野ぶどうも
秋の終わりの色。
そんな朝に
鎌倉 東慶寺へ。
煤竹で茶杓をけずる ワークショップ。
講師は 森脇 泉 さん
昭和22年生まれ、島根県松江市出身。
一級建築士として、国産天然杉材利用の建築推進にも取り組む傍ら、
古民家改修解体による煤竹再利用による 箸、茶杓、花器の制作を行う。
竹藪有効利用の一環として青竹利用の実践として、青竹箸削り教室などを開催。
三田屋本店有馬能楽堂、有馬山温泉寺庫裏、神示秀明会明石支部、神付市民農園、
蓴菜遊膳ぬなわ屋、 十割そば山獲、南阿蘇自然レストラン水引など設計監理。
平成24年1月より茨城県潮来市周辺での液状化住宅修復工事技術顧問。
お話 豊富。
技の確かさに根拠があり、1mmの理屈に納得。
しかし このワークショップ初参加のワタシは
目指すものが なかなか見つからず
ただ ただ煤竹を削ってしまう。
慣れている方々は
初心者の域ではないので
自信にあふれておられ
ワタシは どうしてよいかドキドキ。
そのようなわけで ただ ただ謙虚に削っていたら
どんどん小さくなってしまって
櫂先の中央は最低でも10mmなのですが
まさかの9mm。
目指すのは「茶箱用の茶杓」としました。
「理屈」というのは
竹の節のあたりを温め
「ため」を作る時にも
茶杓のどちら側を火に当てるのか
(火に当てる面は焼き縮んで曲がり 水に濡らした面は伸びるなど)
の説明に自然の決まり事を感じます。
そして先生は「芸達者」でもあり
お酒のお話は愉しく
青竹から取り出されるのは
手作りの「羊羹」です。
この羊羹を取り出す技にも
科学あり 物理あり 建築学あり
なにより「知識」のもとに
「遊び」が ある。
手前の茶杓が 1日かけて削りあげたもの。
奥のものは 道半ば
現在の銘は「削りかけ」としましょうか。
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→ 茶杓は「棗(なつめ)」の上に置くものなので
まっすぐ平らに仕上げなければなりません。
自然の竹はよじれていることもあるし
よじって削ってしまうこともあって
平らに仕上げる「訳」にも 納得。
ひとつひとつの理屈と確かさを積み上げる仕事でした。