なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

左脚ブロック波形と右脚ブロック波形

2018年07月15日 | Weblog

 今日は日直で病院に出ている。気温が高く、ソフトボールの大会に出ていた高校生女子が熱中症で救急搬入された。若いので点滴をするとすぐに元気になった。500mlを3本入れて帰宅とする。

 金曜日の当直は他の病院から来てもらっているバイトの先生だった。土曜日の早朝にC型肝硬変・慢性腎不全で内科外来に通院している89歳女性がめまいを訴えて受診していた。心拍数30/分で、心電図で完全房室ブロックだった。心臓血管センターのある専門病院に救急搬送されていた。

 この患者さんはふだんの心電図では完全左脚ブロックだった。受診時には、完全右脚ブロックの波形になっていて、時々完全左脚ブロックの波形も出ていた。一瞬奇異に感じたが、完全房室ブロックなので、心室の補充収縮が左右から二源性に出ているだけだった。

 刺激伝導系自体の問題か、心筋梗塞に伴う房室ブロックかということになる。下壁梗塞が疑われるが、ST上昇ははっきりしなかった。血清クレアチニン1.76mg/dlでeGFR21だと、心カテの適応はどうなるのか。一時的なペーシングで経過をみるのだろうか。方針が決まるまで診ていただいて、後は当院に転院依頼が来ると思う。

 

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