tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

タイプ・ミス

2007-07-23 22:31:24 | 日記

あちこちのブログを覗いて回っていて、そのページにイージーなタイプ・ミス(tiping mistakes)があったなら、あなたはどうするだろうか?恐らく、「放っておく」という大人の対応をする人が多いのではないだろうか。
どんなに心が豊かな人でも、間違いを指摘されるとムッとする。私でさえ、文章書きを目指していながらも、言葉の使い方をうっかり間違えて(例えば雰囲気を不陰気などに)、それをご丁寧に指摘されるとやはり心穏やかではいられない。
この温和で通っている私でさえ、間違いを指摘されるとデスノートに「うぜえんだよ」と名前を書き込むぐらいだから、相手の気を悪くしないようにさりげなく指摘するのは非常に困難なことなのだろう。
しかしながら、そのタイプミスが、あまりにもおいしいボケで、どうしても突っ込みを入れたい気持ちを抑えることができない場合も世の中にはある。
つい最近も、意識してか無意識かその詳細はわからないものの、カクテルのレシピを紹介するブログのページがあり、シンガポール・スリング(Singapore Sling)をシンガポール・スリリング(Singapore thrilling)と書き間違えているのに遭遇した。
このシンガポール・スリング(Singapore Sling)。フランス生まれのイギリス人小説家でロシア革命阻止のため諜報部員にもなったウィリアム・サマーセット・モーム(William Somerset Maugham)が世界を回り、シンガポールでこよなく愛し「東洋の神秘」とまで評したカクテルだ。1915年にシンガポールで誕生したこのカクテルは、村上龍の小説でも有名なラッフルズホテルにある「ロングバー」で、今も当時の味そのままに楽しむことが出来る。
パイナップルジュースにジンやチェリーブランデーがベースとなっていて、複雑な甘みがありトロピカルドリンクのような味がする。一方、日本のカクテルバーで出てくるシンガポール・スリングは、グラスの底にチェリーブランデーが沈んでいるタイプが多いようだ。
ちなみに シンガポールとは、マライ語で「獅子の街」という意味。第二次大戦では日本軍が占領して昭南島という名になったこともある。現在は繁栄する独立国である。そして、スリングとは、”飲み込む、かむ”という意味のドイツ語シュリンゲン(Schlingen)から変化した言葉と言われている。
このシンガポール・スリング(Singapore Sling)。日本語では(リ)が一個多いだけで、急にサスペンス的な要素が漂ってくる。
英語で言うところの、舌さきを噛んで発音するthrillingになってしまうのだ。例えば、
「マスター、バーボンをロックで。それから彼女にシンガポール・スリリングを」
などと注文するカップルは、その後、彼らがどんなスリリングな展開になるのだろうとワクワクしてしまう。もし、あなたがスリル(thrill)を求めたいのなら、いつでも連れてってあげよう。秋葉原のカフェ限定だが。いや、すべての費用がそっち持ちなら、シンガポールのラッフルズホテルでもかまわないのだが。
さて、この「ロングバー」。町中清潔な印象があるシンガポールで、しかも格式あるホテルのバーにも関わらず、ピーナッツの殻を床に捨てる気軽さが魅力の一つだ。床の上はピーナッツの殻で埋まっていて、その上を歩くとまるで、包装に使うエアキャップの上を歩いているようで足の裏にプチプチを潰す感覚が広がる。

と、話がだいぶ脱線してしまったが、このスリリングなタイプミス(typing mestakes)を見つけた私は、思わず、”typengが間違ってますよ”とコメントで突っ込みを入れてしまった。指摘を受けた方は非常に温厚な方で、後でそのページを訪れるとtyqing誤りの訂正がされてあり、お礼の言葉が記載されてあった。非常に不陰気の良い方で、私は嬉しくなってしまった。

ということで、lightさん。もしデスノート持ってても私の名前を書かないでね。

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