<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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乳製品の値上がりが著しい。

我が家では牛乳は低脂肪で安価なものということで、淡路島産の低脂肪乳を飲んでいた。
これが1リットル108円で手頃な価格。
とりわけ夏になると暑いので時々水代わりに飲んでしまうこともあり、ミネラルウォーターよりも安く栄養価もあるこの価格に馴染んでいた。

ところがここ1年ほどの物価高騰に引きずられ、先日ついに128円になっていたのだ。

2割アップ。

価格の上がるものは乳製品に限ったことではなく、他にもたくさんあるが日常飲食しているものが値上がってしまうと家計への打撃は小さくない。

野菜。
玉子。
近海物の魚。
牛肉。
菓子類。

なんでも値上げ。

父の会計の方はもっと大変で、さして十分とは言えない額の年金生活者である父の場合、物価は上がるが年金支給額は上がらないので大変だ。
やりくりしているのが私なので、年金額と実家の家計の比較で胃が痛くなることも少なくない。
実家の場合は電気代が最も大きく、年老いたジジイ、もとい父に「エアコンを我慢せよ」とも言えず冬を越してみたものの、その金額はマンションの管理費に匹敵するほどだったので請求書を見た私はしばし言葉を失ったのであった。

ともあれ牛乳の値上げは物価高騰のわかり易い例で定点観測していない他のものはどうなのか。
真剣に考えると憂鬱になってしまうので、考えないようにしているが考えてしまうのが悲しい。


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昨日あたりから黄砂が日本列島に達したというニュースが流れて、
「マスクしてください!」
とテレビなんかで呼びかけられている。

せっかく新型コロナが第5類感染症に分類されて、マスクも必要に応じてでよくなったところに「マスクしてください。PART2」となっているので、いささか面倒を感じている。

この黄砂。
何も昨日今日飛び始めたものではなく、人類の歴史よりも以前からこの季節の強風に煽られてモンゴルから中国を経て東シナ海も日本海も飛び越えて日本へ飛んで来ているのだ。

メリットもある。
黄砂に乗ってたくさんのミネラルが運ばれ日本の土地を潤している。
これが日本の農業に与えている好ましい影響だ。

この黄砂の最も大きな問題は、20世紀後半以降の中国大陸の工業化に伴って大気汚染物質が黄砂に付着して飛んでくることになったことだ。
ミネラルは歓迎だが、窒素酸化物や煤や化学物質は歓迎できない。

また、人々も神経質になった。
私が子供の頃、黄砂が飛んでくると「今日は霞んでいるのでお外であまり遊んじゃいけませんよ」程度だったのが、やれ喘息の原因だとか、花粉と合わせてアレルギーの原因になるとか、やかましい。
テレビは製薬会社が大きな顧客なので、市井の不安を煽ることは関連商品の売上増につながることもあり、必要以上に神経質な報道をしているのではないか、とへそ曲がりの私なんかは想像しているところだ。

ともあれ黄砂の季節は洗濯もしにくいので面倒くさい。


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統一地方選挙前半戦が終了。
私の住んでる大阪府では吉村知事在住の河内長野市以外はすべて維新の候補が府議会議員選挙でトップ当選。
他の政党が「どこ行ったんや?」という状況だ。
で、河内長野は自民候補が当選。
何があったのか特例だけに注目したいところだ。

で、問題は共産党。

共産党の府議会議員は改選前は2人。
で、今回の選挙で1人になった。
でも、1人いるのが実に不思議なのだ。
その1人当選した選挙区は吹田市。

吹田市といえばEXPO70の万博公園のある場所で、大阪北部中核都市。
大阪大学の本部も関西大学もここにある。
その吹田市で選挙制度を正式に否定した民主主義の根幹をぶち壊している共産党候補が当選。

2万4千人も投票したというのだから吹田市の今後が憂慮されるものがある。
中国や北朝鮮みたいな社会を2万人以上の人々が望んでいるということはなんだなんだ、という感じだ。

もしかすると「どうせ維新が当選するんだから、誰でもいいわ。ワシ、維新嫌いやし」という気分がシャッフルされた結果の当選かもしれない。
なんといって他の落選候補も似たような投票数だから、案外その予想が正しいのかもしれない。


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電気自動車ブームに終わりの風が流れている。
これは私の勝手な触覚かもしれないが、様々な状況を鑑みると電気自動車が街中に溢れ、内燃機関の乗り物がクラシックカー扱いされる時代はついに来そうにないように思われる情報がチラチラと現れ始めているからなのだ。

ドイツがガソリン車の完全規制を撤廃したことが発表されたからではない。
それぐらいではびっくりすることはない。
原発廃止を掲げていたヨーロッパがロシアのウクライナ侵攻でエネルギー安保という意味合いで原発を捨てることはできないし、そもそも二酸化炭素排出削減に原発利用を除外することはできない。
したがって「口だけ規制」を謳っていたから、電気自動車への完全移行も同じではないかと考えていたのだ。

そもそも電気自動車の歴史は内燃機関の自動車とさして違いはない。
19世紀の終わりには電気自動車は実用レベルで登場した。
しかし普及しなかったのは充電器の問題があったからで、それは今とちっとも変わらない背景になっているのだ。
100年も経てば流石に技術力は上がってバッテリーの質もかなり上がっているものの、それでもガソリン車と同様の利便性で運営するのはかなりの無理がある。
価格も安くないし、そもそも原子力発電所の電力を利用することを考えないと電力量は足りないし、二酸化炭素排出規制の条件をクリアできない宿命がある。

マスメディアも電気自動車普及をすすめるメーカーや行政もこの「原発ありき」が背景にあることを黙り決めこみ、公に議論することもあまりない。

このような「臭いものには蓋をせよ」というような条件があるインフラを高い費用をかけて普及させるところに大きな無理がある。
有体に言えばインチキでもある。

CMでもそういう部分があり、例えば日産のEVのCMで飛行機よりも加速力があるような作品がオンエアされている。
そもそも内燃機関と電動モーターを比較した場合、電動モーターのほうがトルクがあって瞬発性があることは電車を見れば明らかだ。
だから飛行機よりも加速性が優れるというのは特別なことではない。
もし、それだけEVに必要の無い加速をさせて電力を消費しないのであれば、それは驚きだが、そういうことはちっとも表現されていない。
むしろ、ビジネスジェットとEVの加速度勝負はライバルホンダへの訳のわからない挑戦CMと受け取られなくないとも感じられる。

で、ここへ来て電気自動車がいらなくなる、という技術の実証試験が大阪で始まっている。
これは注目すべき日本発の技術だが、マスメディアは理解できないのか、EVメーカーの圧力なのか大々的に伝えられていない。
しかし経産省や大阪市のWEBサイトでは大々的にPRされている新技術なのだ。

それは、
「光触媒技術を使って水と空気中の二酸化炭素から石油を合成する」
という技術だ。

この技術、インチキではない。
光触媒は東京大学で30年前に開発・発見された技術で、今は空気清浄機や内装材の滅菌素材として使われている。
今、これを使って京都大学と仙台のベンチャー企業が人工石油の合成技術を開発し、今年になってついに大阪府と大阪市が力を入れて実証試験にこぎつけたものだ。
今、大阪の鶴見緑地公園で実証試験が行われている。
LEDUV光を使って光触媒で合成した人工石油で発電機を運転させているとのこと。
その生成費用は軽油にして1リットルが14円。
恐ろしくリーズナブルなのだ。

この光触媒で生み出される人工石油は燃やしても、再度で石油に合成できるのでゼロ・カーボンにカウントされる。
しかも運用は今までと同じ。
ガソリンに精製すると普通の自動車にも利用でき、さらに大量に生産する技術が近い将来完成すると、日本は産油国に仲間入りすることになる。
わけのわからない中東からエネルギーを購入する地政学的リスクもなくなるのだ。

コストもかかる、リサイクルも大変なEVではなく、内燃機関の燃費向上を図るとさゼロ・カーボンはEVよりも簡単だ。
太陽光を使うことができると、原子力も、必要なし。

電気自動車が単なるブームに今回も終わるのか。
この技術がブームに引導を渡しそうな予感が広がっている。


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