鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

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【4799回】 メリットがあるか無いかで付き合う人を決めてきた経営者の末路

2024年02月19日 | 住宅コンサルタントとして

とあるエリアの工務店の話。

 

ノウハウ収集が大好きで、

あるとあらゆるFCやVCに加盟しまくり、

そこのノウハウを吸収し、

過疎化のエリアで30棟前後を少人数でやっていました。

 

集客力・マーケティング力・営業力は高く、

生産性も非常に高いのですが、

とにかくいろんなノウハウを買いまくるため、

利益がほとんど出ない体質でした。

 

更には、取引業者さんであったり、

お付き合いする人もメリットがあるか無いかで判断する経営者で、

人を大切にしないタイプの経営者だったのです。

 

経営者自身が40代の頃はまだ通用していたのですが、

50代、60代と歳を重ねるにつれ、

耳の痛いことを言ってくれる人もいなくなり、

結果、自分の考えが正しいと思うようになっていきます。

 

自身の息子が会社に入るも、

父の独裁体制や自分の意見が絶対という姿勢に反発し、

息子さんは会社を出ていきました。

 

そして経営者が高齢となるにつれ、仕事が激減し、

更には若くて優秀なスタッフが次々と退職していく。

 

かつては過疎エリアで30棟以上やっていたので、

業者さん同士を競争させ、仕入れも非常に安かったのですが、

今、仕事が激減した上に財務内容もひどいので、

取引先から足元を見られ、

非常に高い金額でしか仕入れが出来なくなりました。

 

結局15年以上もお付き合いしている方たちの中で、

この工務店の社長を応援したいと思う取引先や

この社長が困っていたら力を貸してあげたい、と思う人が

1社もいなかった、ということなのです。

 

これが、メリットデメリットで付き合う人を決める方の末路だな、

ということを目のあたりにしました。

 

もちろん、ビジネスですから、

財務内容が悪い会社に売りたいと思う取引先はいないです。

 

でもそれ以上に、

人として取引先や社員さんを大切にしてこない経営者からは

ちょっと落ち目になるとこんなにも人は離れていくのです。

 

先日、私が大好きな見城徹さんがYouTubeの番組で、

楽天の三木谷さんのことをお話されていました。

 

「あいつの一番の特徴は、恩義を忘れる。

だから積み重ならないの」

 

「でもあいつは全部その場その場だから、

積み重ならないんですよ」

 

人を大切にしない方、義理・人情・恩を忘れる方の典型的な特徴ですが、

まさにこの工務店の社長も同じタイプなんだと思います。

 

人を大切にする。

義理・人情・恩を忘れない。

 

こういう生き方を大切にしていきたいと思いました。


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