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「磐田の日系3世経営企業が経営破たん グループ5社が再生法適用を申請」

2008-02-29 09:40:57 | 多文化共生
(以下、中日新聞【静岡】から転載)
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「磐田の日系3世経営企業が経営破たん グループ5社が再生法適用を申請」

2008年2月26日

 日系ブラジル人向け食料品製造販売のアイ・ビー・フォックス(アイ社、磐田市岩井)とグループ4社が25日、東京地裁に民事再生法の適用を申し立て、受理された。東京商工リサーチ浜松支店によると、負債総額はアイ社が約57億4400万円、5社合計では約62億3900万円。アイ社の負債額は2007年度では、県内3番目の規模。営業は継続する。

 同時に申し立てたのは、いずれも磐田市内のグループ会社で、業種は食品・衣料品卸販売、食肉加工品製造、不動産販売・テナント管理、機械設備販売・リース。

 アイ社は、日系ブラジル人向けの生活支援を目的に、日系3世の玉田正利社長(35)が1996年4月に設立。各種食品の製造販売や輸入食品・雑貨などの卸売りを中心に事業を展開、07年3月期は約51億8200万円まで売り上げを伸ばした。積極的に子会社を設立して規模も拡大、静岡を中心に愛知や三重、群馬各県などにも販売拠点を置いていた。

 しかし、急激な拡大で人材育成が追いつかず、近年は信用不安説が流れるなど不安定な状態が続いた。このため、06年3月期ごろからアイ社を持ち株会社とし、販売店を独立させるなど事業とグループの再編に取り組んでいた。再建には裁判所の監督の下に進める必要性があると判断したとみられる。
ブラジルの同胞ら動揺

 アイ・ビー・フォックスの経営破たんで、県西部地域の在住ブラジル人らの間には動揺が広がっている。玉田正利社長は17歳で来日。浜松市の自動車関連工場で働きながら起業し、数々のグループ会社を抱えるまでになった“立志伝中”の人物。それだけに、日本での成功を夢見るブラジル人らの衝撃は大きい。

 袋井市で仕出し弁当サービスを営む小原エドアルド明さん(32)は「本当にショック。商売を始めるブラジル人はみんなが目指していた存在なのに…」と絶句。浜松市中区でブラジルの輸入食料品販売などを営む増子利栄さん(57)は「残念というしかない。見ていて経理面で無理なやり方だと思っていたが」と言葉少なに語った。

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