なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

間質性肺炎

2024年02月05日 | 間質性肺炎・器質化肺炎

 2月1日(木)に呼吸器外来に来ている先生から入院依頼があった。間質性肺炎で診ている83歳女性で、間質性肺炎の増悪と細菌性肺炎の併発が疑われた。

 

 この患者さんは2018年に膝関節症の手術で当院の整形外科(当時)に入院した。入院時検査としての胸部X線で陰影があり、胸部CTで間質性肺炎があった。

 呼吸器外来に紹介された。呼吸器センターのある病院から、当院呼吸器外来に非常勤で来てもらっている先生が担当していた。2019年に自分の病院に紹介して、気管支鏡検査(TBLB)でUIPと診断された。

 プレドニン20mg/日で治療が開始された。プレドニンを漸減して、2020年からタクロリムス1mg/日が追加された。(その後2mg/日、体重が40kg弱)また、2021年にはステロイド糖尿病で血糖コントロールが悪化して、自分の病院の糖尿科に紹介して、治療を調整していた。

 昨年当院で外来応援を減らした時期に、ちょうどこの先生が開業する時期に重なった。呼吸器外来は、長年大学病院から来てもらっている今の先生の外来だけになった。この患者さんもそちらに回されていた。

 

 昨年12月の胸部X線と比較すると、陰影が明らかに増加している。(左が2023年12月、右が今回)

 胸部CTを見ると、間質性陰影(すりガラス様・網状陰影)が増加と浸潤影がある。

 間質性肺炎の増悪に対してプレドニン増量、細菌性肺炎の併発に対して抗菌薬を投与して経過をみてほしいということだった。

 

 それ以外にも問題があった。肺癌の鑑別のためか腫瘍マーカーを提出されていて、CEAは正常域だったが、CA19-9 が高値(1100)だった。ここまで高いとさすがに膵癌・結腸癌が疑われる。(肝胆道系の異常はない)

 

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