ミャンマーの大地震で倒壊したバンコクの建設中の高層ビル。
中国企業とタイ大手建設とのJVで建てていたということだが、手抜き工事疑惑も相まって倒壊の原因に注目が集まっている。
果たして構造上の問題なのか。
長周期地震波が問題なのか。
タイ政府は他のバンコクの高層ビルに問題は起きなかったとステートメントも発表しているものの、ヒビの入った建物や天井が落ちた建物など被害そのものは小さくない。
構造にヒビの入った建物は次の大型地震が来た時に倒壊する可能性もあるわけで安心して中に入ることもできない状態となっているようだ。
そこで浮かんでくるのは東日本大震災に被災した日本の建物。
Youtube動画で今でも確認できるか、地震発生時の新宿の高層ビル群はブランコよろしくグラグラと揺れており、中のオフィスではプリンターが自走したりキャビネットが倒れたりで結構大変だったという。
いう、というのはこの日は私は大阪市内にいて難波の10階建ての建物の9階にいたが、結構長い時間揺れ続け気分が悪くなりそうな社員もいたので例えば咲洲庁舎のような60階建ての建物となるとかなり揺れたにちがいない。
この超高層ビルが揺れるということは構造上に大きなストレスがかかり、外見は大丈夫でも支柱の中に大きなヒビが生じていたり、ボルトが緩んでしまっていたりすることもないことはない。
なんといっても確かめようがないだけに、建設会社は、
「大丈夫」
といっているが、例えば同じような地震が来たり直下型の垂直振動が阪神淡路大震災のように600ガルなんてのが来たら、倒れても不思議ではなく、
「大丈夫」
という根拠がわけわからないのだ。
ちなみに600ガルは目安として1秒間に垂直方向に60cm動くこと。
普通に考えても1秒間に60cmというのは普通では体験することができない、まるで飛び跳ねるような振動なのだ。
参考に水平方向は1000ガルを超えていて、これは1秒間に1m以上動いたことになる大変な揺れだ。
そんな激震のもとに高層ビルは大丈夫というのは、いささか無責任な気がしてならない。
個人的な意見ではあるが鉄骨造はともかくRC構造のタワマンなんか住む気がしないのは言うまでもない。
住むのなら戦闘機についている緊急用脱出装置を備え付けて置くべきだと思う。