何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

社長になる人に知っておいてほしいこと

2010-08-25 17:50:36 | Book Reviews
「社長になる人に知っておいてほしいこと」 松下幸之助[述]、PHP総合研究所[編]、PHP研究所、2009年9月11日

p.16 だからいちばん熱心にやる。そうすると部下が熱心にやっている社長の姿を見て、なんとかわれわれもやってあげないといかんというとえ、期せずして皆がよく働くようになる。

p.17 窮状に陥っても悲観しないことです。

p.22-3 百人の人を緊張させて、大いに成果をあげようと思えば、あなたの活動をjはたの人が見て“気の毒な”というようにならんといかんでしょうな。
 そのための一つの方法として、あなたが意見を求めるということをしきりにやらないといかんですね。つまり、皆に相談して、皆がそれに関心をもってやるという方法がいいのではないかと思いますね。

p.28 “これはこんなものだろう、これでいいだろう”ということで、みずから限界をつくってしまえば、一歩も進歩することができないだろうと、進歩は無限であるというふうに考えてそれと取り組んでいけば、際限なく私は進歩していくと思うんです。

p.32 小便が赤くなるほどの心配をしたことがあるか。それほどに熱心に社業に取り組んでいるか。その真剣さなくして、奇跡は起こらない。

p.36 (さまざまな人を束ね、力強い指導を行っていくために、最も大切なものは)その会社の使命感に立つということが大事でしょうな。

p.45 ぼくは、誠実なものを売って、儲けさせてもらうというのは第二のことで、第一は、より必要なものを運ぶことだと思う。

p.48 商売人はやはり儲けることの適格者やないといけないですね。

p.59 結局社会と関連して、相互の生活を向上させることに一つの使命がある。商売であがった利益は、法律上は個人のものであるけれども、しかし実質的には社会の共有財産である。したがってその一部は自分の良識で使うことが許されるけれども、大部分は社会から預かった金である。その事業をもっとたくさんするために、という意味で預かった金だ、と解釈したんです。

p.62 経営者として最後の決断を下すのは実に孤独な仕事ですね。
 日常の小さな決断はそれ(損得)でもいいけれど、最高戦略はそれだけではいけない。やはり何が正しいかということに立脚することが大切ですし、その根底をなすものは正しい経営理念ですね。常にそれに照らして判断を下すということです。

p.66-7 結局、私は経営者たるものは、常に目標を与えなければいけないと思います。そうすれば、人の性は善良でありますから、基本的に間違いがなければ賛成してくれると思うんですね。
 そのことに誤りがなければ、目標を掲げることによって、人心はそれに集中させられます。そこによどみというものがなくなっていくんやないかという感じがしますね。

p.80-1 もちろん、雑音も聞かないといかんですよ。雑音を全部遮蔽してしまうと、それは独断になる。ただ、雑音にとらわれないようにする。雑音の聞き分けですな。それができない経営者だと、これは具合が悪い。雑音を聞き分けられないと誤診することになる。経営者としての誤診は会社に損をかける。その意味で、経営者は、雑音も聞きながら、それを聞き分けることで、初めて正しい決断が下せる。

p.91 知識を使うのは人間自身である。だから知識が発達すればするほど、それを使いこなして好ましい人間生活にマッチするように、知恵そのものを高めていくということをしないかぎりは、すべて災いの剣となる。

p.102 やはり人間が第一である。人間のために組織がある。組織のために人間があるのではない。それに徹しないから、間違いを起こしてしまう。

p.107・109 私は人使いのコツがもしあるとするならば、誠心誠意ということを考えてその人と接していくほかないと思いますが、さらに具体的にいうと、その人の長所を多く見るということが大事やと思うんです。
 長所に六分、短所に四分、目のつく人なら、だいたいは使えると思います。

p.110 つくる人がいて、売る人がいて、買う人がいる。供給者と需要者のあいだには“見えざる契約”がなされている。その契約に、はたして忠実な仕事ができているだろうか。

p.114 あなたのご商売は、あなたの店のものであるか、あなたの店のものであると同時に社会のものであるかどうか、お得意先のものであるかどうか。公共性をどれほどあなたがおもちになるかということによって、その決心はできるはずですよ。

p.116 商売をやっていると、商品を吟味して、自信をもって販売するのですが、当然買う人の身になって考えないといけません。お得意先の仕入れ係になっているんだという心がけが必要です。そうすると、得意先は何を必要とされているか、どういう程度のものをどれほどほしがっておられるか、品質はどうか、値段はどうか、量はどれくらいか、いつ仕入れたらいいのか、そういうことを考える。それが仕入係の役目です。そうして考えていくと、お得意さんの意にかなうように、商品を勧めることもできるようになるわけです。 #generic

p.119 「それなら結構や。ぼくも値切ることは値切ったが、きみに損をさせたり、儲からないようにはしたくない。そんなことしたら、長続きせんからな」

p.135 第一、ぼくが使われる立場に立ったとき、怖いオヤジさんやったらかなわんもの。やはり、何でもものが言える人、そしてある程度理解できる人、全部理解できなくても、ある程度理解できる、そういう感じの主人のほうが仕えやすいものね。
 結局、部下なら部下がぼくに対して、“安心感”をもつかどうかということでしょうな。
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