ロシアとの返還交渉では、平和条約の締結に向かう前提条件として、二島の先行返還を実行することになっている。
プーチン大統領は二島の返還では、主権を移譲するかどうかは、明確になっていないとゴネているが、ありえない論法である。
少しでも日本の譲歩を引き出そうとする、見苦しい駆け引きを仕掛けてくるが、日本は正々堂々と主権の移譲を前提とすべきだ。
ただし、二島返還が先行で実施されても、後の国後、択捉島の返還の期限と条件を継続交渉することは必須事項である。
そして、平和条約の締結は、4島返還が完了した時点で締結すると、交渉でロシアに制約させる必要がある。
いままでの、ソ連のやり方を引き継いだロシアの政権では、既成事実を積み上げて、強引に自国の領土化する事態が頻繁に起きている。
だから二島返還を先行するといっても、それは日本が主権を持てば、見える経済開発が可能で成果を出せることを実証するためである。
日本の帰属になっても、従来のおざなりの開発投資では、70年以上も故郷を占領された国の責任を果たせていない。
元島民や先祖の苦労に報いるためにも、日本のどこよりも最優先の開発投資を実行して、立派な故郷の自立を再建する必要がある。
70年の遅れを取り返すにも、10年の期間で立派に再建させる計画を
示して、日本の正当な姿勢を世界にアピールするべきであろう。