<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
宇宙エンタメ前哨基地



「関西の奥座敷 芦原温泉」
なんてキャッチコピーが完全に昔になってしまいったが、その言葉が完全に死語になる時が近づいている。
なんのことかと言うと、北陸新幹線が来年3月、福井県の敦賀まで開通するのだ。
それも東京方面からの開通で、大阪からの開通はいつのことになるやら分からないのだという。

地元での歓迎ムードはNHKも「ブラタモリ」で取り上げるぐらいなので、特別な出来事だ。
でも、関西地方に居を構える者にとっては至極迷惑。
現在、金沢まで直通で行ける特急サンダーバードも敦賀止まりなので、これでは関西のアーバンネットワークの代名詞「新快速」とかわりはなく、止まる駅の数が少し少ないだけで、メリットはほとんどない。
芦原温泉はもとより金沢へ行くのも途中敦賀での乗り換えが必要になってくる。

北海道新幹線と比べると北陸新幹線は遥かに利用者も多く、その利便性は認めるところだが、なんでこんな中途半端な開通を図るのか。
新幹線が開通しても特急でそのまま金沢や富山に行けてもいいんじゃない。

私は山陽新幹線が岡山まで開通した時、まだ小学生だったが、親にせがんで「特急しおじ」に岡山から大阪まで乗せてもらったことがあった。
つまり山陽新幹線の途中開業でも山陽本線を走る特急しおじは下関から新大阪まで走っていたわけだ。
それがなんでサンダーバードでできないの?
という不満がある。

ということで北陸新幹線、関西から西ではその必要性がほとんど認められない迷惑な地元新幹線なのだ。


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近頃の、若いもんは〜〜〜。
とのっけから呟いていると、私もいっぱしの年寄として扱われる可能性があるので注意が必要だ。
が、一部の人のことだと思うのだが、若い人のこの感性。
良くわからない。

今の若年層は集中力や持続力に乏しいために読書が苦手なのはもちろんのこと、映画のビデオも早送りで鑑賞するという。
私も10代20代の頃はテレビを見ていて頻繁にチャンネルを変えるので、
「もう、ええ加減にしいや!」
と母に叱られたものだ。
今は母に叱られることはなくなったのだが、カミさんに叱られるのだ。
「そんなにチャンネル変えても野球の結果は変わらへんで!」
と。
それでもビデオを早送りでみることはなかった。
早送りで鑑賞する機能がなかったのはもちろん、10代の時はビデオデッキすら存在しなかったのだ。
しかし、気に入ったら「ベン・ハー」のような長時間映画でもちゃんと見たものなのであった。

ところが今どきの若者は見る動画も基本はTikTokのように短時間である必要があり、10分を超えるともう見るきが失せるという。
FBもYoutubeもやたら短時間の動画が増えたのは、これが原因だという。

で、音楽鑑賞も変わっている。
特徴はイントロがないこと。
イントロがあると聴く気力が失せるという。
いきなり本編の音楽というか歌詞が必要らしい。

そもそも本編よりもイントロの方がいい曲というのも少なくない。
イントロがあるからこそ、気分が高まり本編のメロディーに聞き耳を立てるのだ。
まれにチューリップの「心の旅」のようにイントロのない曲もあるが、ほとんどの曲にはイントロがある。
イントロは知っていても本編を知らないというような歌も中にはあったりするぐらいなので、イントロなしの音楽しか聞かないという若年層にはおかずなしの白ごはんだけ食べされば良いのではないかとおもってしまうくらいだ。
飲みに行ってもお通し(関西では突き出しという)も要らない。
モーニングマックでセットを頼んでもハッシュドポテトは食べない。

例えばベートベンの交響曲「運命」の冒頭「ジャジャジャジャ〜〜〜ん!」ないとしたらどうするのか?
何の曲かわからないではないか。

ともかく往年の人気TV番組「クイズドレミファドン!」はもうありえない、というのが現在の風潮でショックなのだ。


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先日、初めてJR和歌山線の高田〜五條間に乗車した。
王寺〜高田間や内田〜橋本間はずっと以前に乗車したことがあったのだが、この区間ははじめであった。

JR和歌山線は大阪近郊路線にもかかわらず、走っている本数が極端に少ない。
1時間に1本程度しか走っていない。
父の故郷・岡山を走る伯備線や吉備線以下の運行本数だ。
かと言って、極端な過疎地域を走っているのかというと、先述の通り大阪の近郊路線なので、例えば大阪第三のターミナル・天王寺(あべの橋)から五條までは1時間の距離だ。
これは南海高野線を利用して橋本経由でも難波から1時間。

1時間以上の通勤時間をかけて滋賀県や三重県から大阪市内まで通っているビジネスマンや学生の数が数万人であることを考えると、時間的には滋賀や三重より格段に大阪に近い奈良県五條は時間的には有利と思えるのだ。

なんといっても五條市は金剛山という山を挟んでいるとはいえ大阪府河内長野市や千早赤阪村と隣わせ。
大阪の郊外としての位置づけの資格は十分にある。

ところが電車は1時間に1本。
不便極まりない、と思っていた。
なので電車の社内はガラガラで、いつ廃止路線候補に上がっていても不思議はないと考えていた。

今回始めて乗って、その考えは間違えていたとこがわかったのだ。

仕事と関係なく一緒にハイキングをするデザイン関係者のグループがあり、今回私は幹事として五條を案内することになった。
いつもなら五條は自宅から自動車で行くので鉄道は使ったことがなかった。
なんといってもトンネル一つ越えて高速道路を少し走る大阪の自宅から五條は45分ぐらい。
なので今回大阪近郊超ローカル線JR和歌山線を体験することを楽しみにしていた。

で、乗って驚いたのはJRまほろば線と分岐する高田で大勢の乗客が降りたのだが、高田から乗車してくる客も多く、車内は決してガラガラではなかったことだ。
大和路線から乗り換えた王寺駅では座れないくらい混雑していたので、かなりの意外性だ。
往路は五條の一つ手前北宇智駅で下車したのだが、ここでも座席はほとんど埋まっていた。

帰りは学生の下校時間と重なったこともあり五條駅から6割乗車で若干混雑。
座れることができたのだが、多くの学生は立っておしゃべりに興じていた。
たぶん、智弁学園の学生たちではないか、と勝手に思ったのだが、馬鹿騒ぎするようなことがなく落ちつた雰囲気の学生たちなのであった。

考えてみれば大阪から1時間。
関西空港までも自動車なら1時間。
旧幕府領で京都、奈良から奥吉野・大峰山や太平洋側・新宮へ抜ける交通の要衝。
幕末は天誅組事件もあった。
現在も木材の集積場や加工場、豊富な農産物の生産地でもあり人口は少なくない。

単なるローカル線だと思っていたJR和歌山線は意外な準混雑路線なのであった。


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