Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち

2011-07-03 | 映画(は行)

■「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち/Pirates Of Caribbean : The Curse Of The Black Pearl」(2003年・アメリカ)

●2003年英国アカデミー賞 ヘアー&メイクアップ賞
●2003年放送映画批評家協会賞 ファミリー映画賞(実写)

監督=ゴア・ヴァービンスキー
主演=ジョニー・デップ オーランド・ブルーム キーラ・ナイトレイ ジェフリー・ラッシュ

 巷では人気作なれど今まで観ていなかった「パイレーツ・オブ・カリビアン」。ディズニーランドの人気アトラクションが元ネタだそうだが、それ自体がどんなものかも僕はわからない・・・。そもそもハリウッド大作を避け続ける傾向がある僕ですが、やっと第1作を観る気になって挑戦。しかし・・・申し訳ありませんが、僕にはどうもダメ。

 なーんとなく楽しかったのはわかるけど・・・、この映画で何かを得たか?と言われたら、何となく楽しげな時間が過ぎただけにしか思えなかった。同じ冒険ものでも・・・例えば「インディ・ジョーンズ」を観たならば、勇気を持って立ち向かうこと、正義を貫くこと、信念を曲げないことの大切さとか、何かを心に抱きながら映画館を出ることができると思うのね。冒険映画のヒーローたちは、活躍するばかりじゃない。挫折する姿や失敗するところも見せつつ、僕らに生き方や人生への立ち向かい方を教えてくれた。インディ・ジョーンズには自分を貫くことの大切さを学んだし、「ジュラシックパーク」のグラント博士からは男の生き方を教わった気がするんだ。確かに娯楽映画には変わりはない。だけど、「あいつのようになりてえ!」「あんな台詞吐いてみてえ!」という感動が僕らを大きくしてくれたんだ。

 でも、この「パイレーツ~」は誘拐と奪還を繰り返すドキドキ感は与えてくれても、後に残るような感動とは無縁の映画に思える。ジャック・スパロウは奇策を繰り出す巧妙さはあっても、おチャラけた小悪党にしか思えない。ジョニー・デップ最大の魅力である目の演技は、「シザーハンズ」はものを言わない役だけにそれが際だっていた。ジャック・スパロウ役は、メイクアップでデフォルメされる分だけインパクトがあって効果的だ。でもこれがオスカーにノミネートされるようなものかと言われたら、やっぱり違うと思う。映画の最初から実力と自信を持つ人物がエンドクレジットまで活躍するだけのお話には、登場人物の”成長”がない。「マトリックス」が面白いのはネオの成長と覚醒の物語だからだ。「パイレーツ~」の登場人物で唯一成長物語と言えるのは、オーランド・ブルーム扮するウィル・ターナーだろう。だが、残念なことに彼はジャック・スパロウの引き立て役でしかない。生真面目な鍛冶職人と海賊という価値観の違う凸凹コンビだが、お互いがそれぞれのいいところを出し合って助け合うバディムービーとしての男のドラマも魅力を感じない。

 ディズニー製作の海賊が出てくる映画というと「黒ひげ大旋風」(67)を思い出す。ピーター・ユスティノフ演じる海賊の幽霊が現代によみがえるコメディだ。成仏するためには善行をしないといけない。しかし、悪事しかしたことがなくオレ様気質の海賊にそれができるはずがない。しかし、彼は現代人と触れあうことで互いを理解して成長する。そこに感動があった。妹たちと夏休みにテレビ番組で見て涙したのを覚えている。そこには人情が、ヒューマニズムがあった。「パイレーツ~」でウィルとエリザベスの愛を認める父親と提督に、もうちょっとこんな人情ドラマが出せたなら(ジョナサン・プライス演ずるお父さんやスパロウ側の乗組員たち)、もっと違った感動を与えてくれたかもしれない。ともかくも、この映画はド派手なことが好きなプロデューサーが、個性を発揮せず言うことききそうな監督を雇ってつくりあげたハリウッドらしい打ち上げ花火。

 みんなそれぞれ、映画に求めるものは違う訳だからお気楽に2時間を費やしたい向きにはお勧めします。ジョニー・デップにはもっと他の活躍をして欲しい。この役柄でイメージが固定されるのは、きっと彼の為にはならないよ。

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パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち(字幕版)
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7月1日(金)のつぶやき

2011-07-03 | Weblog
ツイートに加筆。

ある曲がふっと頭をよぎって、それが一日中鳴り続けることありません?

仕事しながら「ヘビーローテーション」を口ずさんでいる男性
♪あい、うぉん、ちゅー あい、にーじゅー

キャベツの千切りしながら「終着駅」を歌うお母さん(古っ・・・つーか、takの母です)
♪落ち葉の舞い散る停車場にぃ~

きっと頭の中で鳴ってるんでしょ、その曲が。

23:16 from Tweet Button
先日仕事中にマクロスFの「星間飛行」が頭の中でヘビロテし始めて、一日中、口ずさみながらデスクに向かっていた。きっと通勤中に駅前のパチンコ店のディスプレイで、マクロスの映像を見たせいだ。
by t_somelikeithot on Twitter

星間飛行 (HD)


駅に降り立った時に正面に見えるディスプレイ。
「海物語」のマリンちゃんが写ってると、
心なしか歩いてるおじさんたちの顔がそっち向いてる気がするんだよねぇ。

その日はランカ・リーの笑顔がどーんと大写し。
僕はリン・ミンメイ世代なので、今のマクロスはまったく見たことがないんだけど、
この曲はなんか気になってたんでした。

それが原因でしょうね。うむ。

でも僕ら世代はやっぱりこっち!

リン・ミンメイ/飯島真理 マクロス劇場版 愛・おぼえていますか ~


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