tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

分裂指向と統合指向:社会の安定に役立つのは?

2017年09月19日 12時52分57秒 | 政治
分裂指向と統合指向:社会の安定に役立つのは?
 安倍政権は、いよいよ総選挙を選択するようです。ついこの間までは、支持率が急落して、とても選挙どころではないといった様相でしたが、人の噂も75日という事なのでしょうか。支持率の回復してきたようです。

 マスコミも、森友、加計の問題も大事ですが、先ずは北朝鮮問題に注力しなければならないでしょう。
 トランプさんの北朝鮮挑発が、また度を越しているので、北朝鮮の窮鼠度は益々高まるようです。臨界点はどこだなどという議論も聞かれます。

 ミサイルが頭上を通過する日本は、アメリカの驥尾に付していて、一旦緩急あれば、いったい国民はどうすればいいのか、安全な建物や地下がいいなどと教わっても、ミサイルの到着する方が早そうです。

 そんな状況を見すまして、安倍政権が、「総選挙、やるなら今」と決断したのでしょう。通常国会で、また、森友・加計問題を蒸し返されたのではたまらないという気持ちも強いのでしょう。

 折しも政権には都合よく、最大野党の民進党は、国民の負託に応える事よりも、自らの都合を優先するような方もおられるようで、傍目に見ても大丈夫ですかといいたいような状態という事であれば、政権与党にとっては、まさに好都合でしょう。

 更に、都議選で圧勝した都民ファーストの会も、国政に進出するのにはそれなりの準備期間がかかるとなれば、今以外にチャンスはないと考えても当然でしょう。

 選挙で勝ったら、何をしようというのでしょうか。「国民のために」憲法改正をやろうというのでしょうか。

 選挙に勝つために解散の時期を決めるのも、自分の主張を通すために小党を乱立させるのも、いわば「自己都合」で、国民のためになる政治をやろうという「大志」とは些か異なるように思われてなりません。

 確かにこの所、戦後、地球市民が目指してきた、「統合と共生の論理」に勝手な不満を持つものが増え、 世界も分裂の方向に後戻りする雰囲気が出てきています。
 これは、歴史的に見ても、進歩ではなく現状不満という短期的視点による「退歩現象」と感じられます。日本の国内政治は、その波に乗る必要はないと思うのですが。

 民主主義は多数決が原則です。分裂指向で多数を取ることはどう考えても不利でしょう。企業でも、不満を強調して企業を割るより、良き経営理念のもとに団結、協力する方が優れた経営体というのが常識だと思います。

 宮澤賢治が「ポラーノの広場の歌」で書いています。
「まさしき願いにいさかうとも、銀河の彼方に共に笑い」
 求める世界が同じであれば、争いも協力のための準備活動でしょう。

 地球社会の国際的組織でも国内政治組織でも、分裂指向は結局は衰退への道と歴史は教えてくれています。その点、今は与党の方が頭が冴えているようです。

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