tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

山でアイドルたちを捕獲しよう

2007-07-24 20:09:00 | プチ放浪 山道編

今年も、昆虫採集の季節がやってきた。昆虫の世界のアイドルは、なんといってもカブトムシ、クワガタであろう。筆者の知る芸能界に例えるのなら、女優の藤澤恵麻ちゃん、あるいは、戸田恵梨香ちゃん(だったけ?)並みの人気を誇っていると言える。来週から、山でアイドルたちを捕獲しようと昆虫網を準備している良い子たちも多いと思う。でも、滅多に見つけることができないが、タマムシという背中に虹の様な赤と緑の縦じまが入る、けばけばしいねーちゃんも捨てがたい魅力があると思うのだが、いかがであろうか?

さて、昆虫のアイドルたち。ネットの世界では、もっと毛色の違ったアイドルたちがいる。虫のなかでもポピュラーな虫たちをぐぐった結果をまとめてみた。このリストには、ゴキブリやカメムシ、蟻といった不快害虫は除いてある。なぜならネットのページには殺虫を目的としたページもあり、そうしたページに記載されている害虫たちの数が非常に多いからだ。

カブトムシ の検索結果 約 2,450,000 件中 1 - 10 件目 (0.04 秒)
クワガタ の検索結果 約 1,970,000 件中 1 - 10 件目 (0.04 秒)
タマムシ の検索結果 約 130,000 件中 1 - 10 件目 (0.18 秒)
トンボ 虫 の検索結果 約 706,000 件中 1 - 10 件目 (0.14 秒)
ちょうちょ の検索結果 約 512,000 件中 1 - 10 件目 (0.24 秒)
コオロギ の検索結果 約 480,000 件中 1 - 10 件目 (0.13 秒)
キリギリス の検索結果 約 463,000 件中 1 - 10 件目 (0.12 秒)
スズムシ の検索結果 約 124,000 件中 1 - 10 件目 (0.33 秒)
トノサマバッタ の検索結果 約 74,100 件中 1 - 10 件目 (0.13 秒)
トゲトゲ 虫 の検索結果 約 62,700 件中 1 - 10 件目 (0.08 秒)
マツムシ の検索結果 約 29,400 件中 1 - 10 件目 (0.05 秒)
ウマオイ の検索結果 約 19,200 件中 1 - 10 件目 (0.22 秒)

このリストの中で、聞きなれない虫がいるとお思いであろう。この虫が本日の主役、隠れたアイドルと呼ばれるトゲトゲという虫だ。この虫の名前にまつわる伝説を紹介しよう。

もともと、ハムシというカメムシみたいな小さな虫がいいた。
ハムシといっても、蚊柱を形成して集団で飛び回る小型の昆虫(羽虫)のことではなく、コウチュウ目の葉虫のことだ。

それにトゲが付いている物がトゲハムシ、あるいはトゲトゲと呼ばれた。この虫がさっき紹介した虫だ。

ところが、そのトゲトゲの仲間なのに、たまたまトゲが無い種類がいた。これは「トゲナシトゲトゲ」と名付けられた。

ところが、その「トゲナシトゲトゲ」の仲間なのに、たまたまトゲが有る種類がいた。それを「トゲアリトゲナシトゲトゲ」と名付けられた。

さて、整理しよう。「トゲアリトゲナシトゲトゲ」にはトゲがある。そして、「トゲナシトゲトゲ」にはトゲがない。読んで字の如し。このトゲアリトゲナシトゲトゲの分布は日本の本州と九州だったりする。
そして、その食性はススキの葉なので、もしかすると良い子たちも目にした事があるかも知れない。ただ、何も知らない人が見たらトゲだらけの虫と言う事で終わりそうなので注意してほしい。
このように、トゲがあるなしで新種がころころ見つかり、トゲハムシの名前は飛躍的な発展を遂げたのだ。そして、この名前の経緯ゆえに、平凡なトゲだらけの虫が、一躍、ネット中に知れ渡り昆虫アイドルの1人として注目を浴びることになったのだ。
しかし、考えても見れば、かわいそうな気もする。本人達はなんの自覚もなく、平凡な人生を送るつもりだったが、学者と言う名の人間にヘンな名前を付けられたばっかりに、注目を集める事となってしまったのだ。虫取り小僧に追っかけまわされる彼らの気持ちを考えると、かわいそうでならない。もっとも、名前自体が自己矛盾を起こしている虫にはシロメアカメショウジョウバエもいて、これまたアカメなのかシロメなのか判断しかねる存在であるが、ハエという種類がたたってあまり人気はなさそうである。

だが、世の中には更にネットワーカーの注目を集める生物アイドルたちが存在する。超有名どころではスベスベマンジュウガニがいる。この名前は強烈だ。さらに、オジサン、ハイレグアデガエルといったちょっとエッチな魚やカエルもいたりする。将来のアイドルを予想させる名前としてメクラチビゴミムシも注目度大だ。生れ落ちたその瞬間から、メクラとかチビと差別されているという点で近い将来ブレークするかもしれない。また、すでに人気が爆発して、名前自体を変えられてしまった魚もいる。つい、この春先まで、伊豆のダイバーに超人気を呼んでいたイザリウオは、差別した名前でかわいそうということから2007年2月1日に「カエルアンコウ」に改名された。本人からすれば、名前の最初にカエルを付けられたことに不満を持っているかもしれないのだが。
また、偽者の人生を背負わされて生きていかなければならないということで注目される生物もいる。ニセハムシダマシとかマサニカミキリモドキというややこしい名前の昆虫たちだ。もちろん、動物図鑑の見れば、ニセモクズガニ、ニセクワガタカミキリ、ニセフジナマコ、ニセイガグリウミウシなどの名前を簡単に見つけることができ、背負わされた偽者の運命を考え合わせ、彼らは注目を集めているところである。さらに、この地球上にはフクロモモンガ、フクロモモンガダマシ、フクロモモンガモドキという3兄弟がいる事を付け加えておく。彼らもまた、ネットの世界では、結構、名前の売れたアイドルたちだ。