こういう時代ですから、自粛ムードがこの国に蔓延しています。
多くの人が集まるようなイベントを開催することなどは、
本当に控えるべきことでしょう。
でも現実問題として、経営者は会社を回していかなくてはなりません。
休業と補償はセットが理想でしょうが、
全ての企業の1年分の利益を補償できる国など、
世界のどこにもない訳です。
医療制度が崩壊しないように感染を遅らせるため、
自粛要請が出ている訳で、
自粛を守りながらもどこかの段階で経済を回していかなければ、
やはり国としても企業としても崩壊してしまうのです。
おそらくゴールデンウィークが明けても、緊急事態宣言は解かれないでしょう。
5月になると、お店を再開したい!という声と
自粛すべきだ!という声が両方出てくると思います。
経済を回さないと、収入が絶たれ、食べていけなくなる企業や人が出ます。
自粛を緩めることで、コロナが広がり、感染拡大の可能性もあります。
すなわち、どちらを選択しても、リスクを国も企業も取らなくてはならない。
収入が無くなっても、コロナに感染しても、
いずれにしても亡くなってしまう方は出てしまう。
これが現実なのです。
こうした現実を理解した上で、
リスクを取って自粛を継続するのか?
どこかのタイミングで、誰もが決断しなくてはいけないのです。
こうした現実を理解した上で、「自粛」という決断を
会社として、お店としてしている場合は、問題ないと思います。
ところが、個人的に思うのは、
こうした現実を理解せずに、
ただメディアやネットの声を気にして
自粛するという決断をしている会社やお店、個人は、
実は結構おられるなぁ、と感じます。
安易に自粛という決断をしている方は、
自粛しながら、どうにかして生き延びるために
次々と手を打っているかというと、何も考えていなかったりします。
特に我々住宅業界は、順調に推移している会社には、
受注残というものがあり、半年から1年にかけての売上は確保されています。
ですから、不況の入り口には強いのです。
ところが、不況が終わって、いざ営業活動を再開した時に、
契約までの期間もかかりますし、完成して入金があるまで、
下手をすると1年近くかかるビジネスですから、
不況の出口では非常に弱い業態と言えるのです。
こうしたことまで考えた上で、
今、何をしなければならないか、
という決断をすることが出来ているでしょうか?