なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

子宮留膿腫

2022年12月06日 | Weblog

 月曜日に感染管理ナースから、検査室から血液培養陽性の報告がきていると言われた。先週末の土曜日に発熱と腹痛で61歳女性が受診して、日直の外科医(大学病院からバイト)が提出していた。2セットのうち1セットからグラム陰性桿菌が出ていた。

 検査室では提出した医師に連絡するが、今回は非常勤医なので、とりあえず感染管理ナースに報告したのだった。

 

 患者さんは4日前から発症していた。診察で右下腹部に圧痛があった。虫垂炎疑い・結腸憩室炎として、造影CT検査をしていたが、所見がつかめなかったらしい。尿混濁はさほどないが、尿路感染症(腎盂腎炎)疑いとして、セフトリアキソンを点滴静注してその日は帰していた。

 翌日曜日の受診時には右下腹部に反跳痛があると判断して、再度造影CT検査していた。所見は前日と同様で、そこで子宮の腫大・液体貯留・周囲の炎症像に気づいたようだ。

 子宮留膿腫として、地域の基幹病院に救急搬送していた。経膣的にドレナージを要するが、先方の病院では産婦人科医が日曜日に出て来て行うのだろうか。(当院は産婦人科医がひとりいたが、10月で退職して他の病院に移動している。在籍中も救急対応はしていなかった。)

 子宮留膿腫は3例くらいしか見ていないが、もっと高齢だった(80歳代)。61歳は随分若い気がするが、子宮体癌などが基礎にあるのだろうか。

 

 地域医療連携室を通じて、血液培養の中間報告を先方の担当医に連絡したが、この情報では抗菌薬の変更はまずないだろう(菌名が出ないと参考にはならない)。

 

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