なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

月曜からバタバタと

2014年10月06日 | Weblog

 朝病院に来ると、糖尿病で外来通院している60歳男性が日曜日に脳出血で入院していた。この方は隣の隣の町の糖尿病専門医に通院していたが、糖尿病ケトアシドーシスになって当院に搬入された。糖尿病網膜症で失明していて、それでも何とかインスリン注射(30R朝夕の2回打ち)をしていた。点滴とインスリンの点滴静注をしてから、インスリン強化療法にした。入院中に胸痛(狭心痛)が頻回にあることがわかり、循環器科で心臓カテーテル検査を行ってもらった。3枝病変のため、心臓センターのある専門病院に転院して、バイパス術を受けてきた。その後、血糖コントロールはあまり良くなかったが、なにしろ失明して一人暮らしなので、低血糖は極力さけなければならず、思い切った治療はできなかった。ちょっと性格的に難がある。右頭頂葉の皮質下出血で脳外科で処置するものではなかった。内科に入院して、脳出血は血圧のコントロールをしながら保存的にみることになった。左不全片麻痺があり、ひとり暮らしはもう無理だろう。

 先月当院に入院した86歳男性は、縦隔リンパ節腫脹と心嚢液貯留があり、同じ心臓センターに転院してもらった。結核が疑われたが、精査しても診断がつかず、今日当院に戻ってきた。1か月経過しているので、改めて胸腹部CTで評価すると、頸部・腋下・縦隔・大動脈周囲のリンパ節腫脹があった。頸部か腋下は外科的な生検ができそうだった。結核かリンパ腫かと思っていたが、悪性リンパ腫のようだ。

 肝硬変・肝性脳症で通院している(というか肝性脳症の増悪で先月に入院して退院したばかり)78歳女性は、転倒して自宅の窓枠に左側胸部から背部を打撲したらしい。その後同部が体動時に痛くて、受診した。これまでも腰椎圧迫骨折の既往があるが、1か所新たにできたようだ。肋骨骨折はなかった。入院して経過をみてもいいと言ったが、ご本人は帰ると主張した。連れてきた普段住み込みで世話をしている人は入院してほしくて連れてきたが、本人が頑として承知しなかった。セレコックスの内服と湿布、さらに疼痛時のボルタレン座薬少しを処方して、今日は帰宅とした。

 内科医院から気管支喘息発作の43歳女性が紹介されてきた。10年前にも喘息発作があったがその後はなかったそうだ。3-4日前から喘鳴が続くが、昨日の方がひどかったという。吸入を1回して良くならないので病院に行きなさいと言われたそうだ。この医院はちょっとでも良くならないと、すぐに紹介してくるので有名で、紹介患者さんの入院する確率は市内でもっとも低い。良く言えば、(超)早期に紹介してくる。。確かに喘鳴を聴取するが、会話も横臥もできた。胸部X線で肺炎の浸潤影はなかった。好酸球が10%だった。デカドロン点滴静注を入れてから吸入(べネトリン)を行い、ネオフィリン点滴静注(個人的な好みです)も入れた。症状軽快したので、帰宅とした。短期間のステロイドとテオドールとシングレアを処方して、4日後に再受診とした。治まってから吸入ステロイド開始としよう。夜間に悪化する時は明日また受診するように伝えた。

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