Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

僕の彼女を紹介します

2012-06-14 | 映画(は行)

■「僕の彼女を紹介します/Windstruck」
(2004年・韓国)

監督=クァク・ジェヨン
主演=チョン・ジヒョン チャン・ヒョク キム・テウ

 日本を席巻した韓流。TVドラマに憧れたオバ様たちがつくったブームだから、従来韓国映画を観ていた層がこのブームの中心となったかというと、明らかに違うと常々思っていた。僕は初日初回に行ってきたが、明らかに韓流だから来ましたという人々もいたようだった。だってね、ラストのオチに僕は笑い転げそうになったのだけど、周りはクスリともしないのさ。明らかにTVでしか韓国ものを楽しんでいない証拠!。もちろん僕は韓流に乗っていった訳ではないですよん。お目当てはチョン・ジヒョン!。彼女の表情を見ているだけで、もうほんとうに幸せ。やっぱ彼女になら振り回されてもいいや(爆)。

 この「僕カノ」(略すのは嫌いだけど長いからそう呼びます)には、「猟奇的な彼女」ほどの衝撃と感動は正直言ってない。「猟奇的~」のヒロインのキャラがさらに増幅されたような設定のせい。増幅されたが為に「猟奇的~」以上に現実離れしたお話になっている。「猟奇的~」も確かに現実離れだが、まだ登場人物の設定が身近に感じられる分感動も大きかったように思うのだ。それにお姫様と王子様の劇中劇だって「またか」と思わざるを得ない。都合がいい部分やこの場面は無理にいらんだろうと思えるものもあるし・・・。 でも「僕カノ」は決してダメな映画じゃぁない。人を愛し続けることの純粋さが貫かれているのがいい。多くの観客はヒロインに感情移入しちゃうのだろうけど、僕は死してなお思い続ける男性の方に惹かれた。話は違うが初期「Xファイル」のエピソードにこんなのがある。身の回りで起る超常現象に悩む女性がいた。ところがその現象は明らかに彼女を守っている。モルダーとスカリーはその謎に挑むのだが、彼女を愛したある男性の霊魂が引き起こしていた・・・というお話。僕はこエピソードがお気に入りで、死んでもこんなことができるなら成仏せんでもいい!と心底思うことがある。「僕カノ」では49日で成仏するけれど、この映画の風のエピソードはまさにこれ!なのね。

 監督は多くの映画に影響を受けてきた、とインタビューで答えていた。やたらハトが飛ぶからジョン・ウー?とか思ったりもした。「僕カノ」でやたらみられるのは登場人物の周りをカメラがクルクル回るカメラワーク。これはブライアン・デ・パルマが得意とする手法。「僕カノ」では特にヒロインの部屋を風が吹き抜ける様を、部屋全体をみせながら見事に表現していた。監督がエンドロールの曲を作詞・作曲したり、お気に入りの音楽を集めたりとそっちも楽しい。やっぱり ♪Tears (X Japan) はいかにも泣かせます!って感じでちょっとヤボったくもあり。それが流れるクライマックス。ちょっとクサいなぁ・・・と思いながら観ていた僕。しかし「猟奇的~」同様伏線の張り方が実にうまいので、チョン・ジヒョンのある台詞の後、一気に僕の涙腺は弛んだのでした(泣)。ともかく、デートムービーとしてはぜったい楽しめる映画だ。観るべし!。



この文章を書いたのは2004年。あの頃は韓流をブームと思っていたけど、今のように様々な分野で人気が定着するとは思ってなかった気がするな。チョン・ジヒョンは今でも大好きな女優さん。この映画ではX Japanの楽曲が使われたけど、それまで日本文化を禁止していただけにこれは当時大きな変化だったんだよね。



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