なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

扁桃が気になる

2016年11月19日 | Weblog

 昨日、25歳女性が咳が続いて内科外来を受診した。内科新患は大学病院から応援の先生だったが、既往歴が気がかりだったらしく、問診の段階で連絡が来た。

 この方は8月に組織球性壊死性リンパ節炎(菊池病)になった。2か所の内科医院を受診して、その後当院の内科新患も受診したが、発熱とリンパ節腫脹が続いた。整形外科クリニックの看護師さんなので、そこの先生(以前は当院の勤務医)から内科常勤医に診てほしいと連絡が来た。すっかり経過も症状も出来上がっていたので、菊池病と判断された。生検はしなかったが、ステロイド(プレドニン)で順調に治った。

 今回は、先月末にかぜ症状で当院の内科新患(大学病院の応援医師)を受診した。症状は38℃の発熱と咽頭痛で、数日で軽快治癒したという。その後から咳が出る様になり続いている。日中よりは夜間が多く、お風呂の湯気を吸うとせき込む。睡眠中に咳で起きることはない。朝6時の起床時に咳が出る。喘鳴は自覚していない。鼻の症状はなくて後鼻漏もない。痰はほとんどなくて、空咳に近いらしい。小児期に喘息で通院した既往があるが、その後に喘息症状はなかった。

 聴診上は異常なしで、強制呼気でも喘鳴はなかった。感染後の咳嗽でいいように思うが、咳喘息の始まりなのかもしれない。吸入ステロイドで経過をみることにした。

 「それと」、と扁桃の話になった。左側の扁桃がちょっとポリープ゚様に飛び出している。形としては、先細りの形。色調は正常の扁桃(何でもない右側)と変わりない。痛いわけでもないが、違和感があるという。頸部リンパ節が気になるというが、どこがと訊いても、ご本人が頸部を探ってこのあたりというくらいで(せいぜい小指頭大)、圧痛もなかった。前回のことがあるので気にしてしているのだろう。後頸部~肩も気になると言われたが、ただのコリだった。

 耳鼻咽喉科外来(外部の応援医師)に紹介した。扁桃の単なる過増殖と思われるが、念のためと生検されていた。扁桃も生検できるんだ、とちょっと驚いた。それにしても当院の外来は外部の医師が多い。

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