長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

真夏のクラシックコンサート

2010-07-22 08:51:55 | Weblog
昨日は、この夏一番くらい暑かった。
庭に水をまき、めだかにえさをあげ、お店の
こけだまなどに、水をやり、風通しのいい場所で
朝寝?させるのが日課だ。
4時にピアノの調律師がくるので、3時に閉店の紙を
だそうとすると、真っ赤な顔して、おじさんがふたり
はいってきた。天真庵にあるアンティークな街灯に
電球をいれてくれた人だ。下町のみならず、零細の
「ものつくり」をする会社の人たちは、青息吐息の
ところが多い。このひとの会社も、例外でなく
この春に工場を手放して、郊外に移った。
でも、そんなたいへんな時期に、古い街灯を加工し、
しかも、忙しい日曜日に「これできた」とカウンターに
おいて、「おいくら?」ときくと、「いらない」といって、
ロードレース用みたいな自転車で、踵を返すように
かえっていった姿が、わすれなれない。
こんな下町の人情あふれる人たちが、元気にくらせる
ようにしないと、日本が元気になるはずがない。

調律が無事おわり、「ベートーヴェンにおける三者三様」
というクラシックコンサートが始まった。
最初は、「街の歌」。忙しい三人が、5時半くらいから
リハーサルをした。一流の人たちが、それぞれの「技」を調和させる
工程は、見て(聴いていて)とても、楽しかった。(やってるほうは
汗だくだし、楽しそうではあるが、真剣勝負そのものだった)
。ベルギーから帰国したピアニストの大宅さんが奏でるピアノと、
この秋からドイツで修行する宮坂さんの低音がはらわたまで染み入る
チェロと、クラリネットの先まで体の一部、一物一体そのものの
山根さんの三重奏を聴いていると、あたりが、ヨーロッパになってくる。
くだんのおっちゃんがつけてくれたライトが、音楽会の時は、
またまた最高な演出をしてくれる。

後半は本来は、七重奏のためにつくられたものを、編曲
したものだ。指揮者はいないけど、それぞれの楽器の音が、
指揮をしているような素晴らしい演奏だった。
「こんな素晴らしいアーティストたちが、なぜこんな場所で」
という驚きと感謝がいっぱいになった。

8.12発売(今日あたりにでる?)の「HANAKO」の「東京カフェ‘10」
に、天真庵が紹介される。
昨日おくられてきたものを見ると、自分でもびっくり
するほど、いい写真だ。たぶん、これまでにない切り口。
自分が描いている「理想の喫茶店」にだいぶ近くなった?
たぶん、この記事をよんで「はなこ族」がぞくぞくるような
内容ではないけど、なんかうれしくなってくる。おごらず(よくおこるけど)、
おもねらず、ゆっくりやっていきたい。
今日は、青山ブックセンターにいって、「HANAKAO」
を買って、煎茶のお稽古にいくとするか。織田流煎茶道がおもしろい。

明日は「ねんどの会」
明後日は「花のお稽古」
原田先生が宇部から元気に花を教えにやってくる日。