忘却への扉

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下を見ないで

2012-07-10 | 追憶
 大分の親戚の家に苗木をもらいにトラックで行ったのは30年以上前のこと。わが家のトラックを運転してこの町を出たのはあの時の1回限り。
 祖父母が田んぼだった段々畑に夏ミカンを植え栽培収穫していたが、私たちが結婚したのを機に高接ぎと八朔に切り替えた。その後木を植えたが現在はイノシシの遊び場。
 それでも八朔の木も少しは残したので多少は実がなり、自家用に採り数人の知人に配れば無くなる。 剪定で切り詰めずにいたため伸び放題の八朔の木は、5~6mの高さになった。
 『八朔あるけど食べる?』と言って約束した人は家に帰って、私に『○○さんらにあげるけん、八朔採って来てや』と指示すればいいだけのこと。
 手の届く所に実はなってなく高い場所まで登らなければ収穫は無理、日傘を広げたような状態に下の方の枝は枯れ滑り易い幹昇るのは苦難の技と諦める。枯れ枝に足をかけるか根元近くで分かれた幹を利用しなんとか登れる木を見つけ採集する。ロッククライミングの技術があればとも思う。
 石垣の下の段から測れば10m以上になる木も込み合った枝葉に遮られ下が見えないのと事故後怖さを忘れるので救われている。
 少量の収穫でも時間がかかるのと道路までの運搬がまたたいへん。途中までカゴで運んでコンテナをいっぱいにしを繰り返した。コンテナとカゴを満杯に20m余の距離まで運んではまた下に20mほどと道路に近づけて行く。お地蔵さんと話しをしながら一休み。肩に担いだ八朔が1つ落ちて道を転がるのを追いかけた。お地蔵さんのおかげで下まで落ちずに済み、ありがとうを言うためもう1度上がる。いつも庶民全体の暮らしを見つめている地蔵さんと異なり、政治屋はせっかく上に居ても下にはいつも無関心。

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