多文化共生なTOYAMA

多文化共生とは永続的なココロの営み

働きたい外国人を応援 奥州で履歴書や面接講習会

2014-11-28 15:39:51 | 多文化共生
(以下、岩手日報から転載)
===================================
働きたい外国人を応援 奥州で履歴書や面接講習会


 奥州市国際交流協会(佐藤剛会長)は27日、市内在住の外国出身者を対象にした就職サポートに乗り出した。「仕事の探し方が分からない」という声に応えるため、12月中旬まで計4回、履歴書の書き方や面接などの講習会を開く。国際リニアコライダー(ILC)誘致実現を見据え、外国人研究者らの配偶者の就職支援も視野に入れる。 

 初日は同市水沢区の水沢地域交流館アスピアで開かれ、インドネシア、フィリピン、タイ、中国の出身者計5人が参加。水沢公共職業安定所統括職業指導官の佐々木英二さん、盛岡情報ビジネス専門学校日本語学科講師の藤波あずみさんが指導した。

 佐々木さんは「雇う側は日本語がどのくらい話せるかを心配する。工場で働く際は危険が伴うので、日本語が理解できないと事故につながる可能性もある」と指摘。北上市でセブン―イレブン関連の大型求人が見込まれていることを紹介し、「やる気があり、通勤可能なら挑戦するチャンスかもしれない」とした。

【写真=求人票の読み方などを学ぶ奥州市在住の外国出身者】

(2014/11/28)

無料医療相談会 外国人向け開催 高崎で30日

2014-11-28 15:39:27 | 多文化共生
(以下、東京新聞から転載)
===================================
無料医療相談会 外国人向け開催 高崎で30日

2014年11月28日


 健康保険に加入できず適切な医療を受けられないことがある外国人に向けた無料医療相談会が三十日、高崎市高松町のカトリック高崎教会で開かれる。
 主催は、群馬、栃木両県の教会関係者や医師、看護師らがつくる北関東医療相談会。九七年にボランティアで活動を始め、昨年、NPO法人化した。
 相談者の中には「仮放免者」が少なくない。仮放免者は、出入国管理難民認定法に基づく在留資格の有効期限が切れたり、難民認定を待っていたりして、入国管理局に収容された後、一時的に釈放された人たち。
 NPOによると、全国で仮放免者は三千人を超え、七割は関東にいる。在留資格がないため、就労や健康保険への加入は認められていない。医療費負担を恐れ、病気が悪化するまで受診しない人が多いという。
 こうした人たちをNPOは無料で診療し、必要に応じて、無料か低額で治療する事業を行っている病院を紹介している。長沢正隆事務局長(60)は「迫害から逃れて来日した人たちが劣悪な状況に置かれているのは見過ごせない。気軽に相談してほしい」と話す。
 当日は九カ国語の通訳が対応。健康診断、子宮頸(けい)がん検査も受け付ける。無料法律相談も行う。
 来年以降、埼玉や茨城でも相談会を開く予定で、両県でのボランティアを募集中。問い合わせは長沢さん=電080(5544)7577=へ。 (伊藤弘喜)

建設関連企業の「外国人材活用事例」を紹介

2014-11-28 15:39:05 | 多文化共生
(以下、建通新聞から転載)
===================================
建設関連企業の「外国人材活用事例」を紹介
2014/11/28 神奈川

 建設関連企業の「外国人材活用事例」などを紹介するセミナー(参加無料)が、12月11日(木)に横浜市で開かれる。外国人労働者を雇用する際の手続きや疑問点などについて、専門家が解説する。

海外写真家 氷見の記録 欧州巡回終え展示

2014-11-28 15:38:42 | 多文化共生
(以下、中日新聞【富山】から転載)
===================================
海外写真家 氷見の記録 欧州巡回終え展示
写真家ボヤン・ラドヴィッチさんが撮影した丸まげの髪形の女性たちの写真=氷見市北大町で

スロベニアのボヤンさん

 二年前に氷見に滞在して祭りや日常風景などを撮影した、スロベニアの写真家ボヤン・ラドヴィッチさん(54)の展示会が、氷見市北大町のヒミングアートセンターなど市内三カ所で開かれている。十二月六日まで。(青木孝行)

 ボヤンさんは、二年前に初来日。氷見に約三週間滞在して、制作に打ち込んだ。作品は、欧州各国で巡回展示されて氷見に戻ってきた。

 アートNPOヒミングが主催。ヒミング、光禅寺(氷見市丸の内)、市役所の三カ所で計三十点を展示する。

 このうちヒミングでは、氷見市で毎年四月にある「まるまげ祭り」の際に撮影された丸まげの姿の女性たちを正面からとらえた作品がずらり。このほか、川にたたずむ女性の後ろ姿を写した作品などもあり、独特の感性で、氷見が別の表情を見せているかのよう。

 ヒミングの担当者は「写真を通して外国人が、氷見をどういう視点で見ているのかを楽しんでほしい」と話している。

ご参考まで

2014-11-28 10:11:34 | 多文化共生
ご参考まで

2014衆院選

<自民党マニフェスト>

移民政策ではないことを前提に、労働力強化・付加価値向上の観点から経験・技術を持った外国人材が日本で活躍しやすい環境を整備します。

<民主党マニフェスト>

「外国人」の記載なし。類する項目として次のとおり。

人種等を理由とした差別をなくすため、表現の自由を尊重した上で、「ヘイトスピーチ対策法」を制定します。

世界的なブームの発信基地を目指す、うどんの博物館

2014-11-27 12:32:13 | 多文化共生
(以下、朝日新聞から転載)
=======================================
世界的なブームの発信基地を目指す、うどんの博物館
うどんミュージアム
2014年11月27日

 「これから東京行きの新幹線に乗らなきゃいけないから早くて安いうどんを食べに来たんだけど、とってもおいしいね」「たくさん種類があって迷ったけど、私は牛肉が好きだからかすうどん、彼はキノコが好きだから武蔵野うどんにしたの」「僕らの国ではうどんはあまりポピュラーじゃないけど、たまに食べてるよ」。ガイドブックを見てやってきたというイギリス人夫婦との会話に、「ヌードル」ではなく「うどん」という言葉が自然に出てくる。「讃岐うどんのチェーン店が海外進出していることもあって、この3~5年でうどんという言葉が世界で通じるようになった気がします」。観光客でにぎわう京都・祇園にある「うどんミュージアム」で、代表理事を務める高屋友明さんが言う。

うどんミュージアム
建物と建物の間にひっそりとたたずむ「うどんミュージアム」

うどんミュージアム
すいとんのような食感の「耳うどん」

 うどんミュージアムはその名の通り、うどんの博物館だ。高屋さんが3カ月かけて全国約130店を巡り、発掘した歴史と伝統あるご当地うどんを「収蔵」している。大阪の「かすうどん」や東京の「武蔵野うどん」など54種類あるコレクションの中でも、代表格は栃木県の旧葛生町(現佐野市)に伝わる「耳うどん」。悪魔の耳を模したもので、正月三が日に食べると悪魔に家の話を聞かれないので無病息災で過ごせる、といわれている。

 高屋さんが栃木を訪れた時、耳うどんの作り手はごく少数の高齢者のみになっていた。なんとか耳うどんを出す店を探し出し、材料や作り方を習って資料に保存した。「作り手がいなくなったらなくなってしまううどんもある。そういうものをここで見たり、食べたりして知ってもらいたい」。うどんミュージアムで出すうどんは、現地からの直送だ。「ご当地うどんを京都にある材料で作ったらにせものになってしまうでしょ。なにより、作り手のおばあちゃんたちが元気に作ってくれてますから」と高屋さんはうれしそうに話す。

うどんミュージアム
全国のうどんを食べつくし、「これ以上の種類はもう出てきません」と高屋さん

 日本のうどん文化と伝統を継承し、さらに地域の活性化にも貢献する。こうしたミュージアムの目的にはもう一つ、「うどんを世界に発信したい」という思いがある。ユネスコの無形文化遺産にもなった和食の基本であるだしは、うどんのスープそのもの。「Udon」という言葉の広がりと合わせて、高屋さんは追い風が吹いていると感じている。実際、訪れる客の3割近くは外国人。やさしい甘みのあるだしに甘辛く炊いた鶏そぼろがアクセントになった「かしわうどん」や、中国などでブランドとして定着している「讃岐うどん」が人気だ。

 「香川県につくろうとも考えましたけど、やっぱり海外からもたくさんの人が来るのは京都。だからこの場所にしたんです」と高屋さん。「ラーメンブームの次はうどんブーム!」と息巻いて、来月には大阪、来年には東京にもうどんミュージアムをオープンさせる予定だ。次なるは、いよいよ海外? さらにはそこでご当地うどんが生まれたりして。うどんの可能性とともに、どんどん想像はふくらんでいく。

【 うどんミュージアムに寄ってみる 】

(文 加藤千絵)
(写真 加藤千絵/うどんミュージアム)


場所名:うどんミュージアム
住所:京都市東山区祇園町北側238-2
アクセス:京阪祇園四条駅から徒歩2分
電話:075・531・0888
ホームページ:http://udon.mu/
メモ:営業時間は午前11時~午後10時。食事をせず見学だけでも可。12月5日には大阪の心斎橋に「大阪うどんミュージアム」が、来年には「東京うどんミュージアム」がオープンする予定。伝統的なご当地うどんに限らず、「おいしいうどん」を幅広く紹介する。

専門家「ファーガソン騒乱の遠因は過剰なポリティカル・コレクトネス」

2014-11-27 11:40:33 | 多文化共生
(以下、ロシアの声から転載)
======================================
26.11.2014, 04:19

専門家「ファーガソン騒乱の遠因は過剰なポリティカル・コレクトネス」

米ミズーリ州ファーガソンの騒乱は、米国の為政者たちが100年かかっていまだに白人とアフロアメリカンの完全な統合を果たせず、ポリティカル・コレクトネス(差別・偏見を排した語用)を追及するあまり、30年間にわたって人種差別に対し沈黙していたことの結果である。リア・ノーヴォスチの取材に対し、専門家はこのように語った。

ロシア科学アカデミー国際安全保障問題研究所のアレクセイ・フェネンコ研究員はファーガソン事件に関し、米国では人種というテーマがあまりにタブー視されていた、と語る。「人種について議論するのはポリティカル・コレクトネスの観点から忌避され、政治家にとって自身のキャリアを脅かすものとして敬遠されていた。しかし病根は残り、表に出ない分、むしろ潜行し、米国社会の中で少しずつ熟していった」。
リア・ノーヴォスチ

外国人労働者が働きたい会社「牛たんねぎし」の魅力

2014-11-26 12:34:21 | 多文化共生
(以下、ITmediaから転載)
====================================================
外国人労働者が働きたい会社「牛たんねぎし」の魅力
「牛たんねぎし」の外国人労働者雇用方針とは。

 ここ最近、飲食業やコンビニエンスストア等の小売店の深刻な人手不足がしばしば取り沙汰されるようになり、時給アップなど待遇の改善によって人を集める「争奪戦」の様相になってきています。

 そうなると、必然的に注目されるのが「外国人労働者」です。

 都心のコンビニやファミリーレストランで、カタコトの日本語を駆使して働く外国人を見る機会が増えたという人は多いはずですが、それもそのはず、厚生労働省の資料によると、日本で働く外国人労働者の数は年々増え、2013年10月末の次点で71万5000人となっています。

 ただ、彼らが日本の社会に溶け込んで働いているかというと、必ずしもそうとは言えません。大手居酒屋チェーンでの外国人労働者への差別が話題になるなど、彼らを受け入れる企業側の態勢は、まだまだこれから整備しなければならない部分が多いのです。

 今後、安定的な労働力として外国人とどう向き合うかは、各企業の考え方次第なのでしょうが、「牛たん とろろ 麦めし ねぎし」を、東京中心に35店舗展開している「株式会社ねぎしフードサービス」(以下、「ねぎし」)の取り組みは、この問いへのヒントを与えてくれます。

待遇も賃金も平等! 「ねぎし」の外国人雇用

外国人労働者が働きたい会社「牛たんねぎし」の魅力

 『日本でいちばん「親切な会社」をつくる---牛たんねぎしの働く仲間の幸せを考える経営』(根岸榮治/著、ダイヤモンド社/刊)によると、「ねぎし」で働く外国人労働者は約300人にのぼり、その8割は中国人。

 「ねぎし」は、彼らを「人手不足」だからという理由だけで雇用するのではなく「会社の成長を担う人財」として扱い、彼らの教育と育成を古くから行っています。

 その最たるものが「Fパートナープロジェクト」と呼ばれる同社オリジナルの教育プログラムで、「Fパートナー(=外国人労働者)」が仕事だけでなく、日常生活においても日本で快適に過ごせるような研修を行っています。

 例えば、日本語の複雑な敬語は、独学ではなかなかマスターするのが難しいと言われますが、「ねぎし」ではこれをしっかりと教え込んでいるといいます。また、働く理由が「お金を稼ぎたいだけ」というのが珍しくない彼らに、「お客様のために」という日本独特の奉仕の精神を、研修を通じて伝えているのも特筆すべき点。もちろん日本人スタッフとの間に賃金の格差はなく、アルバイトから正社員への登用も積極的に行っています。

 「教えることはきちんと教えたうえで、日本人と平等に扱う」のが「ねぎし」の外国人労働者との向き合い方。こうした取り組みの結果、「ねぎし」における外国人労働者のES(従業員満足度)は90%以上と、驚異的な高さだといいます。

 本書には、「牛たん」の味のみならず、「日本経営品質賞」「農林水産大臣賞」など官民問わず様々な賞を受賞し、その経営手法が高い評価を受けている「ねぎし」の理念や戦略が、経営者である根岸榮治さん本人の手によってつづられ、外食不況の今でも安定成長を続ける同社の秘密が明らかにされています。

 外国人も日本人も使い捨てにすることなく、ともに成長していこうという同社の姿勢は、飲食業でなくても学ぶところは多いはずです。

(新刊JP編集部)

人口減少の衝撃 20~30代女性半減の都市続出、新築住宅ニーズ消滅の危機

2014-11-21 09:39:43 | ダイバーシティ
(以下、BusinessJournalから転載)
========================================
人口減少の衝撃 20~30代女性半減の都市続出、新築住宅ニーズ消滅の危機
文=松井克明/CFP

 少子高齢化の加速を受け、人口減少と地価下落をテーマにした新書が次々と話題になっている。
「日本は2008年をピークに人口減少に転じ、これから本格的な人口減少社会に突入する。このまま何も手を打たなければ、2010年に1億2806万人であった日本の総人口は、2050年には9708万人となり、今世紀末の2100年には4959万人と、わずか100年足らずで現在の約40%、明治時代の水準まで急減すると推計されている」(『地方消滅』<増田寛也/中公新書>より)
 同書では、「20~39歳の女性人口」に注目している。896の自治体(全体の49.8%)では、40年までの間に同人口が大都市に流出し、10年時点の5割以下に減少するとして警鐘を鳴らす。そのような都市を「消滅可能性都市」と呼んでいるが、東京でも子育て環境が悪いために人口減少が止まらない自治体があり、23区では唯一豊島区が「消滅可能性都市」のリストに入ったことから、大きな話題となった。
 また、『日本の地価が3分の1になる! 2020年東京オリンピック後の危機』(三浦展・麗澤大学清水千弘研究室/光文社新書)では、「少子化が解決せず生産年齢人口が減り続けたら、どうなるか。おそらく現役世代の社会保障負担が増えすぎ、経済活動が停滞し、GDPは下がり、土地への需要が減り、地価も下落するだろう」として、「現役世代負担率」(生産年齢人口1人に対する老年人口の割合)に注目する。
 同書によると「現役世代負担率が上がるほど地価を押し下げる。(略)このまま現役世代負担率が上がり続けた場合、日本全体の地価を2010年から2040年にかけて毎年平均3.18%、30年で62%押し下げる効果をもつ。(略)つまり、100万円の土地が38万円になる。ほぼ3分の1になる」という。東京都内で見ると、地価が高く若者が定着しにくい杉並区、練馬区などの現役世代負担率が高くなるために、地価が下がると予測されている。
 ただ、この分析には、外国人投資家の投資需要が検討されていない。また、地価が一定程度安くなれば、杉並区にも若者は定着するのではないかという疑問が出てくる。従って、盲信するべきではないが、人口減少により地価が下落していくのは避けられないだろう。

●不動産業界の「2020年問題」

 こうした人口減少は、特に不動産業界にとっては切実な問題だ。実は不動産業界では「20年問題」が深刻にささやかれている。
 20年は日本にとって象徴的な年なのだ。まず、東京都の人口は20年1335万人のピークに達し、その後はゆるやかに減少していき、50年には1175万人になると予測されている。日本全体でも、今も高齢単身世帯の増加に伴って増えている総世帯数が20年に5305万世帯でピークに達する(厚生労働省・国立社会保障・人口問題研究所)。

 さらに、新築マンション購入のためにローンを組める、30代後半から40代前半の購買層は今がピークで、団塊ジュニアが40代後半となってしまう20年ごろにはマンション需要は冷え込むおそれが強い。東京都では、10年に比べて20年には30代が25%近く減少するとの研究報告もある。
 つまり、20年頃には不動産を購入する人は減っていくと考えられる。
 総務省統計局発表の「住宅・土地統計調査」(13年)によると、全国の空き家が820万戸に上り、総住宅戸数に占める割合が13.55%で過去最高となっており、新築住宅の必要性も低くなる。
 さらに、野村総合研究所が9月に公表したデータによると、23年の空き家率は、今後空き家の増加が収束していけば約13.7%にとどまり、世帯数が減少し、住宅の除却・減築が進まない場合は約21.0%に拡大するという。こうしたデータを見ると、新築住宅はもういらないのではないか。
 事実上、住宅の数は現在ある中古だけで十分なのだ。新築住宅専門のパワービルダー、マンション開発が中心のデベロッパー……今の不動産バブルが最後の打ち上げ花火となるのかもしれない。
 すでに先を見越して、建設業者はリノベーション業者、大規模修繕業者、買取仲介業者、インスペクション(検査・査察)業者へと業態変換を図る動きも出ている。これからは、こうしたにわか業者とのトラブルが続出するおそれも出てくるので注意したい。
(文=松井克明/CFP)

介護現場で働く外国人、受け入れ実態は?- 厚労省が施設側からヒアリング

2014-11-21 09:38:55 | 多文化共生
(以下、CBnewsから転載)
========================================
介護現場で働く外国人、受け入れ実態は?- 厚労省が施設側からヒアリング


 技能実習制度などを通じた外国人介護人材の受け入れを議論する検討会が20日、東京都内で開かれた。厚生労働省は、EPA(経済連携協定)の枠組みで受け入れている外国人の介護福祉士候補者らの就労状況などを把握するため、受け入れ施設の担当者らからヒアリングを行った。その中では、インドネシア人などは利用者の気持ちに配慮するといった力が日本人より高いという意見があった一方、介護記録の作成や職員間の申し送りなど、高度な日本語能力が求められる業務は任せにくいという声も上がった。【丸山紀一朗】


 この検討会は、6月に閣議決定された「日本再興戦略」で、技能実習制度の対象職種に介護分野を追加することについて、年内をめどに検討して結論を得るとの方針が示されたことを受けて設置された。外国人を受け入れる現行制度は、技能実習のほかEPAがあり、これに基づいて特例的に3か国(インドネシアとフィリピン、ベトナム)から介護福祉士候補者を受け入れている。先月1日の時点で、介護福祉士候補者595人と国家試験合格者203人が就労中だ。

 この日のヒアリングには、候補者らの受け入れについて施設側と調整を行う公益社団法人国際厚生事業団(JICWELS)も出席した。JICWELSの担当者は、食事や移動、排せつの介助などの業務には就労1年目から大半が携わっている一方、介護記録の作成や申し送り、レクリエーションの実施などの業務は就労3年目になっても、従事率は6-7割にとどまるという現状を説明。また、施設が候補者らを受け入れるには、日本人と同等以上の報酬を支払うという要件があることも示した。

 2008年度から計6人の候補者らを受け入れてきた社会福祉法人不二健育会(東京都板橋区)の担当者は、「自国では大家族で育ってきた人も多いためか、利用者を家族のように思いやって接している」と述べ、候補者らのコミュニケーション能力を高く評価。また、当てはまる項目に丸を付けるだけで申し送りができる書類を候補者らのために作ったところ、日本人職員にも分かりやすく好評だったことから定着したといった業務改善事例も披露した。

 同じく候補者らを受け入れてきた社会福祉法人青森社会福祉振興団(青森県むつ市)の担当者も、候補者らのコミュニケーション能力は日本人よりも高いとし、「日本語能力が劣っている分、利用者に笑顔を見せたり目線を合わせたりするといった介護の基本を身に付けている」と分析。また、利用者やその家族らに対し、候補者らを受け入れたことによる影響を聞くと、外国人への偏見は見られず、候補者らを食事に招待してくれるなど周辺住民も好意的な反応が大半だったという。

 一方で、不二健育会の担当者はマイナス面として、「介護福祉士の合格者であっても、介護記録の作成など高度な日本語能力が求められる業務は任せにくい」という実態を明かし、今後は合格後の教育支援が課題だとした。青森社会福祉振興団の担当者も、「合格後も一定の期間働いてもらえると期待していたものの、結婚などの理由で帰国してしまう人もいた」と述べ、現場の悩みを訴えた。