なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

急性細菌性副鼻腔炎

2016年08月13日 | Weblog

 昨日の夕方に見逃した肺炎を紹介した医院から、20歳女性も紹介されてきた。紹介状には発熱・咳と顔面痛と記載されていた。8月1日から発熱(38℃台)・鼻汁・咽頭通・咳が出現して、翌日にその医院を受診した。風邪薬一通り(抗菌薬はメイアクト)が処方されて、翌々日には症状が軽快した。その後、体温測定はしてないので発熱があったがどうかあからないというが(高熱はないのだろう)、体のだるさが続いていたそうだ。8月9日から38℃台の発熱・黄色鼻汁・咳・痰が、また始まった。

 胸部X線で明らかな肺炎はないが、炎症反応上昇があり、副鼻腔炎かもしてないが咳も気になるのでという紹介だった。咽頭の発赤・扁桃の腫大はく、しばらく観察したが後鼻漏は指摘できなかった。顔面痛というのは、患者さんによれば目の奥が痛いと感じるそうだ(目の症状所見はない)。

 紹介患者さんであり、前日の肺炎見逃しもあったので、やりすぎかもしれないが、副鼻腔から胸部までCT検査を行った。両側の上顎洞に液体貯留を認めた。肺炎の陰影はなかった。風邪事自体でもかなりの頻度で副鼻腔内に浸出液(漿液性)が貯留するらしいが、この場合は膿性鼻汁の貯留だろう。金曜日の非常勤の耳鼻咽喉科は午前で終了していたので、そのまま内科で抗菌薬を処方して、来週まで経過をみることにした。

 抗菌薬はサワシリンかオグサワ(オーグメンチン+サワシリン)がいいとは思ったが、内服回数も簡単なのでレボフロキサシンにした。たまたま左乳房内に腫瘤様に見えるところがあり、来週の再診時に乳腺を専門にしている外科医の外来に紹介することにした。2峰性の経過で膿性鼻汁と顔面痛があったので、検査はせずに細菌性副鼻腔炎としてペニシリンを処方するのが正しいのかもしれないが。

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