なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

舌癌

2020年10月15日 | Weblog

 今年の1月に舌癌と診断された94歳女性は、食欲不振で何度か入院したが、その都度点滴で経過をみて退院していた。

 もともと心気障害があるので、入院すると安心するのか、しだいに食べだして2週間くらいで退院する。ご本人も超高齢だが、自宅にいる101歳の夫が心配というのもあり、ずっと入院継続を希望したりはしない。いつも病院に連れてくるお嫁さんの高齢者で、お嫁さんはなるべく長く入院していてほしいらしい。

 今回も1週間前に食欲不振というより、高齢者とはいえ舌癌が進行してきて、飲み込みにくくなっていた。癌の疼痛そのもののひどくなっていた。

 鎮痛薬としては、アセトアミノフェンだけだった。慢性腎臓病でNSAIDsは使用できない。なんとか飲めそうなので、オキシコドンを少量から開始した。

 3日目から発熱・酸素飽和度低下があり、胸部CTで確認すると両側の肺炎がある。抗菌薬を開始したが、微熱が続いて、意識が低下してきた(もうろう状態になったり、少し戻ったり)。

 できる範囲で治療してみるが、今回は最後の入院になりそうだ。オキシコドン20㎎/日内服からフェントステープ1mg貼付にして、レスキューは飲めないので、塩酸モルヒネ持続点滴で微調整することにした。

 今日は家族に来てもらって、個室に移動すること、この時期ではあるが、合わせたい人に連絡して来てもらうよう伝えた。

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