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【運用資産に加えたい「金」】年金の運用は「リスク・オフ」をベースに⑤

2014-03-27 00:02:47 | 金(ゴールド)

(前回からの続き)

 世界最大の年金基金であるわが国のGPIF(年金積立金運用独立行政法人)の資産運用の「基本ポートフォリオ」は現在、国内債60%、国内株12%、外国債11%、外国株12%となっています。これに対して個人的に適当だと考える配分比は上記のように国内債60%、国内株20%、外国債9%、外国株6%といったところ。相対的にリスク度が高いとみている外貨建て資産の比率を現行の目標値よりもかなり下げてみました。

 で、最後の数%の部分の運用対象を何にするか?ですが、ここにはぜひ「金(ゴールド)」を加えていただきたいと思っています。理由は先述のとおり、中・長期的にみて、マネーの刷り過ぎにともなう世界的な通貨価値の下落(つまりはインフレ)に備える必要があるため

 株とか債券とは違って実物資産である金は、保管などの手間がかかることなどから、少し前ならば年金基金等の運用資産としてはあまり選択されなかったように思えます。でもいまは金ETF(上場投資信託)があります。これを活用すれば、GPIF等のわが国の年金基金も金を投資対象に含めることが容易にできるはずです。

 現在、金ETFは世界各地のマーケットにありますが、同じ金ETFなら、日本において金の現物との交換ができるものを選ぶほうがベターだと思っています。実際に換「金」のニーズがそれほどあるようには思えませんが、「いつでも日本で金と交換できる」ということがその金ETFが金の現物にしっかりと裏付けられているという証(あかし)になると判断できるからです。

 以下のグラフは、上記のGPIFの基本ポートフォリオと、以前こちらの記事に書いた個人的におすすめの資産ポートフォリオを比較したもの。後者は「外貨建て資産ゼロ!」など、えらく偏った配分になっていますが、これは金>円>ドル>ユーロ>新興国通貨」という「リスクオフの不等式」が成立するという立場から、円を使う日本人としては、円よりも「弱い」(実質利回りが低い)外貨は買えない、つまり円よりも「強い」外貨=「金」しか買えない、という考え方に基づいています(投資等のご判断は自己責任でお願いいたします)。

 まあそこまで極端である必要はなさそうだけれど、これからの年金基金の運用にあたっては「金」ははずすことのできない資産と思っているのですが、いかがでしょう。

(「年金の運用は『リスク・オフ』をベースに」おわり)


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