多文化共生なTOYAMA

多文化共生とは永続的なココロの営み

「災害時対応:外国人住民を“災害弱者”にしないために」

2008-02-29 09:54:41 | 多文化共生
 現在、全国市町村国際文化研修所(JIAM)において、以下の研修が開催されている。田村氏~羽賀氏~清水氏へとつながる災害時対応の経験と、新潟中越沖地震の経験を共有した仲間による研修である。研修生は30数名であり、災害時の顔の見える関係ネットワークがさらに輪を拡大していく。
 富山県においても平成20年度に災害時対応の検討を模索していくとしている。

(以下、全国市町村国際文化研修所HPから転載)
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国際交流団体職員セミナー
「災害時対応:外国人住民を“災害弱者”にしないために」
(平成20年2月13日現在 1月29日現在で掲載しておりました募集ちらしの内容から変更しております。)

 急速にすすむグローバル化により、日本で生活する外国人が年々増加しています。地域に暮らす外国人と日本人が共生できる社会を築くために、自治体、地域国際化協会などの果たす役割はますます重要かつ高度なものとなり、地域住民からの期待も大きくなることが予想されます。
 そのような状況の中、とりわけ関心の高まっている「災害時対応」に焦点をあて、地域住民の一員である外国人住民を災害弱者にしないために、どのような取組みが必要なのかについて、専門家の講義や事例紹介、ワークショップ等を通して考え、日常的な防災への取組みや災害時に機能する仕組みづくりなどを、3日間で学ぶセミナーを全国市町村国際文化研修所(JIAM)と(財)自治体国際化協会(CLAIR)との共催で実施します。
 皆様のご参加をお待ちしています。

■講義
2月27日(水) 【基調講演】災害時における外国人住民への支援
長岡市国際交流センター長 羽賀 友信 氏

【パネルディスカッション】新潟県中越沖地震での支援活動報告
進行:(特活)多文化共生センター大阪代表理事 田村 太郎 氏
パネリスト(※)(五十音順)

* 富山県知事政策室国際・日本海政策課係長 柴垣 禎 氏
* (財)柏崎地域国際化協会事務局長 清水由美子 氏
* 滋賀県商工観光労働部国際課主査 高木和彦 氏
* 埼玉県越谷市秘書課主事 濱野ちひろ 氏

2月28日(木) 【事例紹介1】災害現場でのコーディネートの実際
元(財)新潟県国際交流協会ボランティア相談員 須田 麗子 氏

【事例紹介2】外国人住民に対する防災事業
(財)仙台国際交流協会企画事業課

【事例紹介3】図上訓練・ツールづくり
千葉県船橋市秘書課国際交流室主査 高橋 伸行 氏

【特別講義】災害時に備えた広域ネットワークと人材育成
全国市町村国際文化研修所学長 大野 慎一

【グループワーク】災害時に備えたネットワーク形成のためのモデル事業
(特活)多文化共生センター大阪代表理事 田村 太郎 氏
2月29日(金) 【グループワーク・発表・相互評価】
(特活)多文化共生センター大阪代表理事 田村 太郎 氏

【まとめとふりかえり】災害時対応
(特活)多文化共生センター大阪代表理事 田村 太郎 氏

■開催要領
日程 平成20年2月27日(水)~2月29日(金)(3日間)
場所 全国市町村国際文化研修所
滋賀県大津市唐崎二丁目13番1号
(JR京都駅より湖西線で約15分 唐崎駅下車徒歩3分)
対象

1. 自治体職員
2. 地域国際化協会及び自治体関連国際交流団体職員
3. 地方公共団体と協働して地域の国際化(多文化共生)に取組むNPOで、自治体または地域国際化協会の推薦を受けた方

募集人数 40人
募集人数を大幅に上回るお申し込みをいただいた場合は、先着順とさせていただきます。また、申込期限前に締め切らせていただく場合がありますので、予めご了承ください。
宿泊 全国市町村国際文化研修所宿泊棟(宿泊型研修)
経費 11,400円
上記金額は、研修、宿泊、食事(朝食2回、昼食3回、夕食2回)、資料等に係る費用です。
申込期限 平成20年2月12日(火)まで
平成20年2月18日(月)まで
申込方法 参加申込みはこちらから
Web申込み
または、参加申込書をJIAM教務部までFAX(077-578-5906)して下さい。
PDF申込書(FAX用)
詳細な日程、経費納入方法等につきましては、参加申込みの後、別途受講決定通知書によりお知らせいたします。
なお、申込みの受付は、先着順とさせていただきますので、予めご了承ください。
問い合わせ先 全国市町村国際文化研修所(JIAM)教務部
TEL:077-578-5932
E-mail:kenshu@jiam.jp

「外国人研修生の地域イベント参加、なぜダメなの?」

2008-02-29 09:46:55 | 多文化共生
 研修制度が送り出し側にも研修生にも、その趣旨が周知されていない十分な事例である。

(以下、信毎WEBから転載)
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「外国人研修生の地域イベント参加、なぜダメなの?」

2月28日(木)

 地域の国際交流イベントなどへの外国人研修生の出席を企業が制限するのは人権侵害だとして、市民団体「外国人研修生問題ネットワーク・長野」(長野市)が28日までに、企業の研修生受け入れを支援している県中小企業団体中央会に改善を申し入れた。

 同ネットによると、ボランティアが運営する中信地方の日本語教室に1月末、中国人研修生を受け入れる企業から、「教室以外の国際交流の催しなどには今後出させない」と電話があった。研修生はこの教室に通っていたが、企業の管理が及ばず、さまざまな情報に触れてアルバイトを始めたり、外部の人を寮に招いたりと「問題が多い」との理由だったという。

 この教室には、電話をしてきた企業とは別の複数の企業からも研修生があまり来なくなっているという。研修生らの相談に乗る教室の女性スタッフは「研修生も地域の一員。外出を制約しては相互理解は得られないはず」と残念がる。

 申し入れに対して県中小企業団体中央会は、研修生らを受け入れている事業協同組合や企業の研修会などで注意を促すと応じた。ただ、担当者は「善意とは思うが、外出先でアルバイトや結婚の仲介までされて困る-との企業側の苦情も聞く」とする。

 同ネット代表の高橋徹さん(50)は「企業側にも理由はあるだろうが、外出制限は研修生の自由を奪う重大な人権問題という認識を持ってほしい」と話している。

「諏訪地方に暮らす世界の「顔」紹介 岡谷でパネル展」

2008-02-29 09:46:23 | 多文化共生
 岡谷市国際交流協会ではユニークな取り組みが行われている。先日は、在住外国人による「地球温暖化」に関する座談会が開催されたばかりである。

(以下、長野日報から転載)
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「諏訪地方に暮らす世界の「顔」紹介 岡谷でパネル展」
更新:2008-2-28 6:00

 諏訪地方に暮らす外国籍住民の思いを顔写真入りパネルで紹介する「共に暮らす世界の住民―心のメッセージ展」が27日、岡谷市長地権現町四の諏訪湖ハイツロビーで始まった。17カ国41人が諏訪地方の魅力やまちづくりへの提言を寄せている。3月2日まで。

 岡谷市国際交流協会などでつくる実行委員会(山岡弘道委員長)が展開する「多文化共生プロジェクト」の一環。メッセージ展は外国籍住民の多様な価値観や文化を認め合う機会にしようと企画。ボランティア22人が外国籍住民にインタビューをしてパネルを作成した。

 パネルに登場する外国籍住民は小学生から50代まで、滞在期間も数カ月から19年までとさまざま。国籍はブラジルやフィリピン、インドネシア、中国、韓国、米国、英国、オーストラリア、ニュージーランドなど。それぞれの顔写真に添えて▽好きな場所▽まちに望むこと―などが書かれている。

 大半の人が諏訪湖の魅力を語り、病院や公共施設への通訳配置など日本語支援を求める発言も際立った。「外国人としてではなく、日本人と同じように接してほしい」(フランス、30代女性)と悩む人が目立つ一方で、「御柱で大役を引き受けた。積極的に交流を深めれば周りの人は必ず受け入れてくれる」(米国、40代男性)といった教訓もあった。

 展示会場には国際交流の思いをつづった日本人20人のパネルも展示。メッセージボードへの書き込みを歓迎している。3月3―5日はイルフプラザ3階に会場を移して行う。また、各国のお茶やコーヒーを楽しむ「世界のお茶会」を、2日午後2時から諏訪湖ハイツで開く。参加無料。

「定住外国人に職業訓練 県が新年度着手」

2008-02-29 09:44:56 | 多文化共生
 行政の雇用・労働担当部局が訓練に取り組む事例は、極めて異例かつ先進的な取組みではなかろうか。

(以下、静岡新聞より転載)
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「定住外国人に職業訓練 県が新年度着手」


2008/02/27
 県内への外国人の定住傾向が進む一方、失業する外国人が増加していることから、県は新年度、定住外国人向けの職業訓練に乗り出す。新年度当初予算案に20人の訓練枠を計上。県立浜松技術専門校に専門のコーディネーターを配置し、民間職業訓練機関や委託訓練先などの開拓、調整に当たる。
 県がスタートさせる職業訓練は、就労制限がない在留資格を持つ外国人のうち、一定程度の日本語能力がある定住者が対象。民間の訓練機関または企業に訓練を委託する。期間は3カ月間。技能訓練のほか日本の労働慣行も指導する。
 コーディネーターは4月をめどに当初、1人を配置する。県内在住の外国人はブラジル人が半数を超えていることから日本語、ポルトガル語が堪能で、県内企業とブラジル人社会に精通している人を想定している。
 県内の外国人登録者数は07年12月末、10万人を突破した。在住者のうち2割が「今後も日本に永住する」と答えるなど定住傾向が進んでいる。一方で失業者数は2000年の1076人から05年には2319人となり、5年間で倍増した。雇用関係が不安定な派遣や請負など間接雇用で働く外国人労働者も6割を占めている。
 県就業支援局は「ハローワークや外国人支援団体と連携して失業者の早期就職を図る。定住化を前提に考え、直接雇用を増やす取り組みも進める」と話している。

「『外国につながる子ども』のサポートを考えるフォーラム」

2008-02-29 09:44:26 | 多文化共生
(以下、かながわ国際交流財団HPから転載)
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「『外国につながる子ども』のサポートを考えるフォーラム」
~高校進学・入学後をどう支えるか



  日本の小中学校に在籍する「外国につながりのある子ども」の数は増えていますが、彼らに対する日本語や学習面、精神面でのサポートは十分であるとはいえません。
 また、高校入試を突破するのは難しく、高校進学後も様々な理由で退学してしまう生徒も後を絶ちません。
多文化共生教育ネットワークかながわ(ME-net)と(財)かながわ国際交流財団(KIF)では2007年度から県教委と教育問題に関わるNGOが集う会議を開催し、「外国につながる子ども」を支える方法について検討してきました。
 今回のフォーラムでは、この会議の経過報告と、大阪での取組み、そして県内4つの高校で始められた「教育コーディネーター」制度や県立高校を卒業した若者の声を紹介します。

【日時】 2008年3月16日(日)13:30~17:00

【場所】 あーすぷらざ1階会議室(JR根岸線本郷台駅よりすぐ)
●地図 http://www.k-i-a.or.jp/access/

【定員】80名

【参加費】 無料

【申込み】
下記まで「お名前」「ご所属」「電話番号」「希望の分科会」をお知らせください。

【申込み・問合わせ】
財団法人かながわ国際交流財団(KIF) 国際協力課(担当:富本) 
〒247-0007 横浜市栄区小菅ヶ谷1-2-1
TEL:045-896-2964 FAX:045-896-2945
メール:tomimoto@k-i-a.or.jp

【主催】
多文化共生教育ネットワークかながわ(ME-net)
(財)かながわ国際交流財団(KIF)

【内容】
【第1部】「外国につながりを持つ子ども支援のためのネットワーク会議から」
高橋 徹(多文化共生教育ネットワークかながわ)

【第2部】「大阪における高校進学・卒業支援の取組みについて」
小川 裕之(府教委市町村教育室児童生徒支援課)  

【第3部】分科会
1-全日制高校での教育コーディネーターの活用
 進行:島本篤エルネスト氏(多文化共生教育ネットワークかながわ)
 発表:新井敦子氏(神奈川県立有馬高校教諭)
     秋間恵美子氏(有馬高校教育サポーター)  
2-定時制高校での教育コーディネーターの活用
 進行:高橋清樹氏(多文化共生教育ネットワークかながわ)
 発表:伊勢敏明氏(神奈川県立横浜翠嵐高校定時制教諭) 
     山縣紀子氏(横浜翠嵐高校教育コーディネーター)   
3-高校での進路選択のサポートについて 
 進行:山田泉氏(法政大学キャリアデザイン学部教授)
 発表:瀬底パメラ成子氏(ブラジル出身、大学4年)

【第4部】まとめ

「外国籍児童の日本語能力測定し指導 鈴鹿の桜島小、方法確立へ研修会」

2008-02-29 09:43:45 | 多文化共生
 学校基本調査において、日本語指導の必要な児童生徒数が捕捉されているが、日本語指導が必要となる基準については、経験則以上のものがなく、客観的な指標としてなりうるのかどうか、疑問が持たれていたところである。

(以下、中日新聞【三重】から転載)
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「外国籍児童の日本語能力測定し指導 鈴鹿の桜島小、方法確立へ研修会」

2008年2月27日

鈴鹿市一ノ宮公民館で行われた多文化共生教育研修会
写真

 鈴鹿市桜島小学校の「エスペランサ教室」に所属する外国籍の児童に昨年、早大が開発した日本語能力を測定する手法を使って指導した結果が26日、同市一ノ宮公民館であった多文化共生教育研修会で報告された。

 同小にはブラジル人ら59人の外国籍児童がおり、うち23人が同学級で日本語を集中的に学んでいる。報告は、同学級担当の杉谷直美教諭と吉川恵講師が行い、教諭ら約70人が耳を傾けた。

 測定手法は早大大学院の川上郁雄教授(54)=日本語教育=が開発した「JSLバンドスケール」。(1)小学低学年(2)中高学年(3)中学高校の「聞く」「話す」「読む」「書く」能力を、担当教諭がチェックして7-8段階で判定する。

 吉川講師らが2学期に同教室で測定した結果、予想以上に能力が低い児童がいたことが分かり、測定をもとに3グループに分け指導。児童をバスに乗せ、教科書に出てくる「つり革」「手すり」を体験を通して理解させたことなどを報告した。

 吉川講師らは「一人一人に、どんな力をつけなければならないのか課題がよく分かった」とし、「課題に応じた学習内容や指導方法の確立が必要だ」と話した。

 同市は、同小での取り組みを市内の公立小中学校に拡大、川上教授らとともに3年がかりで効果的な指導方法の確立を目指す。

 (酒井直樹)

「フィリピンの文化、正しく理解して」

2008-02-29 09:42:55 | 多文化共生
 日本ではフィリピンのことがよく知られていない以上に、フィリピンにおいて、いかに日本の評判がよくないかということも知られていない。フィリピンからの人材の受入の前途は多難だ。

(以下、京都新聞から転載)
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Kyoto Shimbun 2008年2月26日(火)
「フィリピンの文化、正しく理解して」
2日、伏見で支援NPOら交流
(写真)
フィリピンデイで使う写真を整理するNPO法人アクセスのスタッフたち(京都市伏見区)

 フィリピンについて知ってもらう「フィリピンデイ」が3月2日、京都市伏見区の市伏見青少年活動センターで初めて開かれる。文化や社会問題を正しく理解してもらおうと、同国の貧困地区で支援活動をするNPO法人(特定非営利活動法人)やフィリピン人留学生らがゲームやフリーマーケット、伝統舞踊を企画し、交流を待ち望んでいる。

 フィリピンは、京都市の外国人登録者数でも3、4番目に多い国になっている。だが、アジアのほかの国に比べて観光資源が乏しく、なじみのうすい印象があるため、同センターがイベントを催すことにした。

 NPO法人「アクセス」(事務局・伏見区)は長年、フィリピンの都市スラムや貧しい農漁村で学校建設や生計を立てるための職業支援などに取り組んでいる。今回、紙を「資源」、はさみやペンなどの文房具を「技術」と仮定し、工作しながら先進国と途上国の格差を学ぶ「フィリピン版貿易ゲーム」のほか、現地の住民がココナツの殻で作った入れ物やアクセサリーなどの販売を行う。現地の写真や活動を紹介するパネルも展示する。

 「京都フィリピン留学生会」のフィリピン人たちは、バンブーダンスを実演し、一緒に楽しむ計画を立てている。フィリピン料理や菓子の販売などもある。

 アクセス理事の野田沙良さん(27)は「フィリピンはテロなどであまりいいイメージを持たれていないかもしれないが、100種類近くの言語があり、多様な文化がある。いろんな方に来てもらい、フィリピンをもっと知ってほしい」と話す。
 午前11時-午後4時。入場無料。

「磐田の日系3世経営企業が経営破たん グループ5社が再生法適用を申請」

2008-02-29 09:40:57 | 多文化共生
(以下、中日新聞【静岡】から転載)
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「磐田の日系3世経営企業が経営破たん グループ5社が再生法適用を申請」

2008年2月26日

 日系ブラジル人向け食料品製造販売のアイ・ビー・フォックス(アイ社、磐田市岩井)とグループ4社が25日、東京地裁に民事再生法の適用を申し立て、受理された。東京商工リサーチ浜松支店によると、負債総額はアイ社が約57億4400万円、5社合計では約62億3900万円。アイ社の負債額は2007年度では、県内3番目の規模。営業は継続する。

 同時に申し立てたのは、いずれも磐田市内のグループ会社で、業種は食品・衣料品卸販売、食肉加工品製造、不動産販売・テナント管理、機械設備販売・リース。

 アイ社は、日系ブラジル人向けの生活支援を目的に、日系3世の玉田正利社長(35)が1996年4月に設立。各種食品の製造販売や輸入食品・雑貨などの卸売りを中心に事業を展開、07年3月期は約51億8200万円まで売り上げを伸ばした。積極的に子会社を設立して規模も拡大、静岡を中心に愛知や三重、群馬各県などにも販売拠点を置いていた。

 しかし、急激な拡大で人材育成が追いつかず、近年は信用不安説が流れるなど不安定な状態が続いた。このため、06年3月期ごろからアイ社を持ち株会社とし、販売店を独立させるなど事業とグループの再編に取り組んでいた。再建には裁判所の監督の下に進める必要性があると判断したとみられる。
ブラジルの同胞ら動揺

 アイ・ビー・フォックスの経営破たんで、県西部地域の在住ブラジル人らの間には動揺が広がっている。玉田正利社長は17歳で来日。浜松市の自動車関連工場で働きながら起業し、数々のグループ会社を抱えるまでになった“立志伝中”の人物。それだけに、日本での成功を夢見るブラジル人らの衝撃は大きい。

 袋井市で仕出し弁当サービスを営む小原エドアルド明さん(32)は「本当にショック。商売を始めるブラジル人はみんなが目指していた存在なのに…」と絶句。浜松市中区でブラジルの輸入食料品販売などを営む増子利栄さん(57)は「残念というしかない。見ていて経理面で無理なやり方だと思っていたが」と言葉少なに語った。

「同床異夢の『日本語能力重視』」

2008-02-26 21:22:39 | 多文化共生
 外国人をどう生活者として地域で受け入れるか。これは国の所管でいえば総務省だろう。外交を所管する省庁が、日本国内の地域社会の現在抱えている問題や今後のあり方など展望できるのだろうか。
 このブログでは否定的コメントをつけたくなるような記事は掲載しないのだが、当記事は、後日にも役に立ちそうなので、スクラップしておくことにする。

(以下、NIKKEINETから転載)
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更新:2008/02/25
「同床異夢の『日本語能力重視』」

政治部・永澤毅(2月18日)

 「日本語ができる外国人は、どんどん日本に入ってきてもらったらいいじゃないか」――。

 きっかけは高村正彦外相の一声だった。外務省と法務省は日本で長期滞在を希望している外国人の入国審査や在留期限の延長にあたり、日本語がどれだけできるかを考慮する制度を設ける検討を始めた。年明けから、課長級の会合を3回開いた。

 ある外務省幹部は「『日本語ができないと入国できない』というのではなく、『日本語がある程度できるから、他の要件を低くして入国を認める』というような方向に持っていきたい」という。イメージするのはIT(情報技術)や娯楽・芸能といった専門的・技術的分野での就労が目的の場合で、一定の技術や才能がなければ日本への滞在を認めないが、日本語能力があれば条件を緩和してはどうかというものだ。

 外務省には海外での日本語普及に役立てるという理屈もある。同省は独立行政法人の国際交流基金を通じ、海外での日本語普及事業に取り組んでいる。この幹部は「有能な外国人が日本語を学ぼうと思う動機づけをすれば、日本語普及に一役買える」と説明。政府は日本語の学習拠点を来年度中に現在の7倍にあたる約70カ所に拡充するが、今後はさらに増やす方針だ。

 ただ、ことはそう単純ではない。「外国人への管理を強めたい法務省と、必ずしもそうではない外務省。日本語能力を重視すると言っても同床異夢だ。議論がまとまるのか」。国内で外国人対象の日本語教育事業を所管する文化庁は指摘する。

 制度の検討を進める外務省領事局外国人課によると、事務レベルの議論の出発点は在日外国人問題にあったという。1990年の出入国管理・難民認定法(入管法)改正により、中南米などから多くの日系人の2、3世が日本にやってきて、大半は単純労働の職に就いた。

 仕事場である工場の周辺に住んで、母国語が通じるコミュニティの中にいれば、日本語ができなくても暮らしていける。半面、周辺住民との交流は不足しがちになり「昼日中から学校に通っていない子どもたちがたむろしている」「ゴミ出しの日を守れない」など、不安や不満を生んでいる。「言葉の壁」によって生じる混乱の芽をどう摘んでいくかが、法務省などの関心事だ。

 日本国内に滞在届を出している外国人は2005年末までに200万人を突破し、約10年間で65万人も増えた。外相は「前から言われていたのに、検討がちんたらちんたらしていた。前に進めたい」と意欲を示すが、ことの本質は外国人労働者の受け入れ問題だ。外務、法務両省が「日本語能力」に限った具体案をまとめたとしても、経済産業省や厚生労働省、経済界や労働組合など、関係省庁や団体との調整というハードルが待ち構えている。法相の経験者でもあり、外国人労働者を取り巻く事情にも通じた高村氏は複雑なパズルをどう解くのだろうか。

「ブラジル人らに健康相談」

2008-02-26 21:21:20 | 多文化共生
 一般論としていわれていることであるが、こういった取り組みは医療機関側からのオファーがないと、うまくいかないといわれている。患者が日本人であっても、医療機関サイドに何かを申し入れるということは、敷居が高いことを考えれば容易に想像できることである。

(以下、読売新聞【山梨】から転載)
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「ブラジル人らに健康相談」
民間グループが初めて企画

 県内に住むブラジル人やペルー人らを対象とした無料の健康相談会が24日、中央市臼井阿原の市立田富福祉センターで開かれ、35人が訪れた。

 日本語が十分に話せない外国人の医療ニーズに応えようと、民間で組織する「やまなし外国人保健支援ネットワーク」(山崎俊二代表)が初めて企画。中央市や医師、保健師、通訳ら約30人の協力を得て実現した。訪れた外国人は身体計測後、記入した問診票をもとに検尿や歯科・内科の検診を受診。通訳を介して自身の体調面での不安などを真剣な表情で話した。

 検診後は、「あなたにとって怖い病気は何ですか」「虫歯の予防法を知っていますか」など35個の設問が並べられた調査票に記入しながら、通訳らに健康面の悩みや医療情報の入手方法などを相談していた。

 11か月前にブラジルから来日した派遣社員の女性(50)は「眼科と歯科を利用したかったが、ずっとどこに行けばいいのかわからなかった。身近に相談できる場所があると安心」と笑顔で話した。同ネットワークでは今回の課題を検討したうえで、タイ人やフィリピン人向けの相談会も開く予定という。
(2008年2月25日 読売新聞)

=====以下山梨日日新聞より転載===========================
2008年02月25日(月)
外国人に無料医科・歯科相談会
支援ネット 身体測定、診察も

(写真)
ブラジル人やペルー人を対象に初めて開いた無料医科・歯科健康相談会=中央・田富福祉センター

 やまなし外国人保健支援ネットワーク(山崎俊二代表)は二十四日、中央・田富福祉センターで「在日ブラジル人・ペルー人のための無料医科・歯科健康相談会」を開いた。在住外国人が増加する中、日本語が不自由なため通院をためらう外国人をサポートしようと県内で初めて開催。外国人は身体測定後、医師から日ごろの健康管理についてアドバイスを受けた。
 ブラジルやペルー国籍の外国人三十五人が訪れ、身長や体重、血圧の測定、尿検査を行い、エイズに関する翻訳パンフレットも配布した。医師の問診では「母国で飲んでいた薬と同じものを処方してほしい」「今の症状は、病院で受診した方がいいのか」「治療にはいくらかかるか」といった相談が寄せられた。
 子ども二人を連れて訪れた同市内のペルー人女性(38)は「病院にはいつも辞書を持っていくが、今日は通訳がいたので細かい症状まで相談できた」と話していた。同ネットワークは「今年は日伯交流年という記念の年で、多文化共生への機運が高まっている。今後、外国人の健康面のサポートを県に求めていきたい」としている。