<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
宇宙エンタメ前哨基地



今年はじめての映画館での映画鑑賞はアニメ「えんとつ街のプペル」。
こんな映画があることなどつい最近までちっとも知らなかったのだが、先日名古屋に行った時、あまり時間で寄った名古屋城の公園にあるカフェのガラス窓に貼られたポスターを見て知ったのであった。

「ん〜〜、なんとなく絵が面白そう」

たったそれだけがきっかけで出かけた映画だったが結論から言うと「ごった煮映画、でもそこそこ面白い」という作品なのであった。

どれぐらいごった煮かと言うと以下の映画作品のエッセンスが判りすぎるぐらい連続的に入っている。

ブレードランナー
トイ・ストーリー2
インディ・ジョーンズ魔宮の伝説
千と千尋の神隠し
ハウルの動く城
天空の城ラピュタ
カールじいさんの空飛ぶ家
ウォーリー
などなどなど。

「え〜〜〜、これってパクリやん」と思ってしまうと興ざめすることになるのだが、これはこれでオリジナル。
各映画のエッセンスが詰め込まれているね、と寛大な気持ちで鑑賞すると結構楽しめる映画なのであった。

見た映画館ではやはり子供連れが複数だったが一人で見に来ているオッサンもおれば夫婦で来ている私のようなものもいるので、鑑賞対象年齢は千差万別。
子供の映画だと思って見に来たら本格的なアニメーションなので、
「これ、金かかってるな〜」
とも感じて質的にはかなり満足のものなのであった。

気軽に見ることのできるアニメがコロナ禍に生き生きとしている理由がなんとなくわかる作品でもあった。


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国軍によるクーデータに注目が集まるミャンマー。
この10年間、急速に民主化が進み、タイやベトナムに並ぶ人口と豊富な天然資源、何にも増して乏しいが優秀な人材が多い国として注目が集まっていた。「東南アジア最後の開拓地」とも呼ばれていただけに今回のクーデターは政治だけではなく経済界や文化面に大きなショックとなっている。
私も少なからずショックだ。
軍隊たるものシビリアンコントロールのもとで機能しなければならず、ましてや自国民に銃口を向けるなど言語道断。
正直時代錯誤もいい加減にしろといいたい。

ミャンマーの人たちにとっては当然これは大問題であり歴史は後戻りができないところに来ているのに、後戻りしろとは許されるものではないに違いない。

一方、日本はあいかわらず。
アメリカのバイデン大統領がどうしたの、EUがどうするの、中国が背景にいるの、と他人事のように報道するマスメディアと他人事のように眺めている日本人のなんと多いことか。
なんで自分のことを決めるのに周りの顔色を伺うのか。
小学校の学級会とは違うはず。
そもそもミャンマー国軍は私たち日本がその種を蒔いて芽吹いた存在だからだ。

ミャンマー国軍はスー・チー女史のお父さんであるアウンサン将軍がバー・モウやその他当時の有力ミャンマー人たちとともに結成したものだが、それを主導したのはボー・モジョこと鈴木大佐を現地工作員とする大日本帝国陸軍なのであった。
陸軍は鈴木大佐に指示を出し、英国を撹乱するためにミャンマーの独立を画策。
1943年にバー・モウ博士を首相に日本はミャンマーを独立させることに成功するが、この時にアウンサンや後に軍事独裁の礎を作ったネ・ウィンら30人の優秀な若者を当時日本の占領地であった中国の海南島で軍事調練し、軍を作った。
やがて日本の戦況が不利になってきていよいよという時に鈴木大佐の助言もありミャンマー軍は日本軍に反旗を翻して英国に味方する。
この時のリーダーがアウンサンなのだ。
鈴木大佐はミャンマーへの肩入れし過ぎを咎められ本国へ召喚されるが、そもそも日本がこんなことをしなかったら今の軍は違った形になっていただろう。
この屈折した情勢は終戦後、アウンサン暗殺やネ・ウィンの独裁、中華系、インド系追放政策などミャンマーの現在の政治情勢のもととなる数々の事件を生み出すことになるのだが。
それでも戦後、本当の独立をしたミャンマーは日本が国際社会に復帰する時、お隣タイと一緒に率先して圧してくれた重要な国の一つだが、それも軍の設立同様知らない人が多い。

テレビの報道でミャンマー人のデモ参加者が日本大使館の前に来て「日本、私達を支援して!」と叫んでいるニュースが流れていた。
なぜなのか?
歴史を少ししっていると日本に対するミャンマーの人たちの心情が感じられて日本人として心が痛む。


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土曜日の夜、東北地方をM7を超える地震が襲った。
幸いなことに震源がかなり深いところだったので津波が起こらず2011年のような事態には至らなかった。
しかしながら瞬発的な揺れは前回を上回っていたのか大規模な土砂崩れが複数箇所で発生。
新幹線などのインフラ設備も大きな被害を受けており被害は甚大だ。

私も仙台を中心に知人や仕事でお世話になっている方々が多くいるのでいささか心配だが、怪我をしたというようなことを聞いていないのでまずは安心というところか。

安心できないのは、和歌山県北部で発生し続けている群発地震。

昨日、自宅で設計業務をしていたら家が「メキッ」と音を立て、続いてガラス窓や障子がガチャガチャ音を立てて比較的大きく揺れた。
「お、地震や」

とっさに東北地方で大きな余震があってここまで揺れたかと思いテレビのスイッチを付けた。
NHKは国会中継をしていて何事もない様子。
東北の地震じゃないようだ。
と思っていたらニュース速報で和歌山県北部で地震。

気象庁のサイトを見てみると和歌山県北部で震度4の地震発生。
大阪府南部は震度3とある。
その後私の住んでいるエリアは震度1だったらしいが、そんなことないやろという揺れなのであった。
ちなみに伊丹市内にいたカミさんは「何も感じへんかった」とのこと。

気象庁のサイトを見てみるとその時の地震以上にびっくりしたのがここ数日というもの和歌山県北部では数十分から数時間おきに頻繁に地震が発生していること。
私の感じた地震の30分あとにも地震があり、今朝までにも数回揺れている。

東北地方の地震も心配だが、和歌山北部の群発地震は地元に限りなく近いので非常に気になっている。
和歌山県と大阪府の間にまたがる和泉山脈は中央構造線の一部でもある。

大型地震発生に要注意が必要だ。


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東京五輪組織委員会会長の森元首相の失言問題。
ついに本人の退任記者会見で決着を見るようだが、後任がなかなか決まりそうにないし、あの人がやればあの人が文句をつける、という状態なのでどうなることやら。
正直言って文句は言ってもいいけど、少々行き過ぎじゃなかったのか、と言いたくなる。
森元首相の発言を非難している人の中にはややこしい人々が少なくない。
二重国籍の疑いを晴らしもせずに国会議員をしているあの人や、「天皇なんかいらない、気持ち悪い存在だ」と堂々といっていた国会議員のあの人がいるくらいなので、どっちのほうが大きな問題なのか冷静に考えてみたほうがいいように思う。

しかも、このくだらない失言問題を煽るマスコミ。
どのチャンネルにあわせても同じニュースが流れ、お決まりの街中インタビューで「許せません」などと通行人に言わせる始末。
責任はもたないけどマッチポンプ式に自身でどんどん煽って視聴率を稼ごうとするその根性が元首相の発言よりも不愉快である。

考えてみると今回の東京五輪はスタジアムの設計ボツで始まりマラソンコースの札幌開催とかトライアスロンの水泳コースが臭くてだめだとか、コロナだとか失言だとか。
オリンピックの競技とはまったく関係のないところばかりに注目が集まっているように思わないでもない。

開催するのかしないのか。
もう2兆円も使われていると言われているのに、メインのスポーツではなく失言で盛り上がる東京五輪。
これっていったいなんなのよ。


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19世紀。
そもそもどうして日本とタイだけが西欧列強の侵略から逃れることができたのか。
歴史の大きなテーマで色々な意見が出されている。
「西欧から日本は遠く遠征するための平坦距離が長過ぎるため」
だとか
「西欧が政治的に諸事困難を迎えていて極東の島国まで本気でちょっかい出すのが大変だったから」
などなどなど。
結局その理由は学校でも教えてくれないし、誰もきちんとしたことは説明できないので自分で考えるしか無いとも思っていた。

で、私の場合は「多分経済システムが西欧と同等か、それ以上だったから」というのが欧米列強の思い通りにならなかった理由だったと考えていた。
封建社会といいなが経済的には現在とほとんどかわらず資本主義。
株も先物も両替もなんでもあって、ある意味日本より経済システムの進んでいた欧州の国は無かったかもしれない。
江戸時代の経済体制など中学高校で習うこともないのでスルーすることになってしまっていたのだ。
私は今回それに「危機対策が十分にできていたから」という要素を加えたいと思っている。

鈴木浩三著「パンデミックvs江戸幕府」(日経プレミアム新書)は江戸時代の江戸における災害、とりわけ伝染病のパンデミックに対応した危機対策システムとその事例が紹介されていて、ものすごく惹き込まれたのであった。
日本は江戸は、なんて凄いシステムを構築していたんだろう。
もしすると現政府より上なんじゃないか、という驚きなのであった。

当時、伝染病は流行病と言われていたが原因はもちろん誰もわかない。
知らない間に人々の間に広まっていくので、隔離するとか事業を制限するとか今と同じことをやっていた。
このような同じことは事業を制限するだけではなく、その日暮らしをしている多くの市民に対して生活費を補填するシステムまで存在した。
一揆や暴動が起こらないようにすることが目的とはいえ、現在とちっとも変わらない。しかもコンピュータもないのにたった数日で支給して正確に把握するなんぞどうやっていたんだ、と驚愕することしきりなのだ。

風邪と思われていたインフルエンザも麻疹、疱瘡もコレラも命取りになる。
だから迅速な対応が求められたわけで、そのための資金もちゃんと民間と幕府で積み立てる仕組みまであったのだというから、江戸時代は現代より優れていたといってもいいくらいだ。
さらにパンデミックだけではなく大火災や大地震も同様の仕組みで市民を守り、ついでに黒船が来たときもこのシステムが働いたという。

江戸時代は封建時代だから遅れていた。
そんな教育をされたのは大きな罪で、じつは優れた危機対策体制をもっていた近代的な社会だったのだ。

あ〜、知らなかったなんて、なんてこった!


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近鉄電車が「値上げするかも」と報道されていたのは昨年の秋。
コロナで利用者が減ってしまい鉄道事業が現在の安価な運賃ではやっていくのが難しいというのがその背景だった。

先週末に関西各私鉄の経営状況が発表されたが各路線とも厳しい内容だ。
とりわけ阪急・阪神電鉄は赤字額が大きくびっくり。
この路線は関西でも最も人口が多く、かつ世帯収入も多い人達が住むエリアを走っており阪神はともかく阪急が赤字なんて信じられない状況だ。
なんでも鉄道事業だけではなく、百貨店、スーパー、阪神タイガースなどの関連事業がコロナで軒並み大きな減収。
その影響をもろに被っているのだという。

このままの状態がいつまで続くか不透明だが、コロナが終わってもリモートワークの普及などで利用者が以前より少ないとなると運賃値上げもありうるだろう。

それよりも何よりも阪神タイガースの選手年俸はどうなるのか。
なにかとホントかどうかわからないがケチンボで有名な球団だけに運賃にもましてタイガースの行く末が案じられる。


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今朝のニュースを見てビックリした。
元日本マクドナルド社長でiMacがリリースされた頃のアップルコンピュータジャパンの社長でもあった原田泳幸氏が妻への暴力で逮捕されたという。

原田泳幸氏の妻というと、谷村有美。

このオッサン、谷村を殴ったのか?

実は私は大学を卒業してしばらくした頃に谷村有美を知って、そのクリスタルな声と巧みなピアノテクニック、ポップなサウンドですっかりファンになってしまい今日に至っている。
ライブの訪れた回数は少なくなく、例えば谷村が休業中に特別に開催した震災後の復活・神戸国際会館こけら落としのコンサートや乃木坂ソニースタジオでの限定スタジオライブにも足を運んだことがあるくらいのファンなのである。

原田氏と結婚してからはライブも年に1度程度で、こっちも所帯持ちになって仕事も忙しくなってライブに足を運ぶのはなかなか難しくなってしまったが、それでもCDは今でも時々聞くし、ライブビデオも見ることがある。
彼女が結婚して何年目かの錦糸町のすみだトリフォニーホールで開かれたライブではロビーにマクドナルドのドナルド・マクドナルド基金という募金箱も設置されていたくらい、平和でのほほーんとした雰囲気の谷村らしいライブなのであった。

あれから幾年月。
原田泳幸氏も優れた経営者として讃えられた時期もあったが、今は試練で、そのはけ口を妻への暴力としたのだろうか。
男ならいくら腹が立っても自分の女房を殴るな!
そしてファンとして言いたい。
谷村を殴るな!

なんともやりきれない嫌なニュースだった。


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蚤の脳みそでおなじみの東京五輪組織委員会会長の森喜朗元首相が大失言。

「女性がたくさん入っている理事会というのは時間がかかります」

実にオリンピックの本質的問題を顕にした瞬間だったと言えるだろう。
なぜなら近代オリンピックは女性蔑視との戦いという側面があったから。

多くの人々が称えるクーベルタン男爵。
近代オリンピックを発案し、企画し、始めたフランス人だ。
この人、多くの人が称賛することが少なくない。
戦争をしないようにスポーツで競うことで平和を導く。
古代ギリシャの思想を現代に持ち込み、そして史上最大のスポーツの祭典を成功へと導いた。
しかしその反動はすごく、彼は個人的資産をすべてここへ注入して晩年は気の毒な状態なのであった。
と、いうもの。

この気の毒な状態に置かれたのはもしかすると女性蔑視の結果だったかもわからない。
なぜなら、彼は亡くなるまで「女性はオリンピックに出る資格はない」と主張していたその張本人なのだから。

第1回大会は女性の種目は近代オリンピックになかった。
それはクーベルタンだけでなく、多くのオリンピック委員会メンバーが「女性のスポーツする姿は見たくない」とか「女性は男性に劣るのでスポーツをする必要などない」といった理由を挙げて、それを阻止していたから。
中には、
「あなた、女性が踏ん張って砲丸投げをしているところを見たいと思う?」
と言った不届き者もいたという。

この事態を深刻に受け止めた多くのアスリートや団体が改善運動をして少しづつ女性を受け入れ、第二次大戦前ぐらいにやっと現在のカタチができあがってきたのだ。
それでもオリンピックが開催されるごとにクーベルタン男爵を始め多くの有力者が、
「女性にオリンピックは必要なし」
と愚痴を言い続けていたのだいう。

森喜朗。
脳みそは蚤、というだけではなくシーラカンスでもあったようだ。


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以前訪れたミャンマーの写真を見て、
「早く旅に出たいな」
思っていたのはつい先週のこと。

そのミャンマーでクーデターが発生した。

もともと東南アジアの国はクーデーターが頻繁に発生する。
ミャンマーのお隣のタイはクーデターが一時期名物になっていて、何年かおきに必ずクーデターが発生して政権が変わっていた。
しかし元首である国王がしっかりしていて、かつ国民から圧倒的な支持もあり国を挙げて混乱するということはなかった。
確かタイは今もクーデーター政権のままだ。

そのお隣ミャンマーは少し違う。
国王がいない。
国王は日本が明治維新を達成したまさに同じ年にイギリスに捕縛されてインドに流された。
以後、第二次世界大戦が終わるまでミャンマーはインドの一部としてイギリスの植民地なのであった。
だから今は大統領が国家元首ではある。

そのミャンマーの民主化が始まったのはちょうど10年ほどまえ。
アウン・サン・スー・チー率いる国民民主連盟が主導して民主化を引っ張ってきたがここにきて壁にぶち当たったようだ。
総選挙での国軍系政党の惨敗や、民主化が進むにつれてきっと軍の側に不満が溜まってきていたのだろう。

急激な変化は歪を生む。
ミャンマーの民主化もここに来てロヒンギャ問題なども相まって複雑になりつつあった。
来るべくしてきた大きな山。

ミャンマーがどう乗り切るのか。
中国がちょっかいをだしてくるのか。
暫し注目に値する出来事なのだ。


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