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鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第23回】 過大評価

2011年01月23日 | 住宅コンサルタントとして
誰しも自分の給料はたくさん欲しいものです。

特に1年に渡って結果を出した人は、

「去年の自分の成績でこれくらいだったから、今年はこれくらいが妥当だろう・・・」

なんてことを考えたりするのも無理はありません。

その気持ちは、サラリーマンをずっとやっていた私自身、とても理解できます。

しかしながら、往々にして自分がイメージしているほどの給料をくれる会社はありません。

というのは、給料が多いか少ないかという基準は、自分の中の感覚が決めるのですが、
その感覚のレベルが下がることはないからです。

例えば、年間稼いだ粗利が2000万円だったとして、その時の年収が400万円だったとします。
この場合、自分自身の分配率は20%。

いったん20%の分配率をもらったら、21%、22%と上がる分にはいいのですが、
これが19%とか18%になると、絶対に少ないと感じてしまうのです。

翌年3000万の粗利を稼いだのに、年収が480万だったら、少ないと感じてしまうのです。

また近年、たかだか結果を出して1年ちょっとくらいで、
自分を過大評価する人が増えているとも思います。

前年に入社してきて、その年はまだ慣れていなかった。
しかしながら慣れた当年は、目標を大幅に達成することができた。

だから、自分はたくさん年収をもらう権利がある、と主張するのです。

でも、これはプロ野球の世界に例えれば、おかしいということが理解できます。

プロ野球の選手で、それまで年棒が800万円の選手がたまたま翌年3割を打ったとします。

その場合、いきなり1億円に給料は上がりません。

せいぜい3000万円前後でしょう。

3割を3年、5年と継続していくことで、球団も評価してくれ、
3年連続3割を打って初めて1億円という1つの大幅ラインを突破できるようになるのです。

たまたま1年結果が出た、たまたま1年よく頑張った・・・。
それはすばらしいことですが、だからそれをそのまま給料に反映する、というのは、
ほとんどの企業で出来ないのです。

逆にそれを許す企業は、ちょっとでも結果が出なければ、過去の実績は一切考慮せず
大幅ダウンということになるのです。

私自身は、3年間続けて目標を達成して(というか1番になって)、
はじめてモノを言える権利がもらえる、とずっと思っていました。

結果が出た1年目は、

「これがマグレだと周囲から思われないように、来年も今年以上の数字を・・・」

と思って仕事をしていました。

3年以上、連続して結果を出し続けるからこそ、
会社もちゃんと社員の声に耳を傾けてくれると思います。

たまたま1年結果を出した社員で給料に不満を持っている人が、他社からの条件提示を受けたり
ヘッドハンターと接触を持ったりして、良い条件の会社に移る人もいますが、
1年結果を出しただけで簡単に移る人は、おそらくうまくいかないのでは、
と個人的に思ってしまいます。

自分本位すぎて、企業経営者側の気持ちをあまりにも分かっていないからです。

自分の実力を過大評価していませんか?
結果というのは、何年も継続して出してはじめて評価されることを理解していますか?
コメント
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