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お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

劇場版 きのう何食べた?

2021-11-08 | 映画(か行)


◼️「劇場版 きのう何食べた?」(2021年・日本)

監督=中江和仁
主演=西島秀俊 内野聖陽 山本耕史 磯村勇斗 梶芽衣子

僕はそれなりに厨房に立つ男子で、テレ東の料理番組「男子ごはん」好きで毎週見てた時期もあった。ドラマ「きのう何食べた?」は仲良しの映画友達女子からのおすすめで、けっこうハマってしまった。ゲイカップルの穏やかだったり、大小の波風が起こったりの日常に、気づくと癒しを感じてしまう不思議なドラマ。

さて今回の劇場版。こんなに黙って観られない映画も珍しい。映画館のあちこちから聞こえるのは、クスクス笑う声だけではない。次々に登場する料理や語られるレシピに反応する声が自然に聞こえるのだ。普段なら周囲のそうした声が気になるところだが、この映画については違う。みんなが同じリアクションをするから、異常な一体感がある。金目鯛を使ったアクアパッツァがスクリーンに現れた瞬間、
😳😲😋「おおーっ♡」「おいしそ」
そしてその残り汁を使って西島秀俊がリゾットを出してきた瞬間、
🤩😍😆「ああーっ♡」「食べたいっ!」
ローストビーフの簡単な作り方を田中美佐子が指南する場面では、
😮😦🤭「その手が…」「あ、やってみよ」「すごっ」「えっ」
これはもう120分の飯テロだ。右隣からお腹が鳴る音すら聞こえた。

さらにドラマでおなじみのキャラたちにザワザワ。思わず声が出る人もいる。毎回変なTシャツで登場するジルベールの胸には「ユニコ」と文字の一部が見える。
😀「あれ、きっとトウモロコシが頭についた一角獣🦄よ」
😆「マジーっ!ユニコーンっ!www」
ドラマを共有してるからこそのリアクション。なんだこれ。めっちゃ楽しい♪

それでいて、ゲイが置かれた現実に葛藤する姿もきちんと描かれる。でも老いてきた親との関係や、自分の家族を大事に、って彼らの状況だから言われることじゃない。誰にも共感できるポイントがじわーっと沁みてくる。ドラマの尺に慣れてるから2時間持つのかと思ったけれど、予想以上にいいエピソードが重ねられて十分に楽しめる。スーパー中村屋の店員が黙って特売品を指さして、ニヤッと笑うのが好きっ。店内で流れる中村屋の歌が頭から離れないww

上映が終わって思ったことは二つ。人からかけられるひと言がどれほど大事なことか。ドラマもそうだけど、この劇場版でも嬉しいひと言がたくさん。自分はこうした言葉をかけてあげられているんだろうか。言葉が選べているんだろか。

そしてもう一つは、一緒にいたいと思える人と一緒にいることの心地よさ。映画「プルコギ」で田村高廣が「仲良くなりたかったら飯を食え」と言ったように、韓国映画「キッチン 3人のレシピ」でヒロインが料理で思いを伝えようとしたように、食は人と人をつないでくれる。映画館を出た後、緊急事態宣言明けでやっと仲良しがそろってお酒呑めた。僕らは映画と食といろんなことでつながっているんだな😉







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