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多文化共生とは永続的なココロの営み

ブラジル人の57%「読まぬ」 県のポルトガル語広報

2009-10-28 12:29:41 | 多文化共生
(以下、中日新聞【岐阜】から転載)
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ブラジル人の57%「読まぬ」 県のポルトガル語広報 

2009年10月28日

 県が在住ブラジル人向けにポルトガル語で出している広報についてブラジル人の57%が「読まない」と答え、行政の情報が十分行き渡っていない現状が、美濃加茂市定住外国人自立センターのアンケートで分かった。

 外国人へのインフルエンザや災害時情報提供のあり方をテーマに県が在住外国人を招き25日、同市内で開いた「外国籍県民会議」で、同センターの金城エジウソンさん(47)が発表。調査は今月、県内のブラジル人105人を対象に電話で実施。県の広報を「読む」「少し読む」人は全体の43%にとどまり、県や県内各市が翻訳したホームページも76%が「見ない」と答えた。

 県民会議では「ブラジル人は他地域のインフルエンザの流行を知らず、人に移してはいけないという意識がない」「不正確なうわさに基づいて動いている」などとブラジル人から意見が上がった。不況で失業に加え、派遣会社もなくなり、情報の入手に困っている背景もあるという。

 一方で、ブラジル人コミュニティー向けに記事や広告を入れた無料情報誌は93%もの人が「読む」と答えた。金城さんによると、ブラジル人が店などでもらう無料情報誌は全国規模で、県内向けの媒体はないという。

 金城さんは「大事な情報が隅々まで届くよう、県と各市の広報を一冊に集約した県内向け無料情報誌を発行しネットと連動して電子メールや動画で分かりやすくブラジル人に伝える仕組みをつくっては」と提案している。

 (安藤恭子)

携帯で通訳の実証実験 広島

2009-10-28 12:29:21 | 多文化共生
(以下、中国新聞から転載)
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携帯で通訳の実証実験 広島 '09/10/28

 広島市は11月7日から14日まで、携帯電話を通じた通訳の実証実験をする。世界最大級のインターネット技術会議「IETF広島会議」(11月8~13日)に合わせ、市中心部の飲食店など約30施設も協力する。

 実験は2つの方法で進める。まず、デパートや飲食店など30施設に専用の携帯電話を貸与。店側は、日本語が話せない外国人が来店した場合、電話を操作し、その日時に応対できる英語の通訳者に電話をかける。通訳者は店側と外国人と交互に会話し、意思疎通を手助けする。

 もう一つは、個人利用を想定。海外からのIETF参加者10人に専用の携帯電話を貸し出す。電車やバスの利用、買い物などの際に通訳者が電話口で助言したり、店員と直接会話したりする。

 市は同様の実験を来年1月4日から2月20日まで市まんが図書館など4施設で実施する。

外国人児童に巨大マツの実贈る 浜松フラワーパーク

2009-10-28 12:28:55 | 多文化共生
(以下、静岡新聞から転載)
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外国人児童に巨大マツの実贈る 浜松フラワーパーク
2009/10/28
 浜名湖立体花博を開催している浜松市西区のはままつフラワーパークは27日、市内の外国人学校の児童たちに巨大な「ブラジルマツ」の実をプレゼントした。
 同パークのブラジルマツは、約35年前に初代園長の故・古里氏が植栽し高さ10メートルほどに成長している。10月8日未明に通過した台風18号の強風で枝や実が次々と落ちた中、直径13センチ、長さ17センチという巨大な実が無傷で落下。「せっかくなので南米の子どもたちに故郷の樹木を観察してもらおう」とプレゼントを企画した。
 贈呈式には同市南区の外国人学校「ムンド・デ・アレグリア」の児童18人が参加。市フラワー・フルーツパーク公社の水野功二理事長から実を手渡されると、児童たちはポルトガル語で「オブリガード(ありがとう)」と笑顔で感謝した。

医療機関の人材不足に対処

2009-10-28 12:28:23 | 多文化共生
(以下、swissinfo.chから転載)
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医療機関の人材不足に対処
チューリヒのラボで働くアシスタントの女性。医療ラボアシスタントの教育期間は3年間
Image caption: チューリヒのラボで働くアシスタントの女性。医療ラボアシスタントの教育期間は3年間 (Keystone)

10月26日、アールガウ州バーデン市で「第5回全国見習い勤務会議」が開かれた。この会議では、医療機関の人材不足解消を目的として教育体制を整え、将来の医療制度を確立するための対策を取ることで意見が一致した。

現在、スイスで医療および福祉関係に携わる人は、全労働人口の約12%に当たる49万人に上る。しかし、連邦経済省 ( EVD/DFE ) の発表によると、人口が推移していることから、これらの業界ではますます多くの人材が必要になるという。
見習い職を増やす

 連邦経済省の試算では、2020年までにさらに2万5000人の人材が必要となる。現在は病院勤務者の約3分の1が外国人だという。

 労働担当でもあるドリス・ロイタルト経済相が主催した今回の見習い勤務会議では、連邦政府、州政府、労働組合、企業がこの需要をカバーするためにはさらなる努力が必要だという見方で一致した。ロイタルト経済相はスイス国営テレビ・ドイツ語放送局のインタビューで、「目的は見習い職の受け入れ人数を増やすことだ」と述べた。

 そのための対策として、医療および福祉分野で働くための資格取得を目的とした2年間の教育プロジェクトを計画。また、より的確な情報を提供することで若者の意識を高め、新たな教育の場を開拓するために見習い職促進に携わる人材の雇用を医療機関に対して求めることになった。見習いを終えて社会に出ていく若者に対する働きかけもこれから強化していく。

 20歳から24歳までのグループの今年9月の失業率は6.4%で、昨年同期よりも2.9ポイント上昇した。
 
swissinfo.ch、外電

外国人労働者、はげます集い

2009-10-26 12:23:56 | 多文化共生
(以下、朝日新聞【長野】から転載)
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外国人労働者、はげます集い

2009年10月26日
写真

 長引く不況で深刻な状況にさらされている外国人労働者らを励ます「長野県で働く外国人労働者の元気が出る集い」が25日、上田市の工作機器メーカーの駐車場であった=写真。全日本金属情報機器労組(JMIU)長野地方本部が開いた。

 外国人労働者ら約100人が集まった。肉やソーセージ、野菜などでバーベキューを楽しみながら、現状などについて情報を交換した。

 妻と一緒に参加した日系ブラジル人男性(54)は失業して約1年になる。4人の子どもたちのアルバイトで助け合って生活している。男性は「仕事が見つからず、先は分からない。ブラジルに帰ることも考える」と話した。

 JMIU長野地本によると、外国人労働者を取り巻く状況は厳しさを増しており、賃金の未払いなどが目立つといい、外国人同士や日本人との連帯を呼びかけている。(鈴木基顕)

みんな家族みたいだね 袋井の児童ら公民館で通学合宿

2009-10-26 12:23:21 | 多文化共生
(以下、中日新聞【静岡】から転載)
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みんな家族みたいだね 袋井の児童ら公民館で通学合宿

2009年10月25日

仲良く外国語を学ぶ袋井東小学校の児童ら=袋井市内で
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 袋井市内の児童たちが共同生活しながら学校に通う通学合宿が24日までに、袋井北、袋井東の両小学校区で行われた。それぞれ地域住民らが世話役となり、公民館に2泊して仲良く寝食をともにした。 (夏目貴史)

 袋井北小区は21~23日に4、5年生18人が参加し、袋井北公民館に寝泊まりした。

 初日は下校後に開校式を開き、中山修公民館長が「共同生活のルールを守り、協力してくれる地域の皆さんに感謝しましょう」とあいさつ。児童たちは入浴の後、地域住民による手作りのカレーをほおばり「みんなで食べる夕食はおいしいね」と何杯もおかわりしていた。

地域住民の手作りカレーをほおばる袋井北小学校の児童ら=袋井市内で
写真

 就寝前には、みんなで宿題や地域住民と一緒に工作などを楽しんだ。

 袋井東小区は22~24日に袋井東公民館で開き、4、6年生と愛野国際教室の外国人児童ら計10人が参加した。

 合宿期間中は、地元の国際教育文化交流会(萩田房夫理事長)の協力で、ポルトガル語や中国語の勉強や中国楽器の観賞などで国際色豊かな共同生活を体験した。学校の宿題を片付けた後、広間に布団を並べてみんなで就寝した。 

外国人消防士が“卒業”訓練

2009-10-23 09:17:17 | 多文化共生
(以下、読売新聞【福岡】から転載)
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外国人消防士が“卒業”訓練
小倉北区
救助訓練を行う外国人消防士ら

 北九州市小倉北区東港の北九州市消防局訓練研修センターで22日、イランやミャンマーなどの外国人消防士7人(25~39歳)を対象に研修の総仕上げとなる総合訓練が行われた。

 研修は総務省消防庁と国際協力機構が実施しているもので、7人は3か月間にわたって同局で救助や消火などを学び、23日に研修を終える。

 訓練は、大地震でビル火災が発生し、ビル内に人が取り残されているとの想定で行い、同局消防隊員ら約20人も加わった。7人は消火活動を統括する大隊長や中隊長などの役を務め、はしご車やロープを使っての救助、放水などの場面で大声で指示を出していた。

 イランの消防学校で教官をしているアッバース・コシュローさん(38)は「日本と北九州市の皆さんに心から感謝したい。ここで学んだ素晴らしい消防技術を母国の仲間たちに伝えたい」と話していた。
(2009年10月23日 読売新聞)

政府・与党、「外国人参政権」で協議に着手 首相「近い将来の課題」

2009-10-23 09:16:42 | 多文化共生
(以下、産経新聞から転載)
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政府・与党、「外国人参政権」で協議に着手 首相「近い将来の課題」
2009.10.22 22:02

記者の質問に答える鳩山首相=22日夕、首相官邸記者の質問に答える鳩山首相=22日夕、首相官邸

 鳩山由紀夫首相は22日、首相官邸で記者団に対し、公明党が26日召集の臨時国会に提出する永住外国人地方参政権(選挙権)付与法案に関連して「(政府側は)法案準備ができあがっていない。臨時国会ではなかなか難しいが、近い将来の課題として、提出も視野に入れることはある。われわれも考えていく必要がある」と述べ、政府・与党内で、同法案作成をめぐる協議に着手する方針を示した。早ければ来年1月召集の次期通常国会への提出が念頭にあるとみられる。

 ただ、与党内では社民党が積極的だが、国民新党代表の亀井静香郵政改革・金融相は「在日外国人の比率が非常に高い地域がある」などと慎重論を唱えている。民主党内でも賛成派、慎重派がそれぞれ議員連盟を作って激しく対立してきた経緯があり、今後の調整は難航が必至だ。

 この問題は22日午後に開かれた政府・民主党首脳会議の初会合で取り上げられた。鳩山首相と民主党の小沢一郎幹事長、菅直人副総理・国家戦略担当相、平野博文官房長官、輿石東参院議員会長らが参加し、席上、山岡賢次国対委員長が、永住外国人参政権を巡る公明党の動きを引き合いに「わが党の対応も考えてほしい」と提起した。

 平野氏はその後の記者会見で「衆院の新人議員が140人いるので、これまでの党の検討の経緯を含め、党内でしっかり議論する場面は必要だ」と述べ、政府・与党内での論議が不可欠との考えを示した。

アマゾンを拓く=移住80年今昔

2009-10-22 16:55:58 | 多文化共生
(以下、ニッケイ新聞から転載)
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アマゾンを拓く=移住80年今昔=【ベレン・トメアスー編】=《37・最終回》=開拓の延長線上で=自然と人間の関係問う

 「移民の話は暗いのが多すぎ。実際はケロってしてるでしょ」。普段は飄々(ひょうひょう)と語る汎アマゾニア日伯協会の堤剛太事務局長だが、この一言には真剣な表情をうかべた。「80周年のシンボルは森林農業です。アマゾンに外国人移民が入って地域発展に寄与した間違いのない事実がここにある。これが一番の功績です」。
 同協会の生田勇治会長も「80周年ではアマゾンでの日本移民の貢献をアピールした。ジュート、ピメンタ、野菜など地域発展に尽くしている」と強調する。「移住者はみな夢を持ってアマゾンに来ました。私は暗い話は嫌いです。アマゾンの厳しさに耐え、突き抜ける中で、生命の持つ本来の力を発揮し、新しい道を探してきたのではないでしょうか。むしろ豊かな中では思いつかないことを実行し、明るい道を切り開いてきた」。
  ☆    ☆
 日本語で「農業」というと文化とは異なる印象を受ける場合が多い。だがポ語で文化・文明を示す単語「クルトゥーラ」(Cultura)の第一義は、実は「栽培、耕作」だ。もちろん農業全般を示す「アグリクルトゥーラ(Agricultura)」もこれを語源とする。
 文明の初期には食べるものが無くなれば移動する採取生活をしていた放牧民が、農耕によって食糧備蓄に成功することで定住が可能になって都市が生まれ、文明が花開いたという壮大な人類の歴史が、この一語に凝縮されている。
 その意味で、自然との共同作業である「農業」には、人類の知恵が詰まっており、日本移民が営々とやってきた開拓という行為は、まさに大自然の中に文明を持ち込むことだ。
 つまり、開拓は単なる自然破壊ではない。その延長線上に、新しい知恵が芽を出し、世界に知られはじめている。
 アマゾンという極限の環境は、同じ国内とはいえ、モノカルチャーを受け入れる聖州などのそれとは全く違っている。今連載の中で紹介してきたように「禍福はあざなえる縄の如し」よろしく、日本から持ち込んだ文化や考え方が裏目に出るという経験をいやというほど繰り返してきた。
 数々の欧米系の入植事業が失敗し続ける中、日本移民が踏みとどまることが出来たのは、開拓への想いの深さと共に、坂口さんのような自然への深い憧憬を持っていたからかもしれない。
 北伯移民がこの80年間に挑戦してきているのは「開拓=自然破壊」「植樹=環境保護」という単純なものではない。山根一眞氏が指摘する通り、人類と自然がいかに共存共栄していけるのかという究極の知恵を求めた試行錯誤ではないか。
 自然に学ぶ日本人のクルトゥーラがアマゾンに適応して生まれた森林農業は、北伯移民独自の〃日系文化〃といえる。
  ☆    ☆
 坂口さんは、東京農大時代に農業拓殖学科の初代学科長の杉野忠夫氏から、「君、開拓という仕事は面白いよ。男の命50年の間に、ゼロ世紀(原始)から努力次第で20世紀(現在)までの2千年の歴史を再現できるよ」といわれた。
 「その通り、たっぷり体験したよ。一人で来たが、家族も増えた。今は、孫を入れて29人になっているよ」(『農大アマゾン50周年誌』93頁)と坂口さんは06年に振り返っている。
 80年前、前人未踏の原始林を切り拓くところから始まったトメアスーには、今や電気や水道、舗装道路がある。約5万人の町になり、近代文明が持ち込まれた。
  ☆    ☆
 67年6月、翌年の移民60年を記念して来伯された皇太子殿下と美智子妃殿下(現天皇皇后両陛下)は、パカエンブ―蹴球場で8万人による歓迎大会に出席された。翌68年の歌会始で入植40周年を迎えようとする北伯を、こう詠まれた。《皇太子殿下御歌》この水の流るる先はアマゾン河口手をひたしみるにほのひややけし《皇太子妃殿下御歌》赤色土(テラロシャ)つゝける果ての愛(かな)しもよアマゾンは流れ同胞(はらから)の棲む
 遠く日本から同胞によって持ち込まれ、テラ・ロッシャで芽を吹いたこのクルトゥーラは、時代ごとに花の姿を変えて極彩色のアマゾン絵巻に織り込まれ、地域発展という果実をつけ続けていくに違いない。(終わり、深沢正雪記者)

写真=森林農業の畑


この連載はこちらでご覧になれます。
http://www.nikkeyshimbun.com.br/2009rensai-fukasawa7.html