何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

社長の教科書

2010-08-06 22:34:01 | Book Reviews
あなたの会社を伸ばす100の条件 経営以前の 社長の教科書」 大石豊司・著、現代書林、2008年12月25日

p.3 会社が悪くなる原因のすべては、社長が良くないからだと認識すべきです。
 景気が良くて繁盛し、社員が良くて業績があがるのだとしたら、社長は誰でもいいことになります。

p.4 経営者にとって最も大切な仕事が、会社を変化に導くための決定です。

 医療法改正により、薬局が「医療提供施設」として盛り込まれた際に、改めて医療法に定義されたにすぎないととらえたか、これまでとは生まれかわらなければならない、生まれ変わるチャンスだととらえたかによって、現在も未来も違ったものになるだろう。
 薬局は「会社」であり、収益や業績アップのための手段と考えたところは、確実に生産性が低下し、変質を余儀なくされ、みるみるうちに自己崩壊の道を辿るのではないだろうか。そう長くは持たないのでは危惧される。国民にとって、これほど迷惑で不幸なことはないだろう。


p.16 その会社に表れるすべての現象は、経営者の価値観の一部なのです。ですから、社員が犯したミスやトラブル、さらには不正までもが、経営者の価値観の一部が表れたものと言っても過言ではないのかもしれません。

p.18 景気が良ければ業績も上がり、景気が悪ければ業績は下がるというのでは、あなたが経営している意味などまったくありません。

p.31 松下幸之助氏をはじめ本当に偉くなった経営者には三つの共通点があると言います。
 ①朝が早い
 ②とにかくシツコイ
 ③細かいことにうるさい

p.34 正義感のない経営者の下では、いくら口先で顧客満足などと叫んでみても、会社の文化もお客様本意とは違うものになってしまいます。経営姿勢の良くない、特に倫理観のない経営者を見ている社員は「うまいことやって多く儲けるのが商売だ」と思うようになります。いずれそんな経営者は、社員に裏切られても不思議ではありません。

p.38-9 この「どうやったらできるか」を考える作業が習慣づいている人が経営する会社は、ほぼ確実に好循環しています。
 経営者たるもの、やらない理由、できない理由を探すことなく、常にやらなければならない理由を追い求めてもらいたいものです。

p.41 異業種のサービスは、先入観を持たずに見ることができるため、本来ならばとても参考になるのです。

p.61 オートウェーブの社長は、オイル交換担当の若手社員に「オイル交換に人生を懸けなさい」と言うそうです。

p.64 満足に関わる要因(動機づけ要因)・・・満たされると意欲を積極的に促進することになりますが、満たされなくても不満が増加するわけではありません。(達成、評価、仕事そのもの、責任、昇進、など)
 不満足に関わる要因・・・満たしても意欲を積極的に促進するものではないが、不足すると意欲を減退させます。(会社のポリシー、管理・監督、給与、対人関係、作業条件)

p.66 会社に方向性を与え、仕組みを考えるのは社員ではありません。利益を生み出せる会社にできるか否かは経営者の能力なのです。一人や二人の社員の出来、不出来が会社全体の業績となることはないでしょうし、あったら怖いことです。

p.88-9 企業におけるリーダーの三つの条件
 ・経営者と同じ方向を見ていられる人。
 ・周りを活気づけ、グループの構成員を巻き込んだところで生産性を高められる人物であること。
 ・部下に好かれようとしないこと。

p.93 経営者が崇高な人生観を持った会社の企業文化は素晴らしいものになりますが、そうでない人が経営をする会社の企業文化はそれ相応になってしまいます。

p.99 クレーム対応4原則
 ①すべての業務に優先して行う
 ②いかなる言い訳も絶対しない
 ③時間と費用を絶対に惜しまない
 ④クレーム自体の責任は追及しないが、クレーム不報告の責任は厳重追及する

p.105 あなたが二度と行かないと思ってしまった飲食店にはどんなお店があるでしょうか。まずいから行かなくなったなんてお店がはたして何軒あるでしょう。(行かなくなった)ほとんどが味以外のストレスで利用しなくなっていることはありませんか。

p.108-9 業績不振店では提供するサービスが値段に見合っていないということを認識する必要があります。いい食材を使ったからといって、どのお店でも高い値段設定が通じるというものではありません。値段に対して何か充足感が足りないと、お客様はストレスを感じたままお帰りになります。そしてこれを打開するには、値段を下げるかサービスの質を上げるしかないのです。

p.117 自店の強みがあるからこそ「口コミ」があるのであって、何の差別化も図れないお店に、プラスの「口コミ」などはあり得ません。
 その差別化にしても本質的なところではなくて、対応などのサービス面が「口コミ」になることが多いことも知っておく必要があります。

p.123 私たちはサービスを受ける時に、その会社の文化や哲学を無意識のうちに感じ取っています。サービスは社員個人のパーソナリティに頼る部分も確かにありますが、その根底には組織の哲学が強く流れていなくてはなりません。
 そして、その哲学が卓越したものであるのなら、差別化が生まれ、顧客との間に信頼感が増すことになるのです。これがいわゆるブランドロイヤリティであって、ここで差別化が図れない企業や製品は、いつまで経っても価格競争から抜け出すことができないのです。

p.165 大企業の最も苦手とするところは手間のかかることなのですから、中小企業は多少の手間がかかっても、個性のあるモノ作りを目指すべきです。
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