なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

アメリカのテレビドラマ

2016年10月02日 | Weblog

 アマゾンのプライム会員になっているので、多くのビデオが無料で見れる。シリーズ1から見てみている「Bones」のシリーズ8を見ていた。法人類学者(法医学者ではない)のテンペランス・ブレナン(通称ボーンズ)が主役のドラマだ。毎回ドラマの冒頭に腐乱した死体が出てくる。DVDボックスの廉価版でシリーズ6まで購入して、7をツタヤで借りて見ていた。しばらく見ていなかったが、プライムビデオにあったのでまた見始めた。

 バスケットの試合を見て、監督の指導論に感銘を受けたボーンズは、研修生たちを集めて(普段はボーンズの助手としてひとりずつ登場)、まだ身元がわからない死体(すでに骨と遺留品のみ)の身元特定の仕事をさせていた。ホームレスの男性は、アメリカ同時多発テロの時に亡くなったことが判明した。中東での戦闘に参加して、仲間を失った元兵士だった。アメリカに戻ってから戦闘のPTSDに悩み、家を出てホームレスになっていた。

 身体の(骨の)数か所に骨折があり、襲われて付いたものと思われたが、実際は違っていた。国防総省に何度も行って戦死した仲間の保障をするよう、訴えていた。その時にテロリストに乗っ取られた航空機が突っ込んできた。破片が肋骨に当って骨折した。その後、破壊された国防総省の瓦礫に埋もれた職員3人を助け出した。100Kgを越えるコンクリートの塊を持ちあえる行為で疲労骨折を何か所にも作り、さらには破片で骨折した肋骨骨折も悪化した。肺損傷から出血をきたして、数日後にそれが原因で死亡したのだった。

 研修生たちが、同時多発テロと自分の関係をそれぞれ語る。イスラム教徒の研修生、消防士の叔父を亡くした研修生、直接身内に被害者はいなかったものの精神的にダメージをうけた研修生。またボーンズの上司であるサローヤン博士は遺体の確認・100名以上の死亡診断の作業を行ったことを語る。ボーンズ自身も遺体の確認作業にかかわり、その時の感情を封印していたことを語る。(ドラマはフィクションなのでそういう設定にしたということだが)

 最後は、墓地に関係者と遺族(妻子)が集まる。FBI捜査官のブース(ボーンズのパートナー、元兵士でスナイパー)が、英雄として葬ることを語り、丁重に埋葬される。

 アメリカ側からの同時多発テロに対する見方ではあるが、ドラマの中ではイスラム教徒に対する差別、さらに黒人に対する差別の話も織り込まれ、複雑な社会問題を表現している。アメリカのドラマの質はすごいと思った。

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