庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

産業を維持し拡大させるエネルギー政策を早急に。「低炭素」の罪。

2011-05-23 | 快適エネルギー社会問題
日本の電力エネルギーを支えるのは『天然ガス火力発電』である、という主張は、原子力村の住民を除いた電力事業関係者の一致した見解である。
それが、何故に日本の国策には主力電源とは、ならなかったのか。
自公政権の時代に、政治と電力企業が癒着して、それに乗じて天下り先を確保したい経済産業省の利害が、原子力発電を主力にする方向に捻じ曲げていたからである。

今や、政財官の癒着が原発の大事故を招いたのは、公然の事実として、誰の目にもハッキリと見えてしまった。
そこで、原発に依存したい陣営の言い分は、原発の発電コストは依然として安いから、今ある原発の運転は継続する方が、日本の産業のためになる、と言いだしている。
しかし、『天然ガス火力発電』は、日本が改良を重ねて今や、エネルギー利用の効率は60%近くに達し、確実に原発の発電コストよりも安くなっている。

そこで原発依存症族は、「温暖化対策」を海外に約束するからには、原発抜きでは達成は不可能だ、との論法を言いだしている。
さらに、天然ガス発電は各国での普及が進むと、ガスの奪いあいになって、価格が高騰する恐れがある。
やはり、将来の供給安定性を確保するには、原子力発電技術を日本で改良して、安全性を高めることに邁進すべきである。と言いだしている。

この様な状況に置かれていることを頭にいれて、日本のエネルギー政策をどうしていくか?
次の3つの手段を選択する事が求められている。
Aコース:原発の安全性を高める対策をして、既存の原発の運転を継続する。
     寿命のきた原発は、最新技術を盛り込んだ新規の原子力発電設備に置き換える。
Bコース:『天然ガス火力発電』の設備増強に主力を置いて、発電供給量を確保し、余力が確保
     できた分から、既存の原発を停止し廃炉にして行く。
Cコース:『再生可能エネルギー発電』の研究開発を強化して、コスト高の段階でも導入する。  
      原発の寿命が40年を超えたモノはすべて停止して廃炉にしていく。

このブログの読者は、どのように判断するでしょうか。
Aコースを選択する人は、多分いないでしょう。
Abunai選択は、日本の国民は選ばない。
Cコースがマスメディアの論調で、今は大きく採りあげられているが、Challengeは懸念が残る。
そこで、Bコースの選択が有力であるが、話題性に乏しいのか、マスメディアには、ほとんど登場しないので、国民は知らない状況に置かれている。

ここ数年においては、「低炭素社会」への論調が主力になっていて、原発か再生可能エネルギーかの議論ばかりが採り上げられる。
しかし、【低炭素の言葉のまやかし】にのせられて「原発主力のエネルギー政策」を、うやむやに認めてしまう様な評論家ばかりでは、日本の経済はマスマス危うい状況に陥る。

まずは、きちんとした産業を維持して雇用を守ることを最重要視すべきである。(以下、次回に)

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