何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

こころから感動する会社

2010-08-24 21:48:04 | Book Reviews
こころから感動する会社 この目覚ましい中小企業の底力を見よ! 泉谷渉・著、亜紀書房、2009年9月20日

p.15 現状における売上・人員などの企業規模だけで、その会社を評価することは、唾棄すべきことだとの思いがある。

p.21-2 「すばらしい高付加価値商品・サービスを生み出すのは、常に人である。そして人は、環境で育てられる。環境とは、企業文化のことを言う。人を育てる環境を維持し、成長を続けるために、企業文化として定着するまで、嫌になるくらい徹底して動機付けをすることだ。これが経営者の仕事なのだ」

p.23 尊敬できる企業とは、徹底的に人を育て上げる文化を持つ企業である。市場機会をとらえ、商品をつくる前にコンセプトシートがつくれる人材を育てることが重要だ。

p.34 せっかく神様が社員たちに多くの暇な時間を与えてくれたのだから、ここはエデュケーションしかないと考えた。大不況の今こそ、社員に教育投資すべきなのだ。

p.41 櫻井社長は、10年前に「感動する会社」をつくりたい、とひたすらに考えた。社員が感動する。お客様が感動する。下請けなどの協力企業が感動する。この三方に感動がなければ、企業としての魅力がないと考えたのだ。

p.60 企業は人がすべてだ。言い換えれば、人の創造力がすべてだ。技術的な教育も重要であるが、人間として必要なマナー、礼儀、さらには文章をきちんと書けることが必要だ。

p.63 吉田松陰は、士農工商という江戸時代の身分制度の下にあって、「それでも勉強することに差別はない」と教えた。

p.91 『成熟期にシェア拡大を狙う投資はまったく無駄金』、成長期と比べて成熟期には投資の回収が格段に難しくなるので、大型の投資はできるだけ控えたい。

p.184 社員にいつも言っていることは、顧客が出せない仕事を取ってこいということだ。つまりは、外注に出してもいいという程度の仕事は、重要度が薄いわけであり、そんなものを取っても意味がない。とても外注さんには回せないものですよ、というコアに近い仕事を取ってくることこそ、賞賛に値すべきなのだ。

p.210 日本においては、工業製品をつくるメーカーの人たちは、みな口をそろえて、「お客様の喜ぶ顔が見たい」と言う。これが外国企業ならば、製品が売れて、ばくばくと儲かり、高笑いする自分の顔が見たい、ということになる。つくった製品はともかく、極端なことを言えば、儲かりさえすればよいのだ。品質が悪かろうとも、お客様が喜ばなくとも、儲かればよい。

p.213 この本で一番聞きたかったことは、会社は何のために存在する、ということだ。ほとんどのカンパニーが、「それはお客様の感動のためにある」と、明確に答えたのだ。そしてまたこうも付け加えた。「どこまでも、どこまでもロマンを追っていきたい」
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