忘却への扉

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こんにゃく芋

2007-02-16 | 追憶
 昔は果樹園の中のあちこちに、蒟蒻(こんにゃく)芋が植わっていた。芋掘りの手伝いもした。凸凹のあるジャガイモに黒っぽい毛が生えた感じで、太くて重い。
 鍬を使って掘るのだが、時に芋を傷つけてしまう。割れたりすると、大根より白く粘りのあるきれいな中身が見える。
 見た目は美味しそうで、二度ほど食べようとした。歯応えは良いのだが、蒟蒻芋は食べないことだ。口の中がヒリヒリし、痒くて大変なことになる。
 こんにゃくに加工するのに、祖母や母はかまどの灰を使っていた。濃い灰色の出来上がりの感触と味は、今も覚えている。
 現在の炭酸ソーダになってからでも数十年になる。長男が好きだった幼稚園の先生の家が薬局で、私も買いに行った。
 祖母たちの頃と比べると色は薄めで少し軟らかいが、市販のこんにゃくに無い味がする。今夜もジューサーの回転音が聞こえる。
 今が旬のこんにゃくだ。今回もよその人に食べてもらって、わが家にあまり残らないことになりそうだ。


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