火曜日の午前は救急当番だった。市内の救急隊から心肺停止の88歳女性の搬入依頼が来た。
ひとり暮らしで、訪問した家族が発見して救急要請している。(生存確認できるのは前日午後7時)夜間か早朝に亡くなっているので、蘇生は到底できないと思われた。
救急隊はラリンゲルチューブ挿入と自動心マッサージ器を装着していた。点滴を試みたが入らなかったそうだ(搬入後に看護師さんが手背からすぐに入れた)。
その日は通院している内科医院を受診するので、午前8時に別居の息子さんが自宅を訪問した。読んでも返事がなく、自室ベットで布団をかけた状態で横になっていた。
その時呼吸していたかどうかは確認していないので、後から訊かれてもわからないそうだ。寝ているものと思って、そのままにしていた。
午前9時半にまた声をかけたが、反応がなかった。呼吸していないのに気付いたというよりは、びっくりして救急要請したという経緯だった。
救急隊到着時から心静止で、それは変わらなかった。心肺停止状態、両側瞳孔散大・対光反射消失で、布団の中にいたはずだが、すでに身体は冷たくなっている。
心肺蘇生・薬物投与でも全く反応はなかった。途中で息子さんに状態を説明すると、無理に続けなくてもいいです、といわれた。既定の時間継続してから、死亡確認を行った。
Autopsy imagingを行った。(今どきなので、心肺停止から死亡された時はコロナの検査で確認する=陰性だった。)頭部CTでは頭蓋内出血はなかった。
胸腹部CTでは両側肺に胸水貯留と肺うっ血・水腫がある。亡くなってもおかしくない所見だった。慢性心不全の急性増悪なのだろうか。
普段から労作時には息切れがあったそうだ。医院で心不全といわれていたかはわからないそうだ。冠動脈の石灰化は思ったより目立たず、そもそも心筋梗塞があったかは画像ではわからない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます