光山鉄道管理局・アーカイブス

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関水金属 初代C50を再調整する(汗)

2021-08-22 05:06:59 | 車両・蒸気機関車
 この間復活させた関水金属の初代EF70。
 X2Fカプラーを装備したオハフ33の控車も加わった事で運用範囲もぐっと広がりました。

 さっそく同じTOMIX の同系列のオハ35系の編成を組ませて「復活記念試運転」を行いましたが重戦車みたいなノイズは相変わらずなものの、それまでのKATO初期モデルのコキなんかに比べて台車の転がりがスムーズになり牽引時の抵抗がぐっと減った事で3,4両編成くらいならどうにか牽けるレベルになりました。

 このくそ暑い自宅のレイアウトルームで大汗かきながらの運転になりましたが、何しろ数年越しの懸案が実現できた嬉しさもあって文字通り「ビールが旨い事!」

 さて、EF70がオハ35系を牽けるなら同じ関水金属の初代C50にこれを牽かせてみたいと思うのは理の当然。
 さっそく牽かせようと思ったのですが、久しぶりに箱から出したC50が本線上で通電してもうんともすんとも言わなくなっていたのに参りました。

 しばらく通電するとテンダーが暖かくなるところからモータへの通電まではしている様子です。
 (関水のC50初期モデルはテンダーモーター、エンジンドライブというKATOとしては空前絶後の駆動方式です)
 これまではかなり引っ掛かりのある走りっぷりながらも一応走れるところまでレストアした個体ですから、このまま静態保存化するのは何としても惜しい。

 久しぶりに分解整備する事にしました。
 メインの問題はテンダーモータの様子。以前も触れたとおり初代C50はテンダーにモーターを内蔵しているのみならず集電もテンダ台車から得ているので、テンダ単独で線路に載せて通電すると「動かないテンダから生えたドライブシャフトが高速で回転する」というシュールな画を見せます(笑)
 さっそく試すと最初は若干引っ掛かるもののモータはけたたましく回りだしました。これを見る限りモータはくたびれているものの大きな異常は無いようです。

 ですがドライブシャフトをエンジン(この場合は機関車部を指します)に繋ぐとやっぱりうんともすんとも言わなくなります。
 これはドライブシャフトのトルクがエンジンに伝わっていないのが原因と判断しましたが、何しろ関水金属のヴィンテージ物だけにエンジン部の分解は躊躇します(汗)
 ですがギアに注油しシャフトの軸受けをドライバで回してみるとギア部の抵抗はそう大きくもない様子。

 ここでいったんデッドロックです。

 一息ついた後、改めてテンダの車体を外してモータ周りを見ると、これまで気づかなかったモータのがたつきがある様子。
 実はKATOの蒸機は初期のD51なんかで「モーターマウントががたつきやすくモータのトルクがギアではなくモーター本体に掛かってしまうためにギアに動力が伝達されない不動トラブル」が往々にして見られます。
 どうも今回のC50もそのひとつではないかと思い当たりました。

 改めてその目で見るとモータ本体に謎のネジの頭が見付かりました。

 ひょっとしてこのネジでテンダのシャシに固定しているのでは?と気づいたらあとは早かった。時計ドライバでネジを増し締めするとモータはシャシに固定されました。
 さっそく組み直して試運転させるとトラブル前の走りっぷりだけはどうにか回復できた様です。

 今回の整備で思ったのですが、関水金属の初代C50は最初のNゲージモデルだけあって構造やメンテのコツに試行錯誤していた事が強く感じられます。
 ネジ一本でモータをシャシに固定するなんてのはその最たるものですが、テンダとエンジンが電気的に連結せず集電能力に不安を感じさせるところ、劣化(硬化)しやすいゴムジョイントを動力伝達に使っている所とかは16番モデルの引き写し的な所も感じられ、Nゲージというよりも昔の16番モデルの整備・レストアのノリに近いものを感じたのも確かです。

 ですが元々が本調子と思えない個体ですので多くは期待できません。
 さっそくオハ35系を牽かせるとEF70ほど強力ではないですが、えっちらおっちらと列車を牽き始めました。
 その走りっぷりはいかにも重量物を牽いた小型蒸機と言ったノリ。見ようによっては意外にリアルです。

 おかげで昨夜は「熱帯夜の夜の夢」みたいな気分の運転会を味わえました(笑)