司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

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補欠監査役選任決議の効力取消し

2015-05-12 21:12:08 | 会社法(改正商法等)
補欠監査役選任決議の効力取消しのお知らせ by ザ・パック株式会社
http://www.thepack.co.jp/hp02/admin/pdf_file/irnews/746026018.pdf

 平成26年3月31日付けのリリースであり,些か旧聞に属する話であるが・・。

 上記会社の定款第30条第3項には,「補欠監査役の選任に係る決議が効力を有する期間は、当該決議後2年以内に終了する事業年度のうち最終の事業年度に関する定時株主総会の開始の時までとする」旨の別段の定め(会社法施行規則第96条第3項本文)があるところ,選任決議と併せて決定された同条第2項第6号の「取消しを行うための手続」(選任決議の効力は,就任前に限り,監査役会の同意を得て,取締役会の決議により,これを取り消すことができる)に基づいて,補欠監査役の選任決議の効力の取消しを行うための取締役会決議(+監査役会の同意)が行われたものである。

 珍しいケースと言えるであろう。


平成26年改正会社法施行前の会社法施行規則
 (補欠の会社役員の選任)
第96条 法第三百二十九条第二項 の規定による補欠の会社役員(執行役を除く。以下この条において同じ。)の選任については、この条の定めるところによる。
2 法第三百二十九条第二項 に規定する決議により補欠の会社役員を選任する場合には、次に掲げる事項も併せて決定しなければならない。
 一 当該候補者が補欠の会社役員である旨
 二 当該候補者を補欠の社外取締役として選任するときは、その旨
 三 当該候補者を補欠の社外監査役として選任するときは、その旨
 四 当該候補者を一人又は二人以上の特定の会社役員の補欠の会社役員として選任するときは、その旨及び当該特定の会社役員の氏名(会計参与である場合にあっては、氏名又は名称)
 五 同一の会社役員(二以上の会社役員の補欠として選任した場合にあっては、当該二以上の会社役員)につき二人以上の補欠の会社役員を選任するときは、当該補欠の会社役員相互間の優先順位
 六 補欠の会社役員について、就任前にその選任の取消しを行う場合があるときは、その旨及び取消しを行うための手続
3 補欠の会社役員の選任に係る決議が効力を有する期間は、定款に別段の定めがある場合を除き、当該決議後最初に開催する定時株主総会の開始の時までとする。ただし、株主総会(当該補欠の会社役員を法第百八条第一項第九号 に掲げる事項についての定めに従い種類株主総会の決議によって選任する場合にあっては、当該種類株主総会)の決議によってその期間を短縮することを妨げない。
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