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高校生の意識調査結果:海外留学は魅力的?②

2012-04-27 00:01:01 | 日本

(前回からの続き)

 これまで自然科学分野でノーベル賞を受賞した多くの日本人の研究者は欧米諸国などの海外で受賞につながる研究成果を上げてきました。彼らが現役の研究者として活躍した時代、欧米諸国と比べるとわが国の研究環境はまだまだ劣っており、より進んだレベルで研究に打ち込みたいという彼らの思いに対応できていなかったのでしょう。

 しかし最近は日本の大学、企業などの研究施設も充実し、必ずしも欧米等でなければ先進的な研究や実験ができないということはなくなりつつあります

 それどころか、たとえば京都大学のiPS細胞研究所や東北大学の金属材料研究所などは大学の研究機関としてそれぞれの分野で世界最先端の研究所ですし、官庁や民間企業の研究機関・研究所のレベル・施設環境も多くが世界レベルになっています。2002年にノーベル化学賞を受賞した田中耕一博士の受賞実績はおもに勤務先の島津製作所の研究施設で成し遂げられました。

 私の知り合いで大手企業の研究所に勤めている方も、「海外の大学や研究機関への留学は考えないの?」と人から問われたとき、「その必要は感じていない。いまの環境で十分な研究ができるから」と答えています。

 先端技術の研究・開発と、それらをベースとしたモノ作りこそ、わが国の生きる道のひとつ。上記のように、それらを志す人々のための教育・研究環境がわが国で着実に整備されてきていることはたいへん喜ばしいことだと思います。産官学の連携に基づき、今後もわが国の自然科学研究環境や技術開発環境がますます充実していくことを期待したいですね。

 要は、どの国の高校生も、(そして何かを学ぼうと希望している人はすべて)自分にとって最もふさわしい環境で自分の学びたいことを学びたいと思っていて、それが国内にあればそこで学べばよいし、国内になくて海外にあるのなら留学すればよい、ということでしょう。

 マスコミが言う「内向き」とか「消極的」といった評価とは違ったところで、海外留学を希望しない日本の高校生の多くは、このような合理的で賢明な判断に基づいてわが国の教育環境のほうを選択しているのかもしれません。

(「高校生の意識調査結果:海外留学は魅力的?」おわり)


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