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【春は「名」のみ、「実」賃金一段減…】2014春闘:注目される賃上げ幅⑤

2014-03-01 00:00:53 | 日本

(前回からの続き)

 このように、アベノミクスの目玉である「第3の矢:成長戦略」には、円安誘導にともなう「コストの増分」によって経済成長を「かさ上げ」してみせている面があると考えています。いや、その「成長」とやらの中身の大半は「コストの増分」に過ぎないのかもしれないな・・・(4月、またもや電気料金が上がって現行の計算体系となった2009年5月以降の最高値に! あの[?]「日経」までとうとう「円安の影響で原燃料の輸入価格が上昇したため」と報道・・・)。真の「経済成長」とは「豊かさの増分」であるべきなのに・・・。

 そして本稿で記している勤労者の賃金もまったく同じです。きっと政府・日銀によって春闘の結果が派手に宣伝されることでしょう。「アベノミクスのおかげで賃上げする企業がこんなにたくさん出てきましたー!」といった具合です。でもその実態は・・・先述のとおりです。とほほ・・・。

 以上のようなアベノミクスの「イリュージョン」―――(賃金でも経済成長でも)本当は損をしているのに見た目は得をしたかのように感じさせること(実質の「マイナス」を名目の「プラス」で糊塗しようとすること)―――を、「異次元緩和策(≒円安誘導策)」を推進する黒田日銀総裁のお名前にちなみ、畏敬の念を込めて(?)このブログでは以前から勝手に「黒魔術」と呼んでいます(ちなみにその反対―――名目はマイナスでも実質でプラスを確保した白川・前日銀総裁時代の金融政策を「白魔術」と名付けました)。政府・日銀・主要メディアがこぞって仕掛けるこの魔法はとても強力! だけどしょせんは「幻想」に過ぎません。結局「名」は「実」に勝てない、ということです・・・。

 2014年の春は文字どおり「名」のみ―――円安インフレ、消費増税、そして実質所得のさらなる減少という冷たい「現実」が多くの日本国民を凍えさせそう・・・。やがてその寒さのなかで人々はこの魔法から本格的に目覚めるのではないか―――そんなふうに予想しています。

(「2014春闘:注目される賃上げ幅」おわり)


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