なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

何だか、ぱっとしない

2015年06月11日 | Weblog

 昨日の急性腎盂腎炎・敗血症の83歳女性は解熱してきて、意識状態も改善した。昨日グラン注を行って、白血球数は19800となっていた。この使い方はどうかとも思ったが、頭に浮かんだところで内科の若い先生に使いましょうかと言われたので、使用したのだった。発熱性好中球減少症に相当したので(原因と結果が逆になるが)、カルバペネムで開始していた。数日経過をみないと何とも言えないが、一気の悪化は避けられそうだ。

 昨日から内科の若い先生が診ていた心房細動・心不全の86歳男性は、ワソラン・ジゴシンの使用で頻脈は治まってきていた。血圧が150くらいで保っていた。今日、循環器科で心エコー検査を行うと、EFが20数%と極端に低下していた。陳旧性心筋梗塞らしい。もともと慢性閉塞性肺疾患もあり、内科クリニックで治療していた。これはさすがに循環器科での治療となった。何を使うのかと訊くと、少量のβブロッカー(メインテート(0.625mg)・利尿薬(ダイアート30mg・アルダクトンA25mg)・ワソラン継続という内服で、コアテックの点滴静注が開始された。ワーファリンが処方されていたが、PT-INRをみてNOACに変更するという。

 若い先生が誤嚥性肺炎で診ていた90歳代女性は下肢の動脈(膝下)が閉塞した。心房細動もあるが、もともとASOの処方も受けていた。血管外科医と相談したが、処置はないそうで経過をみることになった。前回誤嚥性肺炎で入院して、治癒退院して施設に入ったが、3日で誤嚥性肺炎再発で再入院していた。主治医はガッカリしていた。

 類天疱瘡で皮膚科に通院していた90歳代女性がひどい帯状疱疹となり、当院の皮膚科(常勤医はなし、大学病院からの応援)から基幹病院の皮膚科(常勤医2名)に紹介されて入院した。退院後から食欲がなく、食べないのでインスリン自己注射を中断して血糖が700になった。もう当院に入院の適応はありませんということで当院で診る様にという指示だった。類天疱瘡の治療(処置もある)も継続しているので、皮膚科医から外科医に入院を依頼された。この患者さんは以前入院した時に、Cペプチドが感度以下でインスリン依存状態だった。抗GAD抗体は陰性で確定できないが、漢書進行性1型糖尿病と判断された。当時から糖尿病専門医のクリニックに通院していて、インスリン強化療法を受けていた。食欲不振と血糖のことがあるので、内科に糖尿病の治療依頼がきた。

 基礎インスリンのトレシーバは継続として、しばらくはレギュラーインスリンのスケール使用とした。血糖は200前後に改善したが、食欲が出ない。仕方なく、フルコース入りの点滴にヒューマリンRを混合して点滴を継続している。嘔気・腹痛・便通異常の消化器症状はない。体力自体が低下していると判断された。補中益気湯を今日から処方してみた。

 何だか全体的にぱっとしないことが多かった。

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