミナルと全く同じ。
話題と値段で人気抜群なのか、ロビーは乗客で一杯だった。
座る場所もないくらいだ。
親子連れや学生らしき姿が多いのが格安航空会社の格安たる所以であろう。
また、変な雰囲気を漂わせた客がいるのも格安エアラインの特長か。
2階のロビーチェアが一杯なので3階へいくと、妙な雰囲気のオッサンが空港の案内係の女性に文句を言っていた。
なんでも、マクドナルドでアイスコーヒーを買ったら、

「ストローが曲がってんだけど、どうしてくれるの?」

ということなのであったが、ストローなんかどうでもええやんという私の感覚からすると、少々不気味オッサンなのであった。
このオッサン、昔の円広志をエアポンプで膨らませ1970年代のミュージシャン的な黒っぽい衣装で見を固めていて
時代遅れ的なファッションセンスで肥満体。
独特のムードが漂っている。
いや、ムードなんて生易しいものではなく、オーラが漂っているのだ。
格安航空会社を選ぶ人にはマクドのストローの細かな品質まで神経質にクレームを付けるアブノーマルな人もいるようなので、注意が必要だと思ったのは言うまでもない。

で、搭乗開始のアナウンスとともに私たちはバスに乗り込むことになった。

バスのりばはプレハブ小屋で、出口がいくつかあって座席のナンバーによって乗るバスが異なっていた。
これは使用している機材がA320と小さい飛行機で、一気に色んな座席の人が乗り込むと混乱を起こしてなかなかスムーズに全員が着席できない。
タイムイズマネーなので、バスごとに座席のエリア分けをして効率を高めるという、LCC独特の「なかなかやるな」という技なのであった。



飛行機まで移動する迎えのバスは「南海バス」の乗合バスであった。
普段は泉佐野市内や岸和田市、堺市などを走っているワンマンカーと同じバス。
行き先表示板には「Peach 福岡」と書かれており、もしかするとこのバスがこのまんま福岡まで走るのではないだろうか。



「座席につくまで写真を写さないでください」
というアナウンスが流れた。
何?
写真禁止?
私のようなヒコーキマニアがピーチなどという話題の飛行機に乗る時は、あちこちパシャパシャ写真を撮るのでトラブルになることを防ごうという魂胆か。
ちょうど私はパシャパシャとiPhoneで写真を写していた時だけにバツの悪い思いをしたのは言うまでもない。

バスはプレハブ小屋、もといLCC専用の仮ターミナルを離れると、一旦空港の外周道路へ出た。
これまで様々な空港でバスで搭乗という手順を踏んだことがあったが、バスが一旦空港の外に出てしまうのは初めての経験であった。
「ホンマにこのまま福岡まで行ったりして」
と、私と同じ事を考えていたアホなオッサンのひとりごとが聞こえる。

バスはすぐに貨物ターミナルの横からセキュリティゲートを通過して空港内に戻った。
関空の貨物ターミナルはもうすぐアジアでも最大級の空港貨物のターミナルになるだけあって、貨物に近いLCCの乗客を載せるにはピッタリの入り口かもしれないと自分で自分を卑下しながら思ったのであった。
そのうちピーチではなくフェデックスに乗せられる乗客も出てくるかもしれない、というのはアホな思いつきだが実際のところピーチエアの飛行機はフェデックスやUPI、ANAカーゴなどの貨物機の駐機スペースからさほど離れていない場所で私たちを待っていたのであった。

それにしても新品の機体はいい。
A320はエアバス社の飛行機だが、着地の感触が大型機並みのフンワリ感があって乗り心地は悪くない。
桃色に塗られた機体はなかなかよろしい。
ボーディングステップを上がって飛行機に乗り込むと、ビニールレザー張りの客席が並び、機内は大混雑。
しかし、座席番号奥から順にバスを横付けし、客を誘導するあのテクニックは、ANAやJALも見習う必要が有るのではないかと思った。

座席が狭いとは聞いていたが、想像していたほど狭くない。
以前、函館から大阪に戻ってくるときに利用したエアニッポンのちっこい飛行機に比べると未だ余裕がありそうだ。
あの時はテーブルが私の腹に支えるほど狭かったが、ピーチエアの狭さは観光バス程度なので気にならない。
飛行機のエコノミー席に新幹線レベルを期待するのは間違っている。

残念ながら機内のオーディオサービスも液晶テレビのサービスもないが、機内販売だけは充実していることがわかった。
とりわけ食べ物が豊富で、余裕があれば是非とも食べてみたいメニューが並んでいたのだ。
しかも価格はリーズナブル。



私は福岡に到着すると福岡勤務の同僚と飲む約束があり、機内での食事は見送ったが、次回は是非ともANAのマイチョイスより100円安いビールとサンドイッチあたりをオーダーしようと思ったのだった。
もちろん「ピーチアイス」も忘れないだろう。

飛行機は出発後順調に飛行。
窓側の席を予約したのだが、夜なのでほとんどなにも見えない。
残念に思っていると視界に大阪の街並みがどわ~と広がった。

「おお、これは大阪湾の上を北に向かって飛行しているんだな」
と感動していると、すぐに飛行機は左旋回。
眼下に神戸ではなく、すでに垂水や名谷あたりの街並みが展開されていた。

「おお、今きっと、明石海峡大橋の上を飛んでるんやな」
と、すこしばかり感動し、やがて視界に広がってくる播但地区の工業地域の明かりに感動していたのであった。

それからたったの5分もすると大きな町が見えてきた。
どこやどこや、と地図をチェックしたいところだが、ピーチエアには日本地図と航空路の明記された「翼の王国」のような機内誌は無く、想像するしか無い。



あとで調べてみると、その大きな町は岡山市であることが判明した。
岡山というと私の父のふるさとで、子供の頃、昭和40年代、大阪から岡山までは自動車を使いうと、7時間も8時間もかかることがあったのに、飛行機だとたったの15分ほどで岡山上空を飛行していたのであった。
感無量なのであった。
従兄弟は元気だろうか、おじさん、おばさんは、なんてことは少しも思わず、次に広島市が見えてくるのかどうか子供のように窓の外を眺めていたのであった。

で、気がついたら寝ていてほとんど着陸態勢なのであった。

関空ではバスに乗って面倒くさい搭乗をしたから、福岡ではどうなのだろうと思っていたら、国内線のターミナルビルにちゃんと横付け。
ボーディング・ブリッジをわたって他のANAやJALと同じく何の不便もないのであった。



で、久々の福岡空港。
夜。
蒸し暑く、僅かだが南国の臭がする。
しかし、蒸し暑さは大阪ほどではなく、ここが日本海側の街であることを少しく思い出し、迎えの車に乗って中洲に向かって走りだしたのであった。

ピーチエア。
LCCだが、客室乗務員は無論のことパイロットも日本人だったのが印象的で信頼できるものなのであった。
社長と外国人機長が空港で喧嘩するどこぞの格安エアラインとは偉い違いだと思ったのであった。

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上方落語の長編「地獄八景亡者の戯れ」はあの世を舞台にしたファンタジー落語。
全部を演じれば一時間以上もかかることもある大作で、これまで多くの噺家さんがチェレンジしてきた演目だ。
長編だけに前編後編と分割されることも少なくなく、また長いだけに最後まで弛れずに演じ続けなければならない難しいネタでもある。
だから演じるのは大抵大ベテランの噺家さんで、間違っても大学の落研演者が演じるネタでは決して無い。

私はこのネタ、桂枝雀版と桂米朝版のLPを持っているのだが、かの桂枝雀が演じてさえ、終盤の一部が若干弛れているほど、難しいネタでもある。
そこへいくと流石に人間国宝「桂米朝」の地獄八景亡者の戯れは弛れさせず、奇をてらわず、最初から最後まで観客を魅了してやまないものがあるのだ。

ところが、このネタ。
生で聞くことはもうほとんど不可能。
桂枝雀は亡くなってから久いし、米朝さんとて車椅子の人。

先日、毎日放送ラジオにゲストで登場してきた米朝さんの話は、何を言っているのかさっぱりわからないくらい老いていた。
ファンとしてはかなりショックだ。
パーソナリティの近藤光史が、
「ね、米朝師匠、そうでしょ」
と話しかけても、
「ん ........ (ピチャピチャと入れ歯の口を動かす音).....それはやね .......ん」
というような調子。
「その頃は、師匠が中心になってされていたんですよね。」
と再び話しかけても、
「(ピチャピチャと入れ歯の口を動かす音).........まあね.......あの時分は......どやったかな」
以降、近藤光史が質問しては師匠の代わりに、
「.......ということだったんですね」と一人でいう始末。
師匠はというと、
「そうやね」
と口を挟むぐらい。

まるで落語の世界なのであった。

こうなると米朝さんの生の地獄八景はもとより、百年後、七度狐、帯久なんかも聞くのは無理。
かなり残念だ、と思っていたら昨日のニュース。

なんでも世界的に有名なアンドロイド科学者・大阪大学の石黒浩教授が桂米朝のアンドロイドを開発し、大阪梅田の産経ブリーゼブリーゼで発表会をしたのだという。
もともと不気味の壁を克服したアンドロイドを生み出す先生だけに米朝師匠のアンドロイドも精密の極み。
動き、表情、語りは米朝師匠そのものなのだという。
会見に出席した米朝さん、息子の小米朝もとい米団治も感激の様子。

このアンドロイドは8月1日から一般にもお披露目ということだが、是非とも桂枝雀や桂吉朝といった「もう会えない、生で聞けない噺家さん」をアンドロイド化していただき、落語会を開いていただきたいと思う私なのであった。

ああ、いつの日かもう一度、生で「お日いさんが........かー!」を見てみたい!

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「在日米軍基地へのオスプレイ配備反対!」
とニュースでひっきりなしに伝えていたので、私はてっきり左巻きの人たちがいつもやっているお定まりの「戦争反対!」運動の一種かと思っていた。
だからテレビやラジオのニュースを聞きながら、

「中国や韓国、北朝鮮が日本の領土や財産を力づくで奪おうとしているのに、なんてのんきでアホなんや」

と思っていた。
しかし、これには大きな誤解があったことをつい最近知ることになった。

「オスプレイ配備反対!」は何も「中国を刺激してはいけない」「北朝鮮を刺激したらいけない」「若者を戦地に行かせるのか」といった話ではなく、

「こんな事故の多い飛行機を配備するなんて許せない!」

という、安全面からの問題であったようだ。
開発依頼何十回も墜落事故を起こしている軍用機の配備は周辺住民にとっては安全の不安材料。
伊丹空港の上をボンバルディアのプロペラ機が飛ぶよりも危険なものだと言っているのだ。

確かにオスプレイはかなり変わった飛行機で、プロペラが角度を変えることにより英国戦闘機ハリアーのように垂直離着陸ができるのだという。
なんだか機動力だけ凄そうで燃費の悪さをイメージしてしまいそうだが、構造が複雑なだけに落っこちることも少なくない。

飛行機といのは安全な飛行機ほどフォルムが洗練されていて歪感がない。
例えばボーイングの旅客機B777などはジュラルミンを使った飛行機の完成形と言われており、そのフォルムは均整がとれた美しさを持っている。
ジュラルミンだけで作った最期の飛行機でもあるということで、その完成度は就航以来過去15年間に人身事故ゼロという数字が示している。

昨年から飛び始めた最新型B787に至っては、もはや飛行機と言うよりも鳥のようなフォルム。
あらゆる安全のための最新技術が備わったそのメカニズムは航空ファンだけではなく、単なる旅人も魅了してやまないものがある、と思う。
思うというのは、見ただけで未だ乗ってないから。

それに反して「オスプレイ」。
かなり不恰好だ。
「ヘリコプターが飛ぶのが理解できない。プロペラがくるくる回っているのに、どうして機体は回らないの?」
というような疑問を持っている人にはさらなる疑問が増えてくる飛行機だ。
機体はまるでヘリコプター。
ヘリコプターよりも小さいが、飛行機よりはぐんと大きなプロペラが左右に2つついていて、それが前を向いたり上を向いたりして飛行する。
誠にもって、気色悪い飛行機だ。

ところで、これによく似た飛行機に「マットジャイロ」があることを私のような40代後半のオッサンであれば、すぐに気づくだろう。
あの「帰ってきたウルトラマン」に登場していた垂直離着陸ができる飛行機で、今回のオスプレイそっくりのフォルムをしている。
オスプレイと違うのはプロペラがダイソンの扇風機みたいな輪っかに囲まれていることと、機体が赤が貴重になっていることと、上から紐で吊るしていることが異なっている点だ。

マットジャイロもよく怪獣などの攻撃にあい墜落したものだ。
墜落するために登場するような飛行機だったように記憶する。
ましてマットジャイロは紐で吊っていても墜落したわけだから、紐で吊らずにホントに飛んでいる不恰好なオスプレイが安全なわけはない。
日米友好も、日米同盟も大切だが、どれだけ役に立つのか分からない怪獣もいないのに墜落が絶えない変な軍用機は私も要らないのと思うのであった。

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仕事が早めに終了したので、さっさと大阪へ帰ろうと思い都営浅草線の新橋駅で羽田空港行の時間をチェックした。

いま浅草線の新橋駅はエスカレータ増設工事で階段が狭くなっている上に時刻表などの一部が「仮表示」状態。
この「エスカレータがない」というのは東京の地下鉄では一般的なようで、東京へ出かけるたびに夏場の階段の上がり下がりには苦労する。
たまに「エスカレータ」を見つけたら、途中までしか設置されていなくて地上への最終段階は階段で昇り降りになっていてガックリさせられることが一般的だ。

「いまさらエスカレーターって」
と思いながら時刻表を探す。

大阪もそうだが東京ももちろん駅の広告が激減していてほとんどのポスター張り紙関係が都のお知らせや電鉄会社の広告ばかり。
不況が原因、と人は言うけれどインターネット普及の昨今、駅の広告のあり方そのものを考えるということをしない広告代理店の怠慢のなせる技と私は密かに思っている。
バンコクの地下鉄のほうが少しは進んでいるようで、駅のホームと線路を隔てるガラス面に動画を投影してお客さんの気を引いたりしている努力をしている分、まだあちらのほうが活気があるに違いない。

そんなことなんで時刻表を探していると仮の時刻表が貼りだされているのを発見。
早速羽田空港行をチェックすることにした。

浅草線には京急線に直接乗り入れている羽田空港行が走っているが、その多くが「エアポート急行」。
品川駅までの各駅と、青物横丁や大森海岸、蒲田などに停車して、再び羽田空港まで各駅停車。
所要時間は40分というところ。
新橋からだとJRに乗って浜松町からモノレールに乗るほうが早いのだが、乗換が面倒で、さらにさらに、JR新橋駅へは汐留側からだとエスカレータが途中までしか無いので階段を歩いて上がるのも面倒だから、ついつい地下鉄プラス京急に乗ることが多い。

で、仕事が早く終わったので「これはエアポート特快でさっさと帰れるかも」と思った。
エアポート特快は品川を出ると蒲田も通過で羽田空港国際線ターミナルまで止まらない。
所要時間は20分少しと大幅短縮。

時刻表を見ると丁度羽田空港行きらしき飛行機のマークの付いた列車の時刻にピッタリだ。
でも、これって急行?それとも特快?という色なのだ。

エスカレータ工事に併せてインクジェットのプリンタで作成したのか、文字の色が中途半端。
青緑色なのだ。
急行は青。
エアポート特快は濃い緑で表示。
でも、45分発の列車は「青緑」。
なんじゃこれ?



実際の所、どちらの列車であっても構わないのだが、空港まで早く着いたほうが嬉しいに決まっている。

急行か、それともエアポート快特か。
帰りの気分を左右する、それが問題だ。

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日本経済新聞の文化欄を読んでいると、「フィンガー5が今年で40年」という記事が載っていた。
三男の玉元正男氏が往時の思い出を語っている記事で、当時は知らなかったことが書かれていて興味を惹かれたのだった。

フィンガー5といえば、大人気の頃は私は小学生。
同じクラスの女の子が、

「ファンレター送ったらサイン入りのハガキが届いてん!」

と皆に自慢して回っていたのを思い出す。

当時私はまだアイドルに興味を持つような精神年齢に達しておらず、どちらかというとスペクトルマンやレインボーマン、ジャイアントロボ、仮面の忍者赤影の方がお気に入りで、

「女の子というのは、変わってるな。何がオモロイんやろか」

と思ったことを記憶している。

とはいえ、フィンガー5といえば人気グループでテレビのチャンネルをどこに合わせても登場してくるような人気者、という印象が残っている。
とりわけ人気だったボーカルの男の子と女の子は私と対して年齢が変わらないのが不思議だった。
どうしてあんなに歌や踊りを上手にすることができるのか。
学校はどうしてるんだろ?
で、究極は「もしかすると白木みのるみたいなもんなんかもわからんな」

と、子供を演じている大人かも知れないという疑問さえ抱きながらテレビを見ていた。

今回の新聞記事を読んでいて初めて知ったことは、彼ら5人はもともと沖縄の米軍基地周りのプロのシンガーだったことだ。
人気が出るまでかなりの下積み期間も結構長く、それだけ基礎になる技量を持っていたということなのであった。
私はてっきり彼らは、今風に言えば、AKB48のようにプロモーターが企画演出して作り上げた「出来合いのアイドル」だったのではないかと思っていたのだ。
だから正直なところかなり意外だった。

沖縄での実績を武器にして上京。
全国区になろうとしたが鳴かず飛ばずで「もうそろそろ沖縄に帰ろうか」とやけくそで小学生だった二人の弟妹を引き込んでオーディションを受けたらめちゃくちゃ目を引いた、というのがフィンガー5だったという。
しかも、グループ名もやけくそ的で「ジャクソンファイブ」にあやかって「フィンガー5」。
バッチモン臭いのだが、それで大ヒット。

米国の人気グループのコピーのような要素を加味して大人気になることができる、まだまだ発展途上な時代だったのだろう。

フィンガー5が活躍していた頃は未だよちよち歩きだった嫁さんにはこの話をしてもほとんど通じない。
少し残念で、少し「ほほ~」という感じがして、ちょっとしたジェネレーションギャップを楽しむことができる。
そういう意味でも、フィンガー5は興味の尽きないアイドル時代のランドマークなのだ。

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朝6:55。
関西空港。
冬と違って今の季節は周囲も明るく活気がある。
但し、外は暑い。
朝なのに、周囲は海なのに、暑くてたまらないのだ。

こんな季節でも日帰り出張で東京へ行く場合、私は6:55関西空港発の早朝便ANA142便か8:10発のANA144便に乗ることが多い。
とりわけ一日をフルに使うことのできる142便は、同じく大阪から東京へ向かう、うちの会社のVIPな人たちと機内で遭遇する可能性が低いので大変よろしい便でもある。

しかし朝が早いとやはり肉体的ストレスは結構ある。
眠い。
だるい。
腹が減ってる。
ディズニーランドへの格安ツアーに向かうガキどもを伴った少々下品な親子連れが機内でワイワイ騒ぐ。
などのデメリットがあるのだ。

それでもこの便は月曜日を除き、満席でぎゅうぎゅう詰めで乗せられることもないので、後方30番以降の座席であれば比較的ゆったりと座れるというメリットもある。

さて、今月最初の東京出張で座席に座った私はさっそくANA Mychoiceのパンフを手にとった。
今月はどんなメニューが揃っているのかチェックしようと思ったのだ。
ソフトドリンクは先月から継続して掲載されているトマトジュースと今月新たに登場した広島産「レモン&はっさくサイダー」がラインナップされていた。
トマトジュースはともかくとして、サイダーは必見なのであった。
というのも、価格が200円。
いつもなら最低でも300円に設定されている機内有料のジュースがなんと200円スタンダードに設定されていたのだ。
200円なら手軽な金額なうえ、Mychoiceのメニューだと羽田についてからたまにマクドで食べるコンビセットよりも話題性があって建国的でもある。
ちなみにトマトジュースは400円だったように記憶する。

さっそく味見をということで、離陸後大阪湾を一周りして上昇する機内で機内サービスの始まるのをワクワクしながら待つ。
下界には大阪南港、神戸空港、明石海峡大橋と大阪湾のランドマークがすぐ近くに見て取れる。
やがて、再び関空上空に戻ってきて旋回が終了し、東へ進路をとったと同時にシートベルトサインが消え機内サービスが始まった。

フライトアテンダントのお姉さんがワゴンを押してやってきた。
私はさっそく「レモン&はっさくサイダー」を注文したのであった。

このMychoiceではちょくちょくサイダーが登場する。
以前もこのブログで塩サイダーを注文したことがあったのだが、それも実にあっさりした味で美味しいサイダーなのであった。
期待に胸膨らませてレモン&はっさくサイダーをコップに注ぎ、口に含んでみる。
シュワーとした食感と柑橘類の爽やかな風味が口中に広がり、
「これは朝にぴったりや!」
と心の中で叫んでいたのであった。

コンビニで売られている食後口中が砂糖感覚でベチョベチョするサイダーとは異なり、これは塩サイダー同様かなり美味い。

ということで、ボトルに「瀬戸内旅情」というラベルを読みながら知多半島の先に広がる太平洋を眺めつつサイダーに舌鼓を打つ今月の出張なのであった。


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往年のアイドル、キョンキョンも仕事がないのか中国製家電のコマーシャルに出演しているのを見て、私は少しばかり愕然とした。
元気よく走る姿は40代半ばに見えない若々しさがほとばしり、「さすがはキョンキョン。なんたってアイドルだ」と思ったいたら、最後に「ハイアール」のロゴが大写しになった。

小泉今日子ぐらいのアイドルになれば、少しばかりはプライドを持ってもいいと思う。
「こんなメーカーのZCMなんて」
という具合にわがままを言っても赦されるのではないかと思う。
同じ家電ではずっと以前出演していた三菱電機や所属しているレコード会社の日本ビクターならわかるのだが、ハイアールとは。
かつてのCM女王はどこへ消えたか、寂しい限りだ。

産経新聞のネット版に「中国企業が50インチ液晶テレビを10万円以下で展開。岐路に立たされる日本メーカー」という見出しを大きく掲げて報道していたが、きっと小泉今日子とうアイドルのビックネームも「このクオリティでも安価な値段で買えますよ」という中国からのメッセージなのだろうかと思うと、少々苛立たしい感じもしてくるのだ。

40代の元アイドル。
中国メーカーの広告塔とはかなり寂しい限りなのだ。


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要注意:今回ネタバレあります。

往年のカーアクション映画「トランザム7000」でバート・レイノルズと一緒にトランザムに乗って走り回っていたケロッコことサリー・フィールド。
そして、コッポラの問題作「地獄の黙示録」でマーロン・ブランド演じる狂気のカーツ大佐を暗殺するためベトナムの奥地へ出かけるウィラード大尉を演じたマーチン・シーン。
この二人がまさかお爺ちゃんお婆ちゃんを演じる日が来るとは、なかなか想像することはできなかった。

映画「スパイダーマン」の最新作はキャストがすっかり入れ替わり物語もリセット。
従って主役を張っているのはトミー・マクガイヤーではなくアンドリュー・ガーフィールド、恋人役はキルスティン・ダンストではなくてエマ・ストーン。
どちらも日本では新しい顔の俳優だ。

ストーリーはまたはじめから語られて、そのへんが非常にまどろっこしいところではあったが、反面、前シリーズと比較してどのように語られるのが私的に大いに注目された映画でもあった。
結果的に「大胆な」展開で、面白いのは面白いのだが、そのまま次の作品にシリーズ化できるのか心配になってくるようなストーリーだった。

例えば、いきなり正体がバレてしまう。

物語の前半でスパイダーマンが誰であるのか、恋人やその父親などにバレてしまい、そのままストーリーが展開されていくところが、前作の「あの人はだれ?」的面白さをあえて犠牲にして取り組んだ大胆さにシャッポを脱ぐが、それだけに一般的なヒーロー物の最大の魅力である「秘密主義」が崩壊してしまい、私のような子供の頃からウルトラマンやウルトラセブン、レインボーマンなどに馴染んでいる世代には少々受け入れがたい部分がある。

また、恋人役のエマ・ストーンが美しすぎることに対して、声がハスキーなので、ついつい前シリーズのキルスティン・ダンスとが懐かしくなってしまうのだ。
恋人を抱えて街をふわふわ飛ぶスパイダーマンを見ていると、恋人を抱えて空を飛ぶスーパーマンを思い出したし、笑うところが少なく、暗いイメージになっているのでバットマンのような雰囲気を感じることもあった。

前シリーズとは全く違った雰囲気の「スパイダーマン」になったことは驚きだし、スタッフに敬意を表したいが、東野英治郎の水戸黄門が突然石坂浩二の水戸黄門になったような違和感は拭い去ることができなかった。

各所に出てくるノートパソコンがVAIOというのもソニーピクチャーの作品だけに仕方がないと思うこともあるのだが、Mac全盛のこんにちにおいてWindowsパソコンを科学者や学生が使用しているのにも違和感を感じるのであった。

そんなこんなで違和感と驚きの多い映画だったが、一番の違和感はサリー・フィールドとマーチン・シーンの爺さん婆さんであったことは間違いない。


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欧州一高層のビル「シャトーロンドン・ブリッジ」がオープンしたとネットが伝えているのだが、記事を読んでいた私は「?」と思った。
というのも、高さ310メートルで88階建て。
簡単な割り算で考えると、1フロアあたりの高さが3.5メートルしかない。
これは天井の仕上げ材や、空調設備などを入れるとだいたい床から天井までの高さが2,5メートル程度しかないということで、これは天井からの圧迫感のかなり強い建物ではないかとおもわれるのだ。

参考に、今、大阪の阿部野橋で建設中の日本一の高層ビル「あべのハルカス」は300メートルで60階建て。
「ハルカス」というカスみたいな名前が気に入らないが、こっちは百貨店が低層階に入るだけにゆとりがかなりありそうだ。

ロンドンの新名所は池袋のサンシャイン60みたいな居住性なのかもわからない。

(サンシャイン60は60階建てで高さ236メートル)

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