なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

膿胸

2024年01月04日 | 呼吸器疾患

 1月1日の日直の時に、76歳男性が救急搬入された。脱力で救急要請があり、体温が37.6℃あるということだった。感染症による脱力と思われたが、ちょっと経過が違った。

 高血圧症で市内のクリニックに通院している。一人暮らしだった。11月末から食欲が低下して10kgの体重減少があった。どこがが痛いということはなく、本人としては食欲不振としか認識していなかった。発熱には気づいてしない。

 その日息子が訪問して、動けないというほどではないが、やせてふらふらしていたので救急要請していた。通院しているクリニックを12月に受診しているが、話はしていなかったようだ。

 1か月以上前からの食欲不振だと、悪性疾患になるが、発熱がある。何だろうと思ったが、診断はすぐに付いた。胸部X線で左肺に膿胸があり、相当な大きさを呈している。胸部CTで確認した。

 これは胸腔ドレナージをしないと難しいだろう。地域の基幹病院に連絡すると、受けてもらえた。年末の連絡(病院宛のFAX)では病棟逼迫が解除されたというお知らせが来ていたのを思い出した。受け入れがダメだったら、呼吸器センターのある遠方の病院に当たるつもりだったので、助かった。

 確かに1か月以上の食欲不振で発熱があるとなると、膿瘍が当たはまるのだった。

 

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