なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

脳梗塞

2020年05月28日 | Weblog

 火曜日に、脳梗塞の91歳女性が地域の基幹病院から転院してきた。連休中に意識障害・左半身麻痺が出現して、救急搬入されていた。

 別の病院に心臓ペースメーカー植え込み術後で通院していた。心電図では心房細動を認める。徐脈性心房細動か洞不全症候群(徐脈頻脈症候群)になるが前者か。アスピリン(?)を内服していたそうだ。

 右中大脳動脈領域の出血性梗塞で、心原性脳塞栓症と思われるとあった。高齢で出血リスクが高いので抗凝固薬などは投与していません、末梢静脈からの輸液を続ける方針です、とあった。

 転院した日は呼びかけても反応がなかったが、その後開眼して麻痺していない方の手足を動かすようになった。発語もちょっとだけあるが、大抵は閉眼して寝ている時間が長い。

 送られてきたCT像は脳浮腫を来して脳室を圧迫していた。転院後に頭部CTを取り直すと、出血は吸収されて、脳室圧迫も軽快していた。バイタルは安定して、血液検査では問題になる点はない。

 前医からの方針に従えば、このまま末梢静脈からの点滴で経過をみることになる(ジリ貧になって看取りへ)。やるとすれば高カロリー輸液なので、当院でも家族にもう一度家族に確認をとることにした。(右内頚静脈は太くきれいに描出されるのでやればできる)

 前医の頭部CT(左)と当院の頭部CT(右)

 

 

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