1週間前から37℃台の発熱が続き、全身の皮疹を伴った30歳女性が3月15日に入院した。入院治療は内科新患で患者さんを診た、内科の若い先生が担当した。
発症5日目に内科医院を受診した。血液検査では白血球7000・CRP2.7と軽度の上昇があった。溶連菌感染疑いとして、セフェム系第3世代経口薬が処方されていた。
当院受診時は体温38℃台で、頭痛・関節痛があり、食欲低下もあって入院を希望された。咽頭痛の訴えはない。内科の若い先生が担当となった。
白血球5300・CRP3.7で炎症反応の程度は同じだった。AST 61・ALT 83・ALP 72・γ-GTP 89と軽度の肝機能障害もあった。HBs抗原・HCV抗体は陰性。
外注検査は、EBウイルスはVCA-IgG陽性・EBNA陽性で既感染、サイトメガロウイルスはIgG抗体陰性・IgM抗体陽性と出た。サイトメガロウイルス感染症だった。
教科書的には、サイトメガロウイルス感染は、EBウイルスより10歳くらい上の30~40歳代で、咽頭痛はあまり目立たない。診断がついてしまえば、特徴に合致しているのだった。
肝機能障害がいったん上昇して、入院6日目にはAST 286・ALT 357・ALP 104・γ-GTP 131となっていたが、発熱は微熱となり、炎症反応は下がって来ていた。
食欲不振ということだったが、入院後は完食だった。退院して外来フォローになったが、1回か2回受診して終診になるだろう。
自治医大卒の若い先生は、4月から内科専門医のホスト病院に移動することになった。(義務年限はあと2年あるそうだ)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます